Homecomingsが届ける音楽の自由さ バンド&ストリングス編成で紡いだ念願のBillboard Live公演

 MCの時間で、福富優樹(Gt)は、「気持ちがよくて、ライフワークにしたいくらい」と語っていた。また、演奏中やMC中の福田穂那美(Ba/Cho)の充実感に満ちた表情も忘れられない。きっとメンバー自身も、HomecomingsとBillboard Liveという会場の相性のよさをたしかな手応えとともに感じていたはずで、福富が語った「ライフワーク」という言葉のとおり、今後も定期的にBillboard Liveが実現することを願った観客は多かったのではないかと思う。あたたかく穏やかな雰囲気のなかで、ライブはクライマックスへと突入。この日のために用意されたオリジナルドリンクの名前にもなっていた現時点における最新曲「Moon Shaped」、そして「US / アス」「Elephant」で本編は幕締めとなった。

 アンコール1曲目では、畳野が弾き語りで「Tiny Kitchen」を披露。これまでの計8名のマキシマムな編成と、弾き語りというミニマムな編成のパフォーマンスを続けて観たことで、楽曲に宿るメロディの強さ、畳野の声の力、つまり、編成が変わったとしても揺らがないHomecomingsの本質があらためて浮き彫りになったように感じた。

 ラストは再びメンバーが合流し、8名編成で「Cakes」を披露。8人の音の分かちがたく結びついた輝かしい一体感に満ちた感動的なパフォーマンスで、このステージは鮮やかな大団円を迎えた。

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