ENHYPEN「いちばん自分らしさを見せられたような気がする」 進化遂げたエンターテインメントが生む熱狂

 ハイレベルなパフォーマンスと卓越した表現力で未知の領域を切り開くグローバルグループ、ENHYPEN。彼らの3回目となるワールドツアー『ENHYPEN WORLD TOUR ‘WALK THE LINE’』の日本公演が、11月9日、10日の埼玉・ベルーナドームで幕を開けた。

 グループにとって最大規模の日本ドームツアーとなるだけに、メンバーたちは気合十分。2ndスタジオアルバム『ROMANCE : UNTOLD』の収録曲をメインに構成した華麗なステージングで、会場を埋め尽くしたENGENE(ファンの呼称)との一体感を楽しんだ。本稿では2日目の模様をレポートする。

 定刻通りにステージはスタート。壮大な音楽に導かれるようにスモークのなかから7人のシルエットが現れると、会場のあちこちから歓声がわき上がる。オープニングを飾ったのは「Brought The Heat Back」と「FEVER」。ミステリアスなムードを漂わせる前者、官能的な世界をしなやかな動きで表現した後者と、冒頭からENHYPENならではの世界観を見せていく。

JUNGWON
HEESEUNG

 2曲を歌い終えたあとは、最初のトークタイムへ。「寒いですか? 寒いと思うENGENEはこちらにきてください。僕が抱き締めてあげます」(HEESEUNG)、「みなさんのキラキラした瞳を今日はしっかり見ておきたいと思います」(JUNGWON)、「じっちゃんの名にかけて、ENGENEを楽しませる準備ができました!」(SUNOO)といったメッセージを次々と送るメンバーたち。その表情はいずれも穏やかだったのが印象的だった。

JAY
JAKE

 続いてオールドスクールヒップホップを取り入れた「ParadoXXX Invasion」と、演説台に立つJUNGWONが大きなインパクトを残したドリルミュージック「Future Perfect (Pass the MIC) [Japanese Ver.]」で、マニアックな面を強烈に印象付ける。さらにダークな音色と繊細な旋律で複雑な感情を綴った「Given-Taken [Japanese Ver.]」で独自の美意識を提示すると、今度はグループの魅力をより鮮明にさせるユニットステージを披露した。

SUNGHOON
SUNOO
NI-KI

 JAY、JAKE、SUNGHOONによる「Lucifer」ではスローテンポのゆったりとしたR&Bになじむ甘い歌声で魅了し、JUNGWON、HEESEUNG、SUNOO、NI-KIの「Teeth」では近未来感のあるエッジの利いたロックと激しい振り付けで荒々しさを演出する。このように静と動の対比をクリアに見せるのも、ENHYPENの持ち味のひとつだと言えよう。

 JAYのワイルドなギター演奏で楽曲のよさがアップしたハードロックテイストの「Blessed-Cursed (Japanese Ver.)」、大勢のダンサーとともに祝祭ムードを盛り上げたダンスポップ「Bite Me [Japanese Ver.]」や幸福感あふれるファンソング「Highway 1009」といった多彩なナンバーを自信たっぷりに歌い踊る彼ら。その姿を追うENGENEたちの表情も嬉しそうだ。

関連記事