亀梨和也が語る独立後の自問自答 プレイヤーとして開く新境地と表現への愛、40歳で迎えるネクストステージ

 亀梨和也から1stアルバム『WAVE』が届けられた。

 アルバムのリード曲「WAVE」、亀梨の主演ドラマ『ストーブリーグ』主題歌「Diamond」、プロ野球中継『DRAMATIC BASEBALL 2026』イメージソングおよび『Going! Sports&News』(ともに日本テレビ系)テーマソングの「’O sole mio」などを収録。『WAVE』というアルバムタイトルは、彼自身の心や感情の波、楽曲の幅やグラデーションとリンクしているという。

 昨年3月に長年所属していた事務所を離れて独立、同年11月に千葉・ZOZOマリンスタジアムにて行われたグループのラストライブ『Break the KAT-TUN』を経て、新たにソロアーティストとしてのキャリアを歩み始めた亀梨。今回リアルサウンドでは、アルバム『WAVE』の制作を中心に、現在のモードやこの先のビジョンなどについて話を聞いた。(森朋之)

ラストライブを経て辿り着いた、一人の人間としての現在地

——1stアルバム『WAVE』がリリースされました。本作に至るプロセスをじっくりお伺いしたいと思っています。

亀梨和也(以下、亀梨):はい。よろしくお願いします。

——昨年11月にZOZOマリンスタジアムでラストライブ『Break the KAT-TUN』を開催されました。グループ解散後に行われたライブでしたが、亀梨さんにとってはどんなライブになりましたか?

亀梨:あのライブの前から、ソロアルバムの制作に取り掛かっていたんですよ。レーベルのスタッフ、ディレクターチームなどにも動いてもらっていたんですが、やっぱり11月8日が終わるまでは、自分の中に確かなものが見えてこなかったというか。ちょっと狭間にいるような感覚があったんですよね。でも、ZOZOマリンスタジアムでこれまでの楽曲とともにグループとしてのエンターテインメントをしっかりと形にすることができた。それを踏まえたうえで、自分の現在地が少しずつ明確になってきたイメージというか。それはソロ活動のことというより、一人の人間としての気持ちの部分が大きかったような気がします。

——ライブをやり遂げたことで、自分自身のことに焦点を当てることができた?

亀梨:そうですね。自分の心持ちがどうなるか、ライブが終わるまではなかなか想像できないところもあったので。アルバムに向けた制作に入ってからも、自分の感情の揺れだったり、周りの人たちから受ける波動だったり……。そういうことも反映しながら作っていきましたね。

——独立後は制作のスタイルも変化したんでしょうか?

亀梨:だいぶ変わりました。今回は「ジャンルレスな作品にしたい」というテーマがあって。いろんなテイスト、さまざまな角度から自分を構築したいという思いもあったので、ディレクターやスタッフを含めて、まずは手広く楽曲を集めてもらったんですよ。たくさんの楽曲を聴かせてもらって、その時の自分とリンクするもの、ときめくものをピックアップしていきました。

 最初のポイントは、やっぱりリード曲の「WAVE」ですね。いろいろな意見をいただきながら制作したんですが、結局は落ち着いたサウンドに行き着きました。ちょっと浮遊感のある、やわらかい音像が今の自分のマインドとシンクロしていたんです。

——派手でダイナミックなサウンドではなく、チルな方向がフィットしていた。

亀梨:はい。ライブを見据えながらの制作でもあったので、派手でアッパーな曲のほうがいいのかなと思ったこともあったんですよ、実は(笑)。強めで激しい楽曲はわかりやすいし、「ここから始まる」というイメージも打ち出しやすいので。ただ、今回はそうじゃないのかなと。

——亀梨さん自身のモードを優先したということですか?

亀梨:これまでは「グループとしてどう見えるか?」を軸にしながらクリエイティブを進めていたんですが、今はそうじゃない。亀梨和也のパーソナルな部分、アーティストとしても人としても“自分”というものを意識したというか。「こういう表現をしたかったから、一人になりたかった」というわけではないんですが、探り探り、自問自答してましたね。「どうしたいんだい?亀梨くん」って自分に聞いてるような感じでした(笑)。

——アルバムに『WAVE』というタイトルを冠したのも、今の亀梨さんの状態にフィットしていたからなんですね。

亀梨:リード曲の制作、自分の心情と向き合う中で、少しずつタイトルの方向性が見えてきたんです。あまり小難しいことは言いたくなかったんですけど、今の自分の複雑さというか、マインド的なところと重なるのが「WAVE」という言葉だったのかなと。“ネクストステージ”みたいなアプローチのほうがよかったかもしれないけど(笑)、それよりも波に漂っているというか、白でも黒でもない感覚があったので。わかりやすさよりも、中間色を選びました。新しいスタートを切ったわけですけど、“何者でもない感じ”のほうが強かったんです。

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