龍宮城の第2章はここから始まる! 7人が背負う使命と自ら切り開く未来、新体制第1弾「OSHIBAI」を語り尽くす

“セルフプロデュース”ということ自体が“第2章の僕たち”(KEIGO)

齋木春空

――5月リリースのシングル『WALTZ』から龍宮城の第2章が始まり、7月リリースの「OSHIBAI」からセルフプロデュースが始まりました。セルフプロデュースをするということが決まった時は、率直にどう感じましたか?

KENT:龍宮城が結成した時――もっと言えば『0年0組』の時からもそうだったんですが、「自分たちで曲を作れるグループになりたい」というふうにアヴちゃん先生とも話をしていて。いろんなところから影響をもらって、クリエイティブする側になれるようにちょっとずつ頑張ってきたので、このタイミングで形になったというか。もちろん、まだまだ自分たちだけではできないことも多くて、いろんな方の力を借りながらですし、これからも一昨年のときみたいに悔しい思いをすることもあるだろうけど……。第1章はアヴちゃん先生というすごい方がついてくれていたからこそ、まだまだだった自分たちがここまでくることができたと思うので、第2章はよりお客さんと一緒に成長することが多くなるのかなと思っています。いろいろ学びながら、第2章も頑張っていけたらと思っています。

Ray:先生のマネはできないし、もししようとしても下位互換にしかならないと思うんです。だから、「新しいことをやらなきゃいけないよね」と、みんなで話し合いました。今思っているのは、龍宮城が歌うから龍宮城の曲になるということに自信を持っていかなきゃいけないということ。自分たちが歌えば、どんな曲を歌っても龍宮城の色にできる。自分たちでその信念を持って、これからどんな曲もやっていけるように頑張っていこうと思っています。

――それが皆さんの口から聞けるということが、何よりも頼もしいですね。

S:今Rayも言ったように、先生のマネは絶対にできないし、もしそれをしたら第1章を超えることは絶対にできない。だったら、背伸びをせずに、等身大の自分たちの今できる表現をがむしゃらに届けるというのがオルタナティブだと思う。それをファンの方も望んでくださっている気がして。だから、そこは変えたくないと思いました。その感覚は第2章になっても変えたくなくって。

KEIGO:そもそもセルフプロデュースだから第2章なのではなくて、第2章として新しく挑戦することのひとつがセルフプロデュースなんです。第2章になった時に、「今新しいことに挑戦するなら、僕たち自身が楽曲制作に携わっていきたいです」とお伝えしたんです。だから、“セルフプロデュース”ということ自体が“第2章の僕たち”なんです。

Ray

――なるほど。セルフプロデュースって、簡単なことではないですよね。難しくないですか?

ITARU:自分たちが表現したいことが、ちゃんと受け取ってくださる方に届けられるかはわからないんですよね。経験を重ねて、育てていかないといけないなと思っています。

KENT:でも、今はそれも含めて楽しいよね!

ITARU:うん。今回の「OSHIBAI」では、自分と春空とKEIGOが作詞に携わらせていただいたんですけど、楽曲のなかで引っ掛かりを作ったり、ユーモアを入れたり、すごく勉強になりました。一つひとつに目を配るというか。そうやってプロの方と一緒にやっていって、たくさん吸収していくことが、これからの自分たちの成長につながるのかなと思っています。

龍宮城 / OSHIBAI -Music Video-

――では「OSHIBAI」の歌詞について聞かせてください。〈誰かにならなきゃやっていけんし〉という歌詞にドキリとしたんですが、歌詞に込めた思いを教えてください。

齋木:最初にデモを聴かせていただいた時に、「弱い自分に打ち勝てるような、自分を鼓舞してくれるような歌詞」というテーマをいただいて、それを軸に歌詞を考えていきました。〈誰かにならなきゃやっていけんし〉というフレーズは僕が書いたんですけど、社会に出た時のちょっと取り繕っている自分も、家のなかにいる時、友達といる時、どっちの自分もいて、どっちも本当の自分だと思うんです。でも、社会に出ても素のままでいることって難しい。「どんな自分も好きでいてほしい」と思って、この歌詞を書きました。

