ENHYPEN、スタジアムをも掌握した圧巻の存在感 ライブアーティストとしての今を刻んだ日本デビュー記念日
ENHYPENが7月6日、7日に東京・味の素スタジアムで『ENHYPEN WORLD TOUR 'WALK THE LINE' IN JAPAN -SUMMER EDITION-』を開催した。
彼らは昨年から今年にかけて、埼玉・ベルーナドーム、福岡・みずほPayPayドーム福岡、大阪・京セラドーム大阪を巡るドームツアーを成功させたばかり。さらに4月にはアメリカの『Coachella Valley Music and Arts Festival 2025』にも出演。そんな彼らも、日本でのスタジアムクラスでの単独コンサートはキャリア初。本稿では、日本デビュー4周年記念日でもあった7月6日の公演の模様をレポートする。
最高気温35度。真夏の太陽が地面を照りつける会場には、『SUMMER EDITION』を銘打つに相応しい熱気が充満していた。だが公演への期待で胸を昂らせたENGENE(ファンの呼称)にとっては、それすら公演を楽しむ演出のひとつになったのかもしれない。場内がポジティブなエネルギーで満たされたところで、メインステージ中央に設置された可動式のスクリーンからENHYPENのメンバーが登場した。黒い衣装を纏ったJUNGWON、HEESEUNG、JAY、JAKE、SUNGHOON、SUNOO、NI-KIは、バンド演奏による「Brought The Heat Back」をパフォーマンス。サビではオーディエンスの大きな掛け声がこだまし、あいさつ代わりの花火も打ち上げられた。
「FEVER」を挟んだMCタイムでJUNGWONが「夏といえば水遊びでしょ! ENGENEのみなさんがびっくりする涼しい演出も用意しました。真夏の夜といえばやっぱりロックンロールでしょ?」と話す。その後、JAYが「叫べ!」と合図して「ParadoXXX Invasion」の演奏が始まると、ピンクのテープの射出に加えて、本日一発目のウォータースプラッシュで大量の水がアリーナに降り注いだ。さらにHEESEUNGの投げキッスに合わせてもう一発。序盤からハイテンションな演出が続いた。
「Given-Taken」ではネイビーのジャケットを着用し、中腰のポイントダンスを決める。ユニットステージではJAY、JAKE、SUNGHOONが荘厳な「Lucifer」を、JUNGWON、HEESEUNG、SUNOO、NI-KIがセクシーな「Teeth」を披露した。演出で撒かれた水がメンバーと観客の熱量で気化し、場内はただならぬ熱気が立ち込める。そこに「Blessed-Cursed」でJAYの速弾きギターソロが響き渡った。「Bite Me」でHEESEUNGが身体をなぞる振り付けを決めると、ENGENEの掛け声にはさらなる力が込められた。
沸騰したアリーナを冷ますように3度のウォータースプラッシュ。カジュアルな衣装に着替えたメンバーは、水鉄砲片手にトロッコに乗り、ENGENEに水をかけながら後方ステージに向かい、7月29日にリリースされるシングルのタイトルトラックとなる新曲「Shine On Me」をしっとりと歌唱した。メインステージに戻った7人は「Sweet Venom」へ。まずはSUNGHOONがキレのあるアイソレーションで沸かせると、JAKEは高音ボイスで歌い上げる。そこにSUNOOとNI-KIがそれぞれタイプの異なるセクシーなアイソレーションを見せ、場内のテンションを大爆発させた。