Jay Park、6年ぶりの来日公演で繰り出す強烈なショー Awichを招いて示したアジアHIPHOPの熱量
Jay Parkが7月27日に神奈川・KT Zepp Yokohamaで『2025 Jay Park World Tour [Serenades & Body Rolls] In Japan』の神奈川公演を開催した。本ツアーは6月14日のクアラルンプール公演を皮切りに、台北、バンコク、マニラ、香港、ジャカルタ、シンガポールで行われ、7月30日の大阪公演を経て、8月はシドニー、メルボルン、オークランドでの公演も控えている。日本での単独公演は実に6年ぶり。期待に胸を躍らせたファンで会場はパンパンになった。黒いタンクトップにGUCCIのシャツ、スラックス、ベルトというスタイルのJay Parkが登場すると、場内の気温と湿度は一気に上昇。「Ohx3」と「DRIVE」を挨拶代わりに歌うと悲鳴のような歓声が響き渡った。
序盤は「My Last」や「Candy」「Dank」「GANADARA」といった新旧のR&Bナンバーを惜しげも無く披露する。「V」では歌唱中に機材トラブルで音が止まってしまうも、一切動じることなくアカペラで場を繋いで、むしろ盛り上げる演出にしてしまう。「YACHT (k)」ではセクシーなボーカルに連動したダンスで、シャツの隙間から自慢の胸筋をチラチラとのぞかせた。しっかりと歌い上げた「Need To Know」では、バックスクリーンに星空が映し出される。サビでは合唱が起こるも、歌い終えた後、Jay Parkは「イントロのピアノで、自分の深い悲しみを書いたと英語で歌っています。でも実は“ヒップが好きだ”と歌っているんです」と話した。ロマンチックな歌なのに、しっかり聴くと実は下ネタというのはR&Bマナーのひとつ。Jay Parkらしい大人のチャーミングさを感じさせた演出だった。そこから一気にシリアスな「Yesterday」「사실은 (The Truth Is)」へと持っていく流れは流石の一言だった。
バックDJを務めるWEGUNの卓越したDJプレイを挟んで、Jay Parkは衣装チェンジ。特殊な技法で制作されたであろうデニムのベストとバギーパンツを着用してダンスチューン「Why」を歌った。続く「Gimme A Minute」は日本で日本人プロデューサーと作ったと話す。「もともとは日本語で録ろうと思ったけど、英語のガイド(ボーカル)がハマっていたから、そのままにしました。とにかくこの曲は日本で生まれたんです」と強調。“マイケル・ジャクソンスタイル”のこの曲ではキレのあるダンスをばっちりと決めた。
さらにJay Parkは衣装にも言及。「今日の衣装、かっこいいでしょ? Chillscottという若い日本人のブランドなんです。すごくレアな商品で、これを持っているのは世界でも3〜4人くらいしかいないんですよ」と明かした。この流れから、「Solo」と「All I Wanna Do」を立て続けにプレイ。そして沸き立つ観客の前で、初の日本シングル「Whenever」の前にはたっぷりと“練習”する。「僕の日本語どう?」と観客に問いかけたJay Parkは、「この曲は日本のR&BプロデューサーのNAKKIDと一緒に制作しました。僕が日本に来て、2人で即興的に作業しているんですね。きっとこんなふうにやっている韓国の歌手はそんなにいないんじゃないかな。すごくがんばりました。僕が日本で活動するために道を切り開いてくれたことへのリスペクトを込めて、こうしてコラボレーションしてみました」と日本での活動に対する意欲を見せる。そんなJay Parkの熱意が届いたかのように、サビでは大きな合唱がおきた。