水曜日のカンパネラ、なぜ作品に愛される? 映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』主題歌で更新した自由度の高さ
なぜ水曜日のカンパネラは、ここまでタイアップを実現できるのか。それは、タイアップ先の作品に深く寄り添うことのできる自由度の高さが大きい。
水曜日のカンパネラの楽曲は当初からワードチョイスの幅が広く、一曲のなかに遊び心を存分に詰め込んできた。普通のポップスでは扱わないような難解/マイナーな固有名詞であっても、躊躇なく歌詞に取り込んできた歴史がある。その自由度の高さが、タイアップ先の作品の世界観を的確に表現するセンスを支えている。たとえば、「シャルロッテ」には〈僕の永遠を君が溶かしてくれ〉とチョコレートに掛かったフレーズが歌われる。「四天王」では〈四天王って知ってんの?〉といったギャグも登場。この自由さはほかの音楽アーティストにはないものだ。
「願いはぎょうさん」についても、〈ぎょうさん〉という言い回しは主人公の紅子の特徴をとらえたものだし、〈たたりめ〉という言葉も同映画に出てくる“たたりめ堂”がモチーフとなっている。
そうやって作品や商品に紐づいた独特のフレーズを盛り込むことのできるこの自由さが、多くの作品から“好かれる”理由なのだろう。
重要なのは、それぞれがポップソングとしてのバランスを保っているところだ。聞き慣れない言葉を曲に使うことはリスクも孕んでいる。しかし、水曜日のカンパネラはそうした曲を歌ってもなんらおかしくない、ボーカルの詩羽の底抜けに明るいキャラクター性が楽曲のポップネスを支えている。どんな言葉を発してもなぜか明るく楽しく聴こえるという不思議な力。そんな理屈では説明できない魔法としか言えないようなパワーが、水曜日のカンパネラの楽曲が自由であることを可能にしているのだ。
■リリース情報
『願いはぎょうさん』
配信中
配信URL:https://wed-camp.lnk.to/somanywishes
(映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』主題歌)
■映画情報
映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』
公開中
出演:天海祐希
大橋和也 伊原六花
平澤宏々路 伊礼姫奈 白山乃愛 番家天嵩 今濱夕輝乃
山本未來 渡邊圭祐 田中里衣 じろう(シソンヌ)
上白石萌音
原作:『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』シリーズ(廣嶋玲子・作/jyajya・絵/偕成社刊)
監督:中田秀夫
脚本:吉田玲子
音楽:横山克
主題歌:水曜日のカンパネラ「願いはぎょうさん」(Atlantic Japan/Warner Music Japan)
制作プロダクション:KADOKAWA
製作:映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」製作委員会
配給:東宝
©2024 映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」製作委員会
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