木村拓哉が振り回される珍しい展開に “臨戦態勢”で挑んだハイヒールとのノンストップトーク
そんな2人が嬉々として話したのが、旅の話だ。なかでも、世界遺産にマイクを立てて漫才をしていたというエピソードには、木村とともに度肝を抜かれた。関西ローカルの番組で、ハイヒールの2人が行きたいところに行って漫才をするという企画があったことから、ケニアのサバンナ、イタリアのピサの斜塔、フランスのモン・サン=ミシェル……と、世界の全大陸を制覇したと話す。すかさず「いや、南極でやんないでしょ」と驚いた木村がツッコむも、「普通はね! 南極のときは(お客さんは)ペンギンしかおらへんかったし!」「南極と北極は全然ちゃう、っていうのは行ったからわかるし!」と笑いを誘うのだった。
また、エジプトではツタンカーメンに思いを馳せていたというリンゴ。「黄金のマスク!」と思っていたのに「ちょっともうな、炭化したおっさんなんですよ。あれショックやったな」と言うと、モモコが「当たり前なんやけどな。そっから急にテレビやのに元気なくなって、こっちのほうがちっちゃいおっさんみたいになってもうて!」と畳み掛けるものだから、木村も「急に漫才が始まる!」と笑いが止まらない。
かなりの地域を巡ったにも関わらず、ウユニ塩湖などまだまだ行きたい場所がたくさんあると声を弾ませるハイヒール。「人の行かないところに! ハワイとかヨーロッパとかやったら、年を重ねてからでも行けるじゃないですか……まあ、もう今も年重ねてんねんけど」という2人に「ツッコめねーじゃねーか(笑)」と合いの手を入れずにはいられなかった木村。すっかりハイヒールのペースに巻き込まれている木村が、まるで少年のように感じられたから面白い。
一方で、木村自身は「自分から行きたい」という国は今はないという。すると、「私らは『〇〇に行く』って言うけど、キャプテン(木村)は『〇〇におじゃまする』っていう言い方をするじゃないですか。やっぱり旅とか国に対してのスタンスが違うねん。私らは『どかどかどか〜!』って行くやん」とリンゴ。「そうそう、靴も脱いでへん!」とかつてスニーカーで自宅に上がっていった話が、ここで繋がるからまた笑える。
木村も「ちっちゃい頃からそうですよね」と話を広げつつ、「でも絶対ハイヒールのおふたりと行ったら面白いだろうな」と本音をこぼしたものだから空気は一変。「じゃあ、一緒に行こう! 大阪で企画出してくる」と張り切るリンゴ。そんな一声にまさかの木村も「どこですか?『あいつ連れて行く』ってなったら?」とノリノリに。
すると「1回目は……」と壮大なシリーズ企画の構想が始まる。まずは2人が行ったことのあるナスカの地上絵を案内したいという。木村もまだ行ったことがなく「あれはなんであるんですかね?」と問うと、モモコから「気になった、ほら、そんなら企画書!」と、捲し立てられるのだった。
そうしてノンストップで喋り続けた楽しいラジオの時間も、お別れの時間が近づく。「えー、終わんの? 終わってええの?」と名残惜しそうなハイヒールだが、「じゃ、次はロケで!」と木村に念を押す。これは本気だ、と察したのか木村の口からは「うおお!」と声が漏れるのだった。
締めに聞こえてきた「(番組の企画として)すぐ言うたろ!」と気合いみなぎる声に、本当に動いてくれるのではないかと期待が高まる。お姉様に笑わされ、驚かされ、振り回される木村を見ることができるのは、ハイヒールとの共演ならでは。ぜひとも木村&ハイヒールの旅番組の実現、そしてその裏話をラジオで披露してくれることを楽しみにしている。