ミセス 大森元貴、miletから女王蜂 アヴちゃんまで……俳優としても発揮する豊かな表現力

 歌うことと演じること。異なる“表現”ではあるが近しいものでもあり、アーティストが俳優として活動するケースは少なくない。過去にも、野田洋次郎(RADWIMPS)が映画『トイレのピエタ』(2015年)で、山村隆太(flumpool)が『突然ですが、明日結婚します』(2017年/フジテレビ系)で、Fukase(SEKAI NO OWARI)が映画『キャラクター』(2021年)で俳優デビューを果たしてきた。本稿では彼らに続き、直近でドラマや映画への初出演を叶えたアーティストを取り上げ、その豊かな表現力について紹介していく。

Mrs. GREEN APPLE 大森元貴

 まず、4月25日に公開される映画『#真相をお話しします』で、菊池風磨(timelesz)とW主演を務めるのが大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)だ。彼にとっては、今作が映画初出演にして初主演となる。

『#真相をお話しします』ティザー映像【4月25日(金)公開】

 大森は2024年夏、東映特撮ファンクラブ内で配信されたWEBドラマ『忍者戦隊カクレンジャー 第三部・中年奮闘編』にゲスト出演し、アクションシーンも含めた本格的な演技に挑戦。SNSでは、大森の熱演ぶりに作品を観た人たちから称賛の声が集まっていた。だが、彼の高い演技力が光っていたのはこれだけではないだろう。たとえば、音楽劇の構成で届けられたファンクラブツアー『Mrs. GREEN APPLE 2023-2024 FC TOUR “The White Lounge”』では、彼の情感豊かな歌唱と演技も相まって、バンドの楽曲が新たな物語を生み出していた。ツアー後にリリースされた「ライラック」のMVでは、生徒や先生、清掃員や鮮魚店員など、多数の役を表情や仕草の違いでコミカルに演じ分けていたことも記憶に新しい。

『忍者戦隊カクレンジャー 第三部・中年奮闘編』PRコメント動画【#大森元貴(Mrs. GREEN APPLE) 編】
Mrs. GREEN APPLE「ライラック」Official Music Video

 大森が『#真相をお話しします』で演じるのは、菊池演じる警備員・桐山と意気投合し、一緒に話題の生配信チャンネルを視聴する鈴木という男。何やら謎の多い役どころのようで、監督の豊島圭介は、大森の芝居に「ナチュラルさと狂気が共存している」(※1)とコメントしている。あらゆる場面で多才ぶりを感じさせてくれる大森が、今作ではどんな一面を見せてくれるのだろうか。

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