TOMORROW X TOGETHER『7TH YEAR: A Moment of Stillness in the Thorns』全曲解説 果てなく続く未来へ鳴る6つの音楽

TOMORROW X TOGETHERが4月13日に8作目となるミニアルバム『7TH YEAR: A Moment of Stillness in the Thorns』をリリースした。コンセプチュアルな一連の作品を通して独自の物語を築いてきたメンバーたちだが、本作は所属事務所・BIGHIT MUSICとの再契約を機に、TOMORROW X TOGETHERの“これまで”=『7TH YEAR』を振り返りつつ、8年目を迎えた今を見つめる内容/構成となっている。
副題の「A Moment of Stillness in the Thorns」とは、日本語に訳すと「棘の茂みで風が一瞬止まった時」を指す。彼らがデビューから7年の間に感じたさまざまな感情を指す“棘”とは一体どんな姿なのだろうか――。
01. Bed of Thorns
タイトルは「You’ve made your bed, now lie in it」(自分が作ったベッドだから、自分が寝ないといけない)という慣用句から。つまり「自業自得」や「身から出たさび」を示す。しかし、そこで5人は道なき道を自分たちの力で歩んできたからこそ、悲しみや苦しみなどで作られた“棘のベッド”でも寝られるのだと主張する。悲観的な要素はなく、むしろ現実を肯定する前向きさが感じ取れるところに、第一線で活躍してきたグループの自信と誇りが見え隠れする。
きらびやかなシンセサイザーの音色と軽やかなリズムが近未来的なムードを醸し出すトラックは、どことなく古きよき時代のエレクトロポップを思わせるが、それに対して歌っているのは、“過去の昨日”と“これからの明日”のあいだに止まった時空など、過去よりも現状を重視しているのが面白い。この微妙なズレを活かしたサウンドメイクもTOMORROW X TOGETHERの魅力のひとつである。

02. Stick With You
本作のリードトラック(タイトル曲)で、レトロな音が散りばめられた華やかなダンスポップ。往年のファンクやテクノ、ディスコなどを連想させるアレンジに乗る愁いを帯びたボーカルからは、アジアの情感が絶妙なバランスが漂い、独自の空間を生み出すことに成功している。歌詞では、別れようとする“君”と離れられない“僕”の感情を描く。終わりが見えている愛を引きとめたい気持ちが込められているが、だからと言って、恋愛に限定した内容ではなさそうだ。深読みすれば、過去の出来事をすべて受け入れ、糧にして生きていこうとするTOMORROW X TOGETHERの決意を表しているようにも映る。そのように解釈すると、『7TH YEAR: A Moment of Stillness in the Thorns』の核となる曲と言えそうである。

03. Take Me To Nirvana (Feat. Vinida Weng)
TOMORROW X TOGETHERはこれまでにセイレム・イリースやJonas Brothersといった海外のトップミュージシャンとコラボレーションしているが、衝撃度においては、この曲に参加した女性ラッパー、ヴィニダ・ウェンがダントツではないだろうか。彼女は近年の中国HIPHOPシーンを象徴する存在で、出身地の言葉・福州語によるフロウとエスニックなリズムの融合で高い評価を得ている。「Take Me To Nirvana (Feat. Vinida Weng)」では、その彼女の持ち味が活きるアフロビート調に。意外にもヴィニダのラップは少々控えめに、ソフト&メロウな歌でまとめていることには驚かされた。〈이 순간에 잠겨 모든 번뇌 그 너머 맘의 허물을 벗어〉(この瞬間に沈んで、すべての煩悩の向こうにある心の殻を脱ぎ捨てよ)という歌詞によって、自分を縛りつけるものから解放されたいという願いが示されるが、浮遊感あふれるサウンドがそのメッセージをさらに際立たせている。

04. So What
タイトルは日本語で「だから何なの?」、もしくは「それがどうした?」。YEONJUNが作詞作曲を手掛け、TAEHYUNが作詞に参加しただけあって、本作中では特にメッセージ性の強さが印象に残る。第三者はいつも好き勝手なことを言い、一生懸命やっても必ず報われるわけでもない。それでも愚直にやりたい音楽をやるだけ――。TOMORROW X TOGETHERの本音がストレートに綴られた歌詞が耳を引く。サウンドの好アシストにも注目したい。疾走感のあるリズムセクションが世界のトップに立つアーティストの揺るぎない姿勢を鮮明にしつつ、生命力のあるボーカル&コーラスやシンセの軽やかな響きが輝かしい未来を演出している。K-POPシーンはEDMにスポットライトが当たりがちだが、近年はこのようなレトロなアレンジを施したファンク系のサウンドにも注目すべきものが増えている。同曲も例外ではない。

