カスカ「自分たちとも重なる部分がある」ーー「一閃」の制作を振り返る

ーー10月7日には新曲「一閃」がリリースされます。この曲はTVアニメ『暗殺者である俺のステータスが勇者よりも明らかに強いのだが』のOP主題歌ですが、まずはタイアップが決まったときの率直な感想を教えてください。

カスカ：本当に嬉しかったよね？ 「やったー!!」みたいな。

ヨミ：嬉しかったし、本当にビックリした。

カスカ：私はもともとアニメが好きでアニソンもよく歌ってきたので、「いつかアニソンを歌いたい」という話は結成当初からずっとしていて。今回、念願のアニメタイアップが実現してとにかく嬉しかったです。

ーー『ステつよ』にはどんな魅力を感じていますか？

カスカ：私自身なろう系の作品はもともと大好きなので、原作を読ませていただいて単純にファンになってしまいました。

ーーラノベ原作のアニメは世界観や設定がユニークなものが多いですが、今回の作品は影の薄い主人公が異世界で暗殺者となった結果、勇者すら軽々と凌駕する能力を手に入れるというユニークなシナリオが印象的です。

カスカ：私、最強主人公系の物語が大好きなんですよ。それもあって、ファンとしても放送が楽しみになっています。

ヨミ：自分はアニメをまったく見てこなかったタイプなんですけど、原作を読ませていただいて、純粋に「面白いな」「これまで触れてこなかったのがもったいなかったな」と思いましたし、「もっとこういうものに触れていきたいな」と思うきっかけになりました。

ーー「一閃」はかなりスケールの大きなロック曲になっていますね。

ヨミ：「自分たちにこの壮大さが表現できるのかな？」と思えるぐらいかっこいい曲で。これまでで一番と言ってもいいぐらい、壮大でダークな雰囲気の曲だと思います。歌う前は自分たちにどこまでできるかというプレッシャーも感じていたんですけど、完成したものを聴いて、「いいものに出来てよかった……！」という気持ちになりました。

ーー楽曲が使われたアニメのPVを観ても、曲と作品が合っているように感じますね。

カスカ：そうですね。イントロにオーケストラが使われていたりと、いつもの自分たちの曲とはまた違って重厚感がある曲で。私はロックや軽快なポップを歌う方が得意なタイプなのでレコーディング中は「何とか歌い上げた」という印象だったんですけど、完成してアニメの映像と一緒になったPVを見て、アニメの世界観にすごく合っていると思いました。今は「このアニメにはこの曲しかない！」と思える曲になった気がしています。

ーーみなさんがボーカル面で特に工夫したところや好きな部分はありますか？

ヨミ：サビの解放感はもちろんですけど、個人的にはAメロ辺りの曲の入り部分の声質を工夫しました。この曲は歌詞も重めの内容なので、そのダークな雰囲気をより表現するために、歌うだけじゃなくて、ちょっと朗読に近い「読む」ような感じで歌いました。

カスカ：私はBメロでヨミちゃんと2人で別々の音程でハモる部分が気に入っています。私たちの武器でもある2人のハモリを活かせているのかな、と思うので。

ーーアニソンとして作品に寄り添うために意識したこともあれば教えてください。

カスカ：原作を見てこの歌詞を見れば、どういう部分にあてた歌詞なのかがすごく分かるので、そこも大切にしつつ、私たち自身にも気持ちを重ねて、感情を込めて歌いました。

ーー「一閃」では歌詞で主人公・晶の気持ちが表現されていると思うのですが、みなさんと重なる部分というとどのあたりなのでしょう？

ヨミ：最後の方の〈ふたつの影が伸びていく／一閃の輝きから〉というところですね。ここはどれだけかっこつけられるかを考えながら歌いました。

カスカ：あと、サビの「守るべきもののために誰に許されなくとも戦うんだ」という歌詞は、自分たちとも重なる部分があると思います。「守るべきもののためなら何でもする」という気持ちにはすごく共感するし、胸が熱くなる、感情を込めやすい歌詞でした。

