浜崎あゆみが20回出演、GENERATIONS×岡村隆史コラボ、久保田利伸初登場……『a-nation 2025』名シーンの数々

 今年も東京・味の素スタジアムで開催されたavexの夏の祭典『a-nation 2025』。本稿では2日目の模様をお届けする。

 冒頭の見どころとなったのは、2024年にシングル「Don't Tell Nobody」でグローバルデビューした“全員日本人”の8人組ボーイズグループ ONE OR EIGHT。2025年5月には、ブルーノ・マーズやColdplayなどといった世界的アーティストを擁する米国大手レーベル アトランティック・レコードとのグローバルメジャー契約を結んだことを発表し、世界から注目を集めている。8月には、北米および南米4カ国5都市をまわってきたファンミーティングの日本公演『ONE OR EIGHT – SHŪKAI FANMEETING Final in JAPAN』を終え、さらに気合いが入る中、リアーナ「Don't Stop The Music」をサンプリングして再解釈した「DSTM」で登場。さらに、どんな困難があっても変わらない「そばにいたい」という想いをONE OR EIGHTとファンの絆に重ねた「365」で、炎天下のスタジアムをアツく揺らしていく。最後には8月29日リリースの新曲「Young & Reckless」でステージを後にした。

ONE OR EIGHT

 2024年の初登場以来、2年連続出演となったNCT WISH。昨年は水兵のようなセーラー姿が初々しさを感じさせたが、今年は紺と白の爽やかな衣装に身を包み、「Songbird (Japanese Ver.)」や「poppop (Japanese Ver.)」を披露。変わらないパワフルなエネルギーと、デビューから1年半を迎える落ち着きを共存させていた。2023年のデビュー前、ここ味の素スタジアムで開催された『NCT STADIUM LIVE 'NCT NATION : To The World-in JAPAN'』に出演した際、パフォーマンスしたプレデビューシングル「Hands Up」も、当時の風景を懐かしく思い出させる。ラストには晴れ渡る空の下、9月1日リリースの最新ミニアルバム『COLOR』より「Surf」を日本初披露して盛り上げた。

NCT WISH

 強い日差しが照りつけ、熱風が容赦なく肌を焦がす、この日最も暑い時間帯。その灼熱をも吹き飛ばす覇気でステージを揺らしたのはTHE RAMPAGEだ。この夏、『SUMMER SONIC 2025』や前日出演の『音楽と髭達』など、夏フェスに引っ張りだこの16人は、バンドセットの生演奏が響く中、ボーカル・吉野北人の主演映画主題歌「Drown Out The Noise」や、「行くぞてめぇら!」の掛け声でもお馴染みの「SWAG & PRIDE」(映画『HIGH&LOW THE WORST』劇中歌)、夏の代表曲「Summer Riot 〜熱帯夜〜」などをほぼノンストップで披露。ラテン調の「Fandango」では、「まだまだ僕らとRAMPAGE(大暴れ)しようぜ!」とステージの端から端まで広がって客席を煽っていく。ラストを締めくくったアンセム「100degrees」で高く掲げられた拳は、2019年の初出演以来、6年ぶりに『a-nation』に帰ってきた彼らの“原点”を、今もなお象徴していた。

THE RAMPAGE

 続いても、LDHよりGENERATIONSが、数メートルの高さのリフターで登場。代表曲「EVERGREEN 2.0」に始まり、「AGEHA」では観客も一緒に両手を広げて踊り出す。中盤、EXILE「Choo Choo TRAIN」のイントロが流れてメンバーが縦1列に並ぶと、そこにいきなり飛び込んできた影が。なんと、水色のジャージを着たナインティナインの岡村隆史だ。メンバーは「いやいや……!」と驚いた様子を見せつつも、「“岡ネーションズ”、1曲披露してもよろしいでしょうか?」(数原龍友)、「『Choo Choo TRAIN』やっちゃっていいですか?」(岡村)とノリノリでコラボステージが披露されることに(この日の裏側は10月8日のフジテレビ系『週刊ナイナイミュージック』にて放送されるそうだ)。最後には全世代で盛り上がることのできるライブ定番曲「Y.M.C.A.」と、GENERATIONSのセットリストに欠かせないヘドバン曲「NOW or NEVER」で、西陽が強く射し込むスタジアムを盛り上げた。

GENERATIONS
GENERATIONS×岡村隆史

 眩しい太陽が落ちかけ、ようやく頬を心地よい風が掠める夕方17時前のスタジアムに登場したのは、Da-iCE。彼らを一目見ようとスタジアムを埋める観客を前に、「What's up, 『a-nation』!」とシャウトするボーカル・花村想太の力強い声からは、5人分の気合いが十分に受け取れた。「CITRUS」サビのアカペラから「I wonder」へと繋ぐオープニングを経て、中盤にはデビュー同期のGENERATIONSを招き入れたコラボステージへ。2024年には、Da-iCEの「スターマイン」で白濱亜嵐がコラボ出演したのも記憶に新しいが、今年はGENERATIONS「Hard Knock Days」とDa-iCE「DREAMIN’ ON」という互いの楽曲を全員でコラボするとあって、さらに豪華な光景が広がった。