05. 21st Century Romance
オルタナティブR&Bにカテゴライズされるサウンドで、HUENINGKAIがメロディ制作に加わった。エンジン音がリズムに変わり、やがて美しいボーカルがガイドとなり、物語の世界へと導いていく映画的な展開。それをわずか2分半ほどで仕上げる力量に驚いてしまう。乾いたギターの音色が全体のムードを支配するかのごとく響いているのが印象的だが、おそらく荒廃した世のなかを表現しているのだろう。余韻の多いアレンジは、本作のタイトル通り「風が一瞬止まった時」=“決意表明”を思わせる。何が起きても冷静でいようとするメンバーたちの強い意志も示しているのかもしれない。いろいろな解釈ができる作品だが、伝えたいメッセージは「内なるシグナルに耳を傾ける」ということ。ミニマルながらも、TOMORROW X TOGETHERらしさが凝縮された聴き応えのあるナンバーだ。

06. Dream of Mine
未来は依然として不確かだが、明日への好奇心とわくわくする気持ちが僕たちを前へ進ませる――。そんな現在のグループの思いが滲む、本作の締めくくりにふさわしいナンバーには、SOOBINが作詞に参加している。持続する太いベース音、機械的に繰り返されるリズム、吹き荒れるシンセ音などで構成したトラックは、デジタルロックやオルタナティブR&Bと呼ばれるものに近いテイストだが、どうやら音で“果てしない旅”を表しているようだ。〈아파 올수록 더 크게 쉬는 숨 헤맨다 해도 나의 궤적을 그려〉(痛むほどに大きく吐く息、さまよったとしても僕の軌跡を描く)というフレーズを聴くと、メンバーたちのデビューからの道のりは決して楽ではなかったことがわかる。もちろん、喜びを分かち合う場面も多かっただろうが、同時に常にクリエイティブに生きていくツラさや不安も相当あったに違いない。その気持ちを彼らは“棘”に喩えたようだが、本曲では、こうした産みの苦しみを乗り越えてきたからこそTOMORROW X TOGETHERは今後も続くのだと示唆している。

