Superfly「Charade」で辿り着いた新境地 Ryo‘LEFTY’Miyataや木﨑賢治も驚愕した楽曲制作の裏側

 Superflyの新曲「Charade」が配信リリースされた。現在日本テレビ系にて毎週土曜22時より放送中のドラマ『マル秘の密子さん』主題歌として書き下ろされた本作は、異なる景色を持ったパートが流れるように展開していく組曲のような楽曲構成と“本質”をテーマに紡がれた歌詞、そして楽曲の世界を表現し尽くす越智志帆のボーカリゼーションがドラマのストーリーに絶妙なマッチングをみせていると大きな話題を呼んでいる。

Superfly –『Charade』Music Video (日テレ系ドラ10「マル秘の密子さん」主題歌)

 先日、音楽プロデューサーであるRyo‘LEFTY’Miyataとワールドワイドに活躍するDJ・CARTOONがナビゲートを務めるラジオ番組『cross-dominance #Behind The Song』に、半世紀にわたって音楽シーンで手腕を発揮しているプロデューサー・木﨑賢治と共に出演した越智志帆。そこでは木﨑とMiyataも携わった「Charade」の制作秘話を中心にトークが展開されていた。志帆曰く、ドラマサイドからは「オシャレで声を張らない楽曲を」というオーダーがあり、今年5月にサビ部分から作り始めたという。

 志帆は制作当時を振り返りながら、「まずサビができたときに、そこからどうAメロを展開させようかなと思い、木﨑さんに相談したんです。私は木﨑さんやMiyataさんと一緒にみんなで作っていくと思ってたんだけど(笑)、『自分で書いたほうがいいよ』って言ってもらえて」と、楽曲全体の方向性を見定めたのは木﨑からの一言がきっかけだったことを明かす。

「サビのメロディが先にあったから、この雰囲気と真逆のメロディを作ればいいのかもっていう思いがなんとなくあったのかな」

 頭の中でイメージは作り上げたものの、それを実際に作り上げるのは難航したという志帆。

「想像できない展開にはしたかったんですけど、途中でちょっとスケールを外れたりする部分では完全に自分自身も翻弄されてました。頭の中ではメロディが聴こえてきてはいるんだけど、『こっちじゃない、こっちでもない、どっち?』みたいな(笑)」

 そんな経緯で生まれたのが、本作最大の特徴と言える、まったく異なる景色を持ったパートが展開していく組曲的な構成だった。木﨑やMiyataは、志帆が作ったワンコーラス分のピアノ弾き語りデモを聴いたときの感想をこう語っていた。

「今までに聴いたことのない展開と転調とリズムで一瞬、『なんじゃこりゃ⁉』と思ったんだけど(笑)、それ以上にいいなって思って」(木﨑)

「普通に作ってたら絶対こうはなんないよなっていう展開だったから、どうやって思いついたのかがすごく不思議で(笑)。シンプルではあるけど、すごく不思議なコードを使っているし。僕、最初に聴いたときはキーがわかんなくて。『これ、Emじゃない?』って聞いたら違った。騙されちゃいましたね(笑)」(Miyata)

 志帆の自由で柔軟なクリエイティビティが生み出した革新的な楽曲。それをMiyataはポップミュージックとして、ドラマサイドが求めたオシャレさを加味したサウンドとしてアレンジを施していった。ゆったりとしたAメロ、リズミカルなBメロ、そしてテンポが変化するサビへとナチュラルに繋がっていくための工夫には、志帆も「サビ前のフレーズ! あれはもう本当に素晴らしかったですね」と感嘆した様子だ。

 楽曲が生まれていく過程をソングライターはもちろん、アレンジャーやプロデューサーの視点からも紐解いていく貴重なトーク。その全貌はぜひラジオでのオンエアをチェックしてみて欲しい。

放送スケジュール:https://audee.jp/news/show/124513

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