KEIGO:龍宮城のあり方が自分らしさにつながればいいなと思って、僕はこれからの龍宮城のあり方を軸にして書きました。自分たちが率先して誠意を持って新しい道に挑戦していくということが今の龍宮城のあり方だと思うので、それを伝えたいなと思って。冒頭で話したように、言葉や表現が持つ重みや責任感を感じながら、作詞に携わらせてもらいました。

ITARU:「弱い自分に打ち勝つ」というテーマもそうですし、セルフプロデュース1曲目でもあるので、一緒に進んでいけるようなメッセージを歌詞に込めました。曲調もすごく強いので、そこに負けない言葉をちゃんと選ぼうということも考えて。今回、僕らは曲の心臓の部分を作って、そこから辻村(有記)さんが言葉選びを加えてくださいました。

KEIGO

――ほかのメンバーの皆さんは、メンバーが作詞に携わった曲を聴いてどのように感じましたか?

冨田:メンバーが書いた歌詞を歌えることが、素直にうれしかったです。それぞれ育ってきた環境が違うからこそ得られた感性があって、その人が書くからこそ生まれた言葉がある。それをグループとして世に出していけるのは――アーティストとしては当たり前のことかもしれないけど――すごく自信になりました。

KENT:本当に心に刺さりました。自分たちが音楽を届けていくうえで大切なのは、聴いてくれる方に共感してもらって、「頑張ろう」という気持ちが生まれたり、勇気が出ることだと思うんです。僕も、いちリスナーとして、それを受けられたことがすごくうれしかったです。

――レコーディングはいかがでしたか?

S:今回は全体的にキーが高いので、もともと高いキーが得意な僕が引っ張っていかなきゃいけないと思って……「土台になれればいいな」と思って歌いました。歌割りの切り替えもすごく速くて。だから、(聴いている人が)誰がどこを歌っているのかわからなくなるのがいちばんよくないなと思ったので、自分のいいところがちゃんと出るように意識して歌ったし、みんなも振り切っているような感じがして。第2章の一発目の曲としてふさわしい曲ができたのかなと思います。

ITARU:自分のパートは叫びや漢字の羅列だったり、歌詞ではあるんですけど、概念のような部分が多くて。それに対するふさわしい感情を持っていくのが難しかったんですけど、だからこそ新しい一面を見せられたのかなと思います。

――それこそ、作詞に関わったからこそ、概念みたいなところも理解しやすかったんじゃないですか?

ITARU:たしかに。作詞に携わったことで(インプットされた)この曲の情報量も多かったし、理解もすごく深まり、この曲にかけていた時間も多かったので、いつもとは違った感覚がありました。

Ray:今回の振り付けは、YORITO先生に入っていただきました。考えてくださった振りがとにかく速くて。これまでにやったことのないような動きもあって、完成させるまでにすごく時間がかかりましたが、そのぶん新しいことをやっているなと感じられたので、観てくださる方は僕ら以上の衝撃を受けてくださるんじゃないかなと思います。新しい龍宮城をお見せすることができていると思います。

――衣装もメンバーのアイデアだったり?

S:はい。最初の段階で全員が案を出して、そのなかで僕が出させていただいたものが採用されました。最初にこの曲を聴いた時に、袴にファーが付いているような衣装がパッと思い浮かんで。それを軸に、衣装を作っていただきました。漢字の柄が入っているメンバーもいるんですが、それは歌詞なんですよ(メンバーがそれぞれの漢字の部分を見せてくれる)。

――すごく細かいところまでこだわられているんですね。

S:そうなんです。うちのスタイリストさん、すごいんですよ!

S

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