Number_iにとって“特別な場所”=『Venue101』 平野紫耀&神宮寺勇太&岸優太、刻み続ける現在地

 11月1日、『Venue101 Presents Number_i THE LiVE』(NHK総合)が放送された。

 『Venue101 Presents』は、毎週土曜日に放送されている『Venue101』のスピンオフ特番である。本番組で、Number_iは9月リリースの最新アルバム『No.Ⅱ』の収録曲を中心にライブを展開した。

 パフォーマンスは、彼らの2025年第1弾リリース作品でもあった「GOD_i」でスタート。そこから「BON」、「未確認領域」と続いていく。通常放送の『Venue101』とは違い、この日は観客を入れての収録となっていたため、iLYs(ファンの呼称)のコールもライブをにぎやかに彩っていた。

Number_i - GOD_i (Official Music Video)
Number_i - BON (Official Music Video)
Number_i - 未確認領域 (U.M.A.) [Official Music Video]

 続く「Hard Life」「幸せいっぱい腹一杯」はアルバム収録の楽曲で、どちらも今回がテレビ初パフォーマンス。「Hard Life」は3人の爽やかな歌唱も魅力で、「幸せいっぱい腹一杯」は曲に身を委ねて盛り上がれるパーティーチューン。アルバム『No.Ⅱ』がストーリー仕立ての構成を持つ作品だったため、それとは切り離して披露されることで、楽曲それぞれの個性がより明確に浮かび上がったように感じた。そして何より、戦いの舞台を世界にまで広げているNumber_iが培ってきた実力と自信が透けて見えるステージだった。

 観客からの質問に答えるトークパートを挟み、続いてもテレビ初披露となった「2OMBIE」へ。薄暗い照明やスモーク、ダンサーとの息の合ったパフォーマンスによって、楽曲の不思議な世界観が表現されていた。そして、グループの道のりや未来、iLYsへの想いを込めたという「i-mode」を最後に歌唱し、一夜限りのステージは締めくくられた。

 Number_iは、10月からアルバムを携えた全国ツアー『Number_i LIVE TOUR 2025 No.Ⅱ』を開催している。アルバム収録曲を盛り込んだ今回のステージには、グループの現在地が示されていたと思う。

 振り返ってみれば、『Venue101』とNumber_iの関わりは深い。そもそも、グループがデビューして初めてテレビパフォーマンスを叶えたのが、昨年3月2日放送の『Venue101』だった。加えて、平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太が、TOBEに所属する前に最後に出演した音楽番組でもある。“あの日”からの続きを感じさせながら、3人が新たな出発を遂げた場所なのだ。

 そんな『Venue101』初出演時には、デビュー曲の「GOAT」を披露。すでに王者の風格を漂わせていたが、その後、昨年9月に同番組に出演した際には、1stフルアルバム『No.Ⅰ』から先行配信されていた「INZM」をパフォーマンス。サウンドとステージングはさらに研ぎ澄まされていた。そんな成長したステージを見せただけでなく、この日の放送では3人のラップについてのトークも繰り広げられ、彼らの楽曲制作におけるこだわりも知ることができる時間となった。

Number_i - GOAT (Official Music Video)
Number_i - INZM (Official Music Video)

 今年に入ってからは5月24日の放送回に出演し、「GOD_i」をパフォーマンス。これまでの『Venue101』ではメンバー3人だけでのステージが多かったが、「GOD_i」はダンサーも引き連れた形で披露。その壮大さには、ステージングへの探求心が表れていた。

 2022年4月にスタートした『Venue101』は、11月8日にレギュラー放送101回目を迎え、「101回大感謝SP」と題して、過去のステージを振り返る内容に。Number_iはVTRで出演し、前述の「GOD_i」披露におけるダンサー数が番組最多人数(16人)だったことを受けて、圧巻のパフォーマンスに感謝状が贈られた。平野が「次は17人くらい……」と記録更新に意欲を見せると、神宮寺が「また18と!」と続け、今後の進化にさらなる期待が高まった。

 デビューから、Number_iの現在地を刻み続けてきた『Venue101』。今回の『Venue101 Presents Number_i THE LiVE』もまた、彼らの今が反映されていた。これまでも、これからも、グループにとって大切な場所のひとつとなり続けるだろう。

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