Da-iCE

 観客が今か今かと待ち侘びるのは、今回が『a-nation』初出演となる日本を代表するシンガー 久保田利伸だ。昼でも夜でもない美しい夕暮れの空の下、時代を越える名曲「LA・LA・LA LOVE SONG」の歌声がショーの幕開けを飾った。「Boogie Ride」「Bring me up!」で約5万人の観客が極上のグルーヴに酔いしれたのち、ラストナンバーの「LOVE RAIN 〜恋の雨〜」では、「Da-iCEいるかDa-iCE!」とステージ袖で見学していたDa-iCEのボーカル 大野雄大と花村を呼び込む。突然声がかかった“ご褒美ステージ”ともあり、大野と花村は終始幸せそうに久保田とのステージを堪能しているように見えた。こうして3人で一夜限りのハーモニーを響かせると、ステージの端々で観客に挨拶。最後のさっぱりとした幕引きにも、久保田のレジェンドたる所以を感じさせた。

久保田利伸

 スタジアムの空気を変えたと言えば、Hey! Say! JUMPのステージにも言及せざるを得ない。7人体制初のステージで代表曲「ウィークエンダー」や、sumikaの片岡健太提供曲「サンダーソニア」などを歌い繋ぎ、「Ride With Me」「Donkey Gongs」といったパーティチューンではまた違った魅力でカラフルに夏空を彩る。「超ときめき♡宣伝部です!」と伊野尾慧があざとさ全開の自己(?)紹介を挟みつつ、ミニトロッコでアリーナをまわった後半では「Come On A My House」「明日へのYELL」といった有名曲で全員を巻き込んでいく。トロッコに近い観客は数メートル見上げればメンバーがいる、という距離感で生のHey! Say! JUMPを浴び、かなり貴重な経験となったのではないだろうかファンの掛け声が重要なピースとなって楽曲を作り上げる「我 I Need You」や、思わず跳ねるようなトラックに身体を揺らしてしまう「eek!!」でも、単独ライブかと錯覚するほどに“Hey! Say! JUMPのライブ”を存分に体感。ラスト曲「DEAR MY LOVER」では、ドラマ主題歌として聴き馴染みのあるメロディを口ずさむ観客の姿も散見された。

 そして、2日間のトリを務めたのは、そのカリスマ性で今もなお熱狂的な支持を集め続ける浜崎あゆみ。歴代最多となる20回目の出演となる今回は、観る人を驚かせる演出が大きな話題となった。10秒のカウントダウンののち、下手側のサイドステージから登場した浜崎。ゴールドに輝く衣装に白いファー帽子がアクセント。まるで古代の女王のように、同じくゴールドの衣装をまとった剣士たちを引き連れ「M」を歌い上げる。2曲目の「INSPIRE」では、ブラスバンド、鼓笛隊、カラーガードが登場し、ステージ上には何十名ものパフォーマーが勢揃い。続く「Moments」でも、妖艶な美しさを醸し出すクジャク扇子が、優雅に世界観を表現する。

 夜空の下でしっとりと奏でたバラード「HANABI」では、思わず想いがこみ上げているように見える場面もあった。後半には、「You & Me」「Greatful days」「evolution」「SURREAL」「Boys & Girls」といった名曲をメドレーで披露。中でも「You & Me」では、轟々と炎が吹き上げる中、「行くぜ、『a-nation』!」とラストスパートの気合いを入れる歌姫の姿も印象的だった。ラストナンバー「July 1st」では、背後のモニターに浜崎の過去のライブ映像が。「いくよ!」と誘ったハンドウェーブが左右に揺れる頃には、会場中が浜崎の音楽にどっぷりと浸かり、『a-nation 2025』最後の夜に観客の心が1つになっていたように思う。

SPECIAL LINEUP

 「誰が出るのか」と事前に噂が飛び交っていた“SPECIAL LINEUP”には、「『a-nation』、今年はスペシャルサプライズで終わりたいと思います!」という浜崎の合図で、この日出演したアーティストが再びステージに大集結。浜崎やTRFを筆頭に、ベテランから新人までが交代交代で、お馴染み「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント〜」のマイクを繋いでいく。これまで音楽の歴史を最前線で作ってきた、そしてこれからそのバトンを受け継いでいくアーティストたちが一堂に会したこのフィナーレに、『a-nation』を通じたエンタテインメントの明るい未来をひしひしと感じた。

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