『日プ』・Kep1er出身メンバー擁するMADEIN「UNO」バイラルヒット ジャンルレスな楽曲を歌い切る実力
さらに、メンバーそれぞれが、バックトラックの展開に合わせて、ボーカルアプローチを変えていく形をとっており、例えば、歌唱するメンバーが変わって、異なる声色ながらも、同一人物が歌っているような印象を受けるのだ。これは、メンバー全員が同じ解釈、そして同じ深度で「UNO」という曲を解釈しているからにほかならない。楽曲全体を通して、リズム感を重視して歌っており、パートによっては完全にラップのアプローチをしているところもあるのだが、ヒップホップ然とした印象はあまりない。これはバックトラックによるところも大きいが、このトラックを踊りながら歌い切るメンバーの持つリズム感と歌のスキルの賜物と言ってもいい。
特に注目したいのは、サビ前からサビまでの歌のアプローチ。サビ前ではトランシーに展開するバックトラックに対して、短い台詞を置くだけのようなアプローチを低音で印象付けた後、続くサビではトランシーな雰囲気をボーカルで受け継ぎ、オクターブをあげてクリアな高音で憂いあるメロディを聴かせている。
どこを切り取っても斬新で、最初から最後までフックと言ってもいいような攻めた曲だが、最先端のポップスとして成立している――これが「UNO」という曲の魅力、そしてこのジャンルレスな曲を表現できることがMADEINというグループの実力であり、可能性だ。
※1:https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2024-09-25