UVERworld、全方位へ響き渡った一人ひとりの“君”へのメッセージ 魂でぶつかり合った熱狂の日本武道館公演

 ここから、いよいよライブは終盤戦へ突入。その熱き口火を切ったのは、「DECIDED」。〈さぁ お前ら心の導きへ 始めよ今日がそのX-day〉という号令を受け、レッド&グリーンのライティングがステージを鮮烈に彩り、6人の魂そのもののような轟音が容赦なく炸裂していく。ここでTAKUYA∞は、いつまでも、何があっても、バンドを続けていくと宣誓。そして、「燃え尽きて灰になろうとも、俺たちは何度でも甦る」という言葉と共に、最新曲の1つ「PHOENIX」を披露。熾烈な炎と視界のすべてを塗り替えるような大量のスモークがステージを覆う中、文字通りの〈絶唱〉が幾度となく武道館を揺さぶっていく。続けて、同じく最新曲の1つ「MMH」へ。壮絶な覇気を放つ歌と重厚なミクスチャーサウンドによって、文字通り〈完全に空間を制圧し〉てみせた。一人ひとりの観客に選び取ってほしい生き様を伝える渾身のメッセージソング「Eye's Sentry」も、深く胸を穿つ素晴らしい名演だった。

 何一つ、諦めるつもりはない。もっともっと理想に近付いていく。これから先の展望を語ったTAKUYA∞は、「次の曲のメッセージはこうだよ」「俺たちは何があっても進み続けるけど、お前らはどうすんだよって話!」と叫び、今の6人にとって最も大切なナンバー「EN」へ。間奏でTAKUYA∞は、「俺は永遠にバンドを続けていく」「バンドが好きだからだよ!」と叫び、そして、ラストの〈来世ではどんな職業に就いて  どんな人を愛したい?/それを今から始めればいい!〉という歌詞の後半を、〈それを武道館出た瞬間に始めろよ〉と替えて歌ってみせた。

 いよいよ、このライブのラストナンバーへ。時々でもいい、最期の日でもいい、UVERworldと過ごしたクリスマスのことを思い出してほしい。TAKUYA∞は「ありがとうございました。メリークリスマス」と告げた上で、一人ひとりの〈君〉に向けた深く真っ直ぐな願いを込めた「MEMORIES of the End」を、すべての力を振り絞るように歌い届けてみせた。

 万感の終幕かと思いきや、ここで重大発表へ。2025年6月14日、15日の東京ドーム公演の開催が伝えられ、武道館全体から並々ならぬ歓声が巻き起こる。TAKUYA∞は、「20年、25年、ほんとたいしたもんだよ、お前らほんとにすごいな」と、自分たち自身ではなく、UVERworldを信じて伴走し続けるファンを称賛する。「まだまだ続くイメージしかないから」という言葉の力強い響きが忘れられないし、メンバー同士の会話の中で出てきた「50年後も」という言葉も、この6人なら本気で実現するのではないかと思える。本来はここで終幕するはずだったが、バシッときめて終わろうということで、TAKUYA∞が指名した観客のリクエストに応える形で、急遽「ENERGY」を披露。無数のタオルが鮮やかに回る中で迎えた、あまりにも熱烈な大団円だった。

■『UVERworld NO ENEMY TOUR~PREMIUM LIVE on Xmas 2024~』
2024年12月25日(水)日本武道館

<昼の部 セットリスト>
M1.VICTOSPIN
M2.WE ARE GO
M3.stay on
M4.ODD FUTURE
M5.一滴の影響
M6.CHANCE!
M7.EDENへ
M8.Don’t Think. Sing
M9.Fight For Liberty
M10.6つの風
M11.ビタースウィート
M12.echoOZ
M13.ハルジオン
M14.恋いしくて
M15.ほんの少し
M16.High Light!
M17.DECIDED
M18.PHOENIX
M19.MMH
M20.Eye’s Sentry
M21.EN
M22.MEMORIES of the End
M23.ENERGY

関連記事