hitomi×Nikoん、世代を超えた音楽的共鳴 “1994年”から繋がった異色のコラボを徹底総括【対談+ライブレポート】

歌詞の共通項 「超ネガティブなところから明るいものを得ようとする」(hitomi)

――Nikoんの「Tokey-Dokey」の歌詞は明るい曲調に比べて内省的な感じがします。特に1行目は両者の違いが象徴的で、〈ときどき/愛してから死にたい〉と歌うhitomiさんに対し、Nikoんは〈時々 何が正しいとかって/向いてない思考めぐらせては 迷子になる〉と歌っています。

hitomi:すごく自分と向き合ってる歌詞に見えます。

マナミオーガキ:なんか人との付き合いってめんどくさいけど頑張んないとな、みたいな。

hitomi:それは私も思う。私は本当に友達を作らないというか、いないんですよ。ネガティブに聞こえるかもしれないけど、なんかいなくてちょうどいいと思ってて。仕事もしてるし、子供のこともあるし、すでにいろんな人と関わっているから。これ以上深い関わりになっちゃうと、どっかに歪みがくると思う。

マナミオーガキ:そうですね。私は自分のキャパ以上の人間関係を作っていった時に、たぶん相手が自分を大事にしてくれる熱情に対して、対等の熱量で返せなさそうだから。私も友達いっぱい欲しいとかは全然なくて、本当に勝手に友達になった数人とかしかいないんですけど。でも、この1年はツアーも踏まえてめっちゃいろんな人と関わるようになって。結局はいっぱいの人と関わっていかないといけないし、すでにたくさんの人が自分と関わってくれてるんですよね。それに応えるために頑張ろうみたいな、そういう歌詞のつもりで書きました。

――マナミさんなりの前向きさが出てるんですね。

マナミオーガキ:そうですね。

hitomi:Nikoんの曲をよく車で聴いたりしてるんですけど、独り言のような、つぶやきのような歌詞が結構あるなと思ったりして。それがすごく身近というか、自分もそうなる時あるなって思う。「さまpake」も勝手な解釈で、日曜日はだらけていいよってことだと思って聴いてます。

マナミオーガキ:めっっっちゃそうです!

hitomi:(笑)。なかなかそう言ってもらえないとそういう風になれない自分がいるなと。甘いものを食べてだらけていいんだよみたいな、そうだよねって思う。

マナミオーガキ:みんな頑張りすぎって思ってるんで、言っていこうかなってつもりで書いています。

Nikoん - さまpake(Official Music Video)

hitomi:私が書く歌詞はまたちょっとそことは違って、どっちかって言うともっと頑張ろうというタイプの歌詞が多いかもしれないですけどね。

――パワフルだと思います。

hitomi:なんて言うんですかね、私の歌詞はいつも暗いところから生まれてくるので。「LOVE 2000」とかもそうですけど、曲と歌詞が明るく聴こえるからすごく前向きな人って思われたりするんですけど、全然違くて。超ネガティブなところから明るいものを得ようとするっていうか、影にいるから光が見えるところがあるじゃないですか。

マナミオーガキ:なんかそこに通ずるものを勝手に感じてました。姉さんの歌詞を見ると前向きさとか明るさが単純にいいなって思うんですけど、ただ明るいっていうより、もがいたりネガティブなことを考える中でも自分がこうありたい、みたいな芯がある。暗いところから這い上がってきてる明るさみたいな、そういう説得力のある明るさみたいなものを感じるからいいなって思います。だから姉さん、たぶん明るい人じゃないんだろうと思ってました。

hitomi:嫌なこととかいろいろあるけど、わりとそれが栄養みたいになることがあるよね。

マナミオーガキ:すごくわかる。

hitomiとNikoんのこれから 次なる対バンに向けて

――hitomiさんは90年代にデビューしてから長く活躍されてますが、どういう風にご自身は変わってきたと思いますか?

hitomi:どういう風に変わってきたかな……。でも、やっぱり好きなものしかできないっていうのは根本にあるんで、「Tokey-Dokey」にしても、(次にリリースした新曲の)「Choice!」にしても、自分が好きじゃなかったら作らない。もう本当に好きっていう思いだけ、自分が納得できるかどうかという感覚だけでやってきた気がします。

――初期の小室哲哉さんがプロデュースしていた頃は、ディスコやエレクトロ風の曲が中心でしたが、次第にバンドサウンドも増えていった印象です。サウンドが変わることで自分の歌が変わったりはしますか?

