LAUSBUB、地元・札幌で見せた“攻め”と“深化” 『ゴールデン・ツアー』ファイナル公演&公演後インタビュー
笑顔がこぼれるアンコールMC
鳴り止まないアンコールに応えて再び姿を現した二人。ここでようやく初めてのMCタイムが訪れる。大阪、名古屋、東京を巡り、札幌に戻った時にはすっかり季節が秋に変わっていたことに驚いたと笑顔を見せたMeiは、「札幌に帰ってきて本当に安心感がある」と素直な気持ちを吐露。
アンコールの1曲目は、最初に制作されたオリジナル曲「Get Stir Crazy」。淡々と刻まれるベースとシンセが生む高揚感に、観客も体を揺らさずにはいられない。曲後のMCでは、新曲「golden lighter」についてRicoが「新しいことを30個くらい詰め込んだ」と裏話を披露。さらに、「音の頃」で制作に携わった共同プロデューサー・網守将平氏とエンジニア・葛西敏彦氏との熱い語らいが、新曲の制作に結びついたと語る。また、札幌のドラッグストア「サツドラ」が導入した独自のスマホ決済サービス「EZO Pay(エゾペイ)」の決済音の制作話を紹介。実際に決済時に鳴るサウンドを披露し、会場にどよめきと笑いを生んだ。攻めのステージから一転、素顔をのぞかせる時間に観客もリラックスした表情を見せる。
ツアーの締めくくりは、LAUSBUBの代表曲「Telefon」。電話の呼び出し音から始まるこの楽曲は、80年代を思わせるゴリゴリのテクノポップサウンドで、オーディエンスの熱狂を一気に最高潮へと押し上げた。完全燃焼した観客の歓声と拍手に包まれ、ツアーファイナルは大団円を迎えた。
公演後インタビュー 二人が語る“転換点”
ライブ終了後、二人に今回のツアーを終えた心境を聞いた。
Mei:今回のセットはこれまでとかなり違うスタイルでした。今、自分たちが好きな音楽をリアルタイムでアウトプットできたことが大きかったです。
Rico:去年はノンストップでつなぐ形式でしたが、今年は二部構成にしたことで、バンドとエレクトロニック、それぞれの側面をしっかり見せられました。各地で同年代の方が来てくれるようになったのもうれしかったです
Mei:今の自分たちの形でツアーができたことは、大きな転換点でした。今はできるだけ早く新しい曲を作りたい。挑戦を続けながら、次につなげていきたいです
Rico:「golden lighter」はLAUSBUBの転換期とも言える曲。それを皆さんに披露できて良かったです。まだまだ挑戦したいことがあるので、これからもよろしくお願いします。
攻め続けるLAUSBUBのこれから
2021年にSNSをきっかけに注目を集めて以来、着実にキャリアを積み上げてきたLAUSBUB。テクノポップの親しみやすさと、ニューウェイブ的な攻めの音作り。その両輪を武器に、彼女たちは独自の深化を続けている。常に新しいサウンドを探求し、確かな熱量を感じさせたこの夜。攻めの姿勢を崩さない二人の挑戦に、今後も目が離せない。
■セットリスト
『LAUSBUB Oneman Live Tour 2025“ゴールデン・ツアー”』
9月27日 札幌・SPIRITUAL LOUNGE
-GOLDEN BAND SET-
M1. Solaris
M2. Dancer in the Snow
M3. Sweet Surprise
M4. Wind City
M5. 80+1 Hardy Ones
-GOLDEN DJ SET-
M6. playglound
M7. golden lighter
M8. Michi-tono-Sogu
M9. yesey
M10. I SYNC
M11. 音の頃
M12. TINGLING!
EN
M1. Get Stir Crazy
M2. Telefon