『Kanon』『リトバス』……Key楽曲サブスク解禁で蘇る25年間 “泣きゲー”のパイオニアが放つ楽曲の魅力

『リトルバスターズ!』

「Little Busters!」

 歌手・声優として活躍するRitaの歌うOPテーマで、友情をテーマにした作品の顔に相応しい、ギターフレーズが印象的なアッパーチューン。過去の挫折と未来の過酷を乗り越える勇気を込めた歌詞からは、“泣き”の要素のほかに少年漫画的な熱さも感じられる。

「Saya’s Song」

 数ある麻枝准×Liaコンビ楽曲の中でも、ファンの間では名曲と名高い珠玉のバラードナンバー。ヒロインの一人である朱鷺戸沙耶ルートのEDテーマとして書き下ろされた楽曲は、イントロのピアノのフレーズだけでゲームをプレイした人の涙腺が緩むはず。どこか温かさを感じられる、『リトルバスターズ/クドわふたー Piano Arrange Album -ripresa-』収録のピアノアレンジバージョンも合わせて聴いていただきたい。

『Summer Pockets』

「アスタロア」

 アニソンシンガー・鈴木このみが歌う、ゲーム『Summer Pockets REFLECTION BLUE』OPテーマ。夏の爽やかさと切なさを同居させた1曲で、鈴木の繊細な歌声はもちろん、心にグッとくる間奏のストリングスとギターソロも印象的。Key楽曲ではお馴染みの物語に寄り添った言葉の数々は、ゲームをクリアすることでさらにさまざまな視点が加わるはずだ。

「ポケットをふくらませて」

 『Summer Pockets』のボーカル曲では唯一の麻枝による作詞曲であり、ゲームのグランドEDテーマ(いわゆるトゥルーエンド)となっているバラードナンバー。rionosの儚くも温かい歌声に、気付いたら引き込まれていること間違いなし。ちなみに『Summer Pockets REFLECTION BLUE』で新録された「ポケットをふくらませて ~Sea, you again~」では、一部歌詞が異なっているため、ぜひとも歌詞を見比べて聴いてもらいたい。

『Love Song』シリーズ

『終わりの惑星のLove Song』

 2012年にリリースされたやなぎなぎとタッグを組んだコンセプトアルバム。滅びゆく惑星で紡がれる13のラブソングが収録されており、メロディとストーリーの重さにやられる「無敵のSoldier」、ポエトリーに綴られる「凍る夢」、“泣き”の要素に満ちた「Last Smile」など、麻枝とやなぎの表現の多彩さを堪能できる。このアルバムはやなぎなぎの歌声に惚れ込んだ麻枝からのオファーから実現した経緯があり、『神様になった日』や『ヘブンバーンズレッド』といった現在に至るまでの関係の元となった、いわば原点の作品と言っても過言ではない。

 数々の感動シーンを彩ってきた楽曲がいつでもどこでも手軽に楽しめるようになった今回のサブスク解禁。ぜひこの機会に、名作ゲームの心揺さぶる音楽に耳を傾けてほしい。

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