hitomi:そうですね。でも、もともとバンドが好きなんですよね。小さい時はBOØWYが大好きで、中学生から高校生にかけては布袋さん(布袋寅泰)を観に行ったり、COMPLEXを観に行ったりしてました。だから小室さんから声をかけていただいた時も、小室さんってエレクトロな感じだから全然違うところだなって。サウンドもよくわからなかったから。

――(笑)。

hitomi:小室さんから30周年でコメントをいただいたんですけど、「いわゆるTKサウンドみたいなのが苦手で」と書かれていたので(※2)、そういうの伝わっちゃってたみたいですね(笑)。

マナミオーガキ:面白い(笑)。

――「最初に会った印象は あ〜僕では手に負えないなあ」とコメントされてますね。

hitomi:たぶんそういうのも理解してくれてて、だんだん「BUSY NOW」のようなギターサウンドとかになっていったので、後半は小室さんプロデュースの曲でも好きなものに近づいていきましたね。

――その一方、マナミさんはNikoんの前にもバンドをやっていました。2010年代から2020年代に移っていく中で、ご自身の心境に変わったところはありますか。

マナミオーガキ:変な尖りがなくなってきました。当時自分がいたコミュニティも関係あるのかもしれないですけど、バンドを始めた時にはやっぱり女だからっていうので、対等にバンドマンとして相手してもらえないことを感じてて。「女だからといって舐められたくない」「女としての売り方なんかやりたくない、純粋に音楽で勝負するぞ」みたいな意気込みがありました。でも、今はもう使えるもんは全部使わないと。今はどんだけつぎ込めるかの方が大事。つぎ込めることがかっこいいなって感じになってきましたね。

――今後またこの2組で何かやる予定はあるんでしょうか?

マナミオーガキ: Nikoんが主催するイベントの鹿児島編に出てもらいます。

――マナミさんの地元ですね。

hitomi:鹿児島でライブやりませんかって、東京で対バンした時にマナミちゃんが誘ってくれました。

マナミオーガキ:5日間連続の企画で、毎回3マンで、そのうち1組は鹿児島のバンドです。「レーベルの先輩連れていきます!」って言ってあります。

hitomi:今から楽しみです。美味しいご飯をマナミちゃんに紹介してもらってね。

マナミオーガキ:飲みに行きたいですね。

(※2)https://hitomilovelife.net/30th/

■hitomi リリース情報
hitomi「Tokey-Dokey」
Streaming/DL:https://hitomi.lnk.to/tokeydokey

hitomi「Choice!」
Streaming/DL:https://hitomi.lnk.to/choice

■Nikoん リリース情報
『as it is / (not) as』(Nikoんが主催&新曲で参加するコンピCD)
2026年7月8日(水)リリース
4枚組CD/2,000円(税込)
※タワーレコード専売
※CDのみでのリリース

特設サイト:https://asitis.info/

■Nikoん ライブ情報①
『Nikoん × maximum10 × ARAYAJAPAN pre「リキッドルームで47~ぐんゆうかっぽ~」』
日時:2026年8月3日(月)/ 4日(火)OPEN 11:30 / START 12:00
会場:東京・恵比寿 LIQUIDROOM(建物内に4ステージ)
チケット一般発売中:https://eplus.jp/nikon/
(1日券:470円/2日通し券:900円)
※当日お渡しTシャツ付もアリ

■Nikoん ライブ情報②
『Road to「リキッドルームで47~ぐんゆうかっぽ~」』イベント
「群雄割拠」を東京・大阪・鹿児島にて連続開催(東京編は終了)

<大阪編 / 5DAYS>
・2026年6月29日(月) at 難波 BEARS w/ 天国注射
・2026年6月30日(火) at 梅田 Hardrain w/ nayuta
・2026年7月01日(水) at 心斎橋 火影 w/ カッパマイナス
・2026年7月02日(木) at 北浜 雲州堂 w/ UNMASK aLIVE
・2026年7月03日(金) at 心斎橋 CONPASS w/ KING BROTHERS、8otto、愛はズボーン

<鹿児島編 / 5DAYS>
・2026年7月06日(月) at 鹿児島 SR HALL w/ kuromaru.、レイラ
・2026年7月07日(火) at 鹿児島 SR HALL w/ Wiθ、テレビ大陸音頭
・2026年7月08日(水) at 鹿児島 SR HALL w/ Tonto、うみのて
・2026年7月09日(木) at 鹿児島 SR HALL w/ その日暮らし、Apes
・2026年7月10日(金) at 鹿児島 SR HALL w/ GLARE SOUNDS PROJECTION、hitomi

チケット一般発売中:https://eplus.jp/nikon/

hitomi 公式サイト
Nikoん 公式サイト

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