TOMORROW X TOGETHERはストーリー性を重視するグループであることは言うまでもない。これまでは、ひとりの少年が世界と関わりながら成長していく過程を表現していくなかで、メンバーたちの当時の心境も何気なく見せていたようにも思う。ところが新作『7TH YEAR: A Moment of Stillness in the Thorns』では、自分たちのリアルな思いをダイレクトに反映したナンバーが大半を占めている。それは「過去の立ち位置を確認したうえで、次のステップへ進みたい」という気持ちを優先した結果なのだろう。それに、アルバムの隅々からポジティブなオーラを感じさせるのも頼もしい限りだ。
次の章へ進むための区切りともなる作品『7TH YEAR: A Moment of Stillness in the Thorns』をリリースしたTOMORROW X TOGETHER。グループのさらなる活躍と成長を期待せずにはいられない。
■リリース情報
8th Mini Album『7TH YEAR: A Moment of Stillness in the Thorns』
発売中
配信URL:https://txt.lnk.to/7thyear_jpWE
『7TH YEAR: A Moment of Stillness in the Thorns』
計3形態(HUNGER/TENSION/ANXIETY Ver.)/3,190円(税込)
<収録内容(HUNGER/TENSION Ver.)>
*PHOTOBOOK:W250×H175×D15(mm)/1ea/88p
*POSTER:W290×H410(mm)/1ea
*LYRIC BOOK:W750×H100(mm)/1ea
*POSTCARD:W115×H165(mm)/1ea out of 5ea
*STICKER:W106×H118(mm)/1ea
*PHOTOCARD (SELFIE):W55×H85(mm)/1ea out of 5ea
*PHOTOCARD (UNIT):W55×H85(mm)/1ea out of 10ea
*CDR:W120×H120(mm)/1ea
*CD ENVELOPE:W125×H125(mm)/1ea
*ENVELOPE:W240×H165(mm)/1ea
<収録内容(ANXIETY Ver.)>
*PHOTOBOOK:W250×H175×D15(mm)/1ea/88p
*POSTER:W410×H290(mm)/1ea
*LYRIC BOOK:W750×H100(mm)/1ea
*POSTCARD:W165×H115(mm)/1ea out of 5ea
*STICKER:W106×H118(mm)/1ea
*PHOTOCARD (SELFIE):W55×H85(mm)/1ea out of 5ea
*PHOTOCARD (UNIT):W55×H85(mm)/1ea out of 10ea
*CDR:W120×H120(mm)/1ea
*CD ENVELOPE:W125×H125(mm)/1ea
*ENVELOPE:W240×H165(mm)/1ea
『7TH YEAR: A Moment of Stillness in the Thorns (THORN Ver.)』
計5形態(SOOBIN/YEONJUN/BEOMGYU/TAEHYUN/HUENINGKAI)/2,310円(税込)
<収録内容(THORN Ver.)>
*PHOTOBOOK:W250×H175×D7(mm)/1ea/36p
*POSTER:W410×H290(mm)/1ea
*LYRIC BOOK:W750×H100(mm)/1ea
*POSTCARD:W115×H165(mm)/1ea
*STICKER:W150×H58(mm)/1ea
*PHOTOCARD:W55×H85(mm)/1ea out of 5ea
*CDR:W120×H120(mm)/1ea
*ENVELOPE:W240×H165(mm)/1ea
『7TH YEAR: A Moment of Stillness in the Thorns (PPULBATU Ver.)(Weverse Albums ver.)』
計5形態(CHOI YONG MEONG/HWANG CHOON/BAMGEUT/DA-GO-NYANG/HHM NYA RING)/2,090円(税込)
<収録内容(PPULBATU Ver.)>
*CARD HOLDER:W90×H120(mm)/1ea
*USER GUIDE:W55×H85(mm)/1ea
*QR CARD:W55×H85(mm)/1ea
*PHOTOCARD (SELFIE):W55×H85(mm)/1ea
*STICKER (PPULBATU):W55×H85(mm)/4ea
『7TH YEAR: A Moment of Stillness in the Thorns (Photocard Case Ver.)』
計4形態(THORN/HUNGER/TENSION/ANXIETY Ver.)/2,860円(税込)
<収録内容(THORN/HUNGER/TENSION/ANXIETY Ver.)>
*OUTBOX:W80×H102.5×D20(mm)/1ea
*PHOTOCARD CASE KEYRING:W74×H92×D11(mm)/1ea
*PHOTOCARD (OFFICIAL PHOTO):W55×H85(mm)/1ea
*PHOTOCARD (SELFIE):W55×H85(mm)/5ea
* STICKER:W65×H33.5(mm)/1ea(※2026/3/23更新)
*NFC DISC:W50×H50(mm)/1ea
*NFC GUIDE:W55×H85(mm)/1ea
■ツアー情報
『2026 TXT MOA CON IN JAPAN』
愛知・IGアリーナ
2026年5月23日(土)OPEN 15:30/START 17:00
2026年5月24日(日)OPEN 14:30/START 16:00
千葉・LaLa arena TOKYO-BAY
2026年5月27日(水)OPEN 18:00/START 19:00
2026年5月28日(木)OPEN 17:00/START 18:00
福岡・マリンメッセ福岡 A館
2026年6月16日(火)OPEN 17:30/START 19:00
2026年6月17日(水)OPEN 16:30/START 18:00
兵庫・GLION ARENA KOBE
2026年6月23日(火)OPEN 18:00/START 19:00
2026年6月24日(水)OPEN 17:00/START 18:00
<チケット>一般発売:2026年5月2日(土)13:00〜
・指定席/注釈付き指定席:16,000円(税込)
・ステージサイド体感席/立見(千葉・福岡・兵庫公演のみ):15,500円(税込)
※枚数制限:1公演につき2枚まで
※3歳以上要チケット。3歳未満は入場不可。
※別途プレイガイド手数料がかかります。
※ 受付対象席種は予告なく変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
※各チケットの注意事項および詳細は特設サイトにてご確認ください。
※ 予定枚数に達し次第、受付終了いたします。
TOMORROW X TOGETHER 日本オフィシャルサイト:https://txt-official.jp
X:https://x.com/TXT_bighit
日本 X:https://x.com/TXT_bighit_jp
メンバー X:https://x.com/TXT_members
Instagram:https://www.instagram.com/txt_bighit/
TikTok:https://www.tiktok.com/@txt.bighitent
Facebook:https://www.facebook.com/TXT.bighit
YouTube:https://www.youtube.com/txt_bighit
Weibo:https://weibo.com/TXTbighit
YOUKU:http://i.youku.com/txtbighit

























