EXILE AKIRA、自らマイクを握ることで出会う“まだ見ぬ自分” グループとソロ、それぞれの表現で示すもの

EXILE AKIRA、ソロ曲で出会う“自分”

 デビュー20周年という大きな節目に、EXILE AKIRAがソロアーティストとして新たな一歩を踏み出す。初のセルフプロデュースEP『URBAN SAVAGE』は、洗練された“URBAN”な世界観と、野生的な衝動を宿した“SAVAGE”な半生という、彼の二面性を象徴した意欲作だ。自身でリリックを書き下ろし、かつての葛藤やトラウマ、さらには父親としての実直な想いまでを赤裸々に投影。MIYAVIやJAY'ED、F.HEROら同世代の盟友たちと紡いだ音楽の裏側から、豪華ゲストが集結するライブハウスツアーへの意気込みまで、「自分らしさ」の壁を壊して挑む彼の飽くなき情熱と生き様に迫る。(編集部)

「SAVAGE」で開ける“パンドラの箱”

ーー今回リリースするEPのタイトル『URBAN SAVAGE』は、都会的で洗練された存在感と、原始的でワイルドな強さというAKIRAさんの二面性を象徴した言葉ですが、このタイトルはどういう経緯で決まったのでしょうか? 20年間活動する中で、ずっと意識していたテーマでもありますか?

AKIRA:そうですね。ソロアーティストとして楽曲制作をさせていただくにあたり、第一のテーマは我々の世代にしか伝えられないメッセージを発信したい、というものでした。今回はセルフプロデュースして、自分でリリックも書いたので、EXILEとはまた違った自分のパーソナルな面を示すことができたらいいなと思います。これまでの20年だけでなく、自分の人生の中で感じてきたさまざまな喜怒哀楽であったり、感情であったり、もちろんLOVE・DREAM・HAPPINESSだったりを表現していきたいなと。そう思い返した時に、やっぱり切り離せないのが、EXILEでの20年の生活――“アーバン”で洗練された世界観。一方で個人の半生を振り返ると、野生的でワイルドな“SAVAGE”感があるなと。この相反する2つのワードを組み合わせた『URBAN SAVAGE』が、今の自分を形成している言葉のような気がして、掲げました。

ーー1曲目はまさに「SAVAGE」というタイトルになっていますよね。どういった構想で作り始めたのでしょうか。

AKIRA:音楽のルーツとして、ミクスチャーロックだったり、HIPHOPを通ってきたので、そういったものをしっかりと取り入れたいと思いました。学生時代からギターサウンドに魅力を感じていて、大切なルーツの一つなんですよね。EXILEの『24karats』シリーズもギターサウンドが特徴的な楽曲になっていますし。そういうところも踏まえて、ギターのメロディラインとか、リフのインパクトとかはすごくこだわりました。「SAVAGE」は1曲目だったので、自分の20年の生きてきた証みたいなものを凝縮できればなと。

EXILE AKIRA(撮影=池村隆司)

ーー歌詞に関してはいかがでしたか?

AKIRA:この曲はバースが二つしかなく、サビが二回しなので、短い中で詰め込むのが非常に難しかったです。歌詞を書くときは、一番最初にテーマを掲げてから全部文章にするんですよ。例えば「SAVAGE」だったら、自分がEXILEに加入した時からの自分の時代を全部思い出して、当時の葛藤や、いろいろなことがあった中でのターニングポイントを全部書き出して。そこから伝えたいことを絞っていきました。「SAVAGE」はデビュー当初の気持ちとか、思い出したくない過去、トラウマも含めて、パンドラの箱を開けたような感覚です。普段は“今”や“未来”のことを考えていて、ポジティブな精神なのですが、曲を作る時にはこういう考えも必要だなと思って。あえてもう一度見つめ直したからこそ、生まれた言葉があると思います。

ーー確かに、歌詞を読むと「何があったんだろう」と想像するようなものもいくつかあります。

AKIRA:何があったかは具体的には言えないんですけど(笑)。でもギリギリのラインを攻めつつ、聴く人に想像してもらえるようなリリックになったかなと思います。長く生きていたらいろいろなことを経験すると思うし、そこを感じてもらえればと思います。前回のEXILEのライブ『EXILE LIVE 2026 "THE REASON" ~PERFECT YEAR Special~』では、我々が存在する理由は何か、その答えは皆さんの笑顔のためという、EXILEとしての想いを表現したのですが、今回はソロになるので、もっとパーソナルな部分を楽しんでもらえればと考えています。

ーートラックはP-CHOさん率いるOMWがトラックを手がけていらっしゃいますが、どのようにリクエストしたのでしょうか?

AKIRA:OMWチームは、僕が一番信頼している仲間たちです。P-CHOもJAY'EDもEXILEになる前からの友達なんですよ。そこから20年の時を経てこのように一緒にできて嬉しかったです。全部の楽曲にOMWチームが携わってくれています。

ーー先ほど「SAVAGE」では「人生を書き出した」という話があったと思うのですが、今回プロデュースチームはどのように入っていったのですか?

AKIRA:自分が伝えたいことを正直に話して、どのようにしたら届けられるのかを相談しながら進めていきました。OMWチームは僕の情熱を受け取って、全力で返してくれました。音楽が消耗品になりつつある時代で、1曲のワンフレーズをバズらせるためにトラックを作って考えて、でもそのバズも2週間も持たなかったり。そういう中で制作を進めないといけないことがある中で、明確な世界観と伝えたいことをしっかり共有できたので、お互いにとって制作がしやすかったんじゃないかなと思います。すごくいいコミュニケーションを取りながら制作ができましたね。

ーーそうやってまた絆が深まるというか。

AKIRA:そうだと思います。

EXILE AKIRA(撮影=池村隆司)

ーーレコーディングを進める中で意識したことはありますか?

AKIRA:20年前の記憶みたいなものや、若いワードがある曲ですが、歌うのは今の自分なので、子供っぽくなりすぎないようにしました。自分の人生のスタンスや生き様を反映させた楽曲でもあるので、今の年齢ならではの深みや重厚感みたいなものがしっかり出せるように意識しました。

ーー今回のEPではコラボ曲も多いですよね。どのような経緯でコラボが決まったのでしょうか?

AKIRA:F.HEROさんは前から知り合いではあったんですけど、ビジネスマンでありながらプロデューサーでもあり、タイでは絶大な人気を誇るレジェンドラッパーで。東南アジアでは誰しも知る存在だと思うのですが、彼が創立したHIGH CLOUD ENTERTAINMENTとLDHがパートナーシップ契約を締結していて、一緒に若い子たちをフックアップしていきたいという関係があったんですよね。そこで、いつか自分で何かやる時は一緒にやりたいねということも話していたので、今回声をかけさせていただきました。実は最初、F.HEROさんのバースはなかったんですよ。僕はサビだけで、F.HEROさんは特徴的な声なので「サビやガヤで参加してもらえますか」と連絡をしたら「いや、AKIRA、これは俺にもバースをくれ」って(笑)。だからすぐ、いいよと返してからやりとりを重ね、この形になりました。

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