ーー今回の楽曲はみなさんにとってどんな楽曲になったと思いますか？

カスカ：初めてアニメタイアップをさせていただいて、ひとつ大きな夢が叶った記念すべき曲になりました。私たちを応援してきてくださったみんなに対しても、ずっと夢として言ってきたアニメタイアップが実現して恩返しができる機会になっていたら嬉しいな、と思います。

ヨミ：それに、最近VESPERBELLが出してきた曲とは少し違って、久しぶりに壮大なスケールの楽曲なので、最近知ってくださった方には「こんな曲も歌えるんや」と思ってもらえたら嬉しいですし、前から知ってくださっている方には「久々にこういう曲が来たな」と楽しんでもらえたら嬉しいです。もちろん毎回気合を入れてはいますけど、初のアニメ主題歌として特に気合を入れて臨んだので、頑張りが伝わればいいな、と思います。

ーー実際に放送が始まるのも楽しみですね。

ヨミ＆カスカ：めちゃくちゃ楽しみです！

ヨミ：ファンのみんなの反応も楽しみですね。

ーーVESPERBELLは今年の6月で5周年を迎えています。これからの活動について考えていることや、やりたいことなどがあれば教えてください。

ヨミ：最近「ロック」という方向性が固まってきた部分もあって、「もっと色んな人に知ってもらいたい」という気持ちもすごくありますし、自分たちが挑戦してみたいという意味でも、ロックフェスのようなものをやってみたい、と思ったりしています。難しいのは重々承知ですけど、「挑戦してみたい」という意味で目標のひとつに掲げているんです。

カスカ：今までは自分たちのリスナーに音楽を届けていくという活動をしてきましたけど、私たちのことをまだ知らない人たちにも「VESPERBELLはロックをやっている人たちだ」と認めてもらえるようになりたいな、と思ったりもしていて。それもあって、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』や『JAPAN JAM』のような、ロックが好きな人たちが集まるようなイベントに出させていただいたり、そういう方たちと繋がれるようなイベントに出演させてもらえたらいいな、とも思ったりしています。

ーー5年間見守り続けてくれたリスナーさんについては、どんなことを伝えたいですか？

カスカ：みんなはVESPERBELLの一員としか言えないような存在で、みんながいてこその私たちだと思っています。何度も心の支えになってくれたし、みんながいてくれなかったら、5年も活動してこれなかったと思うので。私の中では本当にVESPERBELLの一員だし、「これからもしっかりついてきてください!!」と伝えたいです。

ヨミ：言葉にするのはむずかしいんですけど、何というか、「友達ではないけれど、友達以上の存在」という感覚で。無償で大事にしたい存在だなって思います。ライブのときに手紙をいただいたりもするんですけど、「こんなの親にも書いたことないやろ！」という手紙を何十通もいただいて。そんな体験ってなかなかできないですよね。みんなとそんな関係値を築けていることが嬉しいですし、人生の中でも大事にしたい存在だなって思います。

■リリース情報
VESPERBELL「一閃」（読み：いっせん）
2025年10月6日（月）24:00配信
URL：https://VESPERBELL.lnk.to/issen
※アニメ『暗殺者である俺のステータスが勇者よりも明らかに強いのだが』のオープニングテーマ

【MV】
2025年10月7日（火）20:00公開
URL：https://youtu.be/KV8PXOqfstA

■タイアップ情報
アニメ『暗殺者である俺のステータスが勇者よりも明らかに強いのだが』
放送時期：2025年10月放送予定
メディア・形式：テレビ東京 / BS フジ / アニマックス / 各配信サービス

公式ホームページ：https://sutetsuyo-anime.com/
公式X（旧Twitter）：https://x.com/sutetsuyo_an

■関連リンク
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