桜田通『“Orbiting Satellite” Tour 2024』最終公演レポ&インタビュー 「明日が少しでも良くなるような何かを届けられたら」

桜田通、最新ツアーレポ&インタビュー

――最終公演お疲れさまでした。今の率直な気持ちをお聞かせください。

桜田通(以下、桜田):全11公演やらせていただきましたが、今回ほど、応援してくれる皆さんの存在の大きさを実感したツアーはなかったなと思います。というのも、この3カ月のあいだ、仕事でパリに行ったり、他の仕事が重なっていたり、ツアーだけに集中できない時期があって……。その慌ただしさを乗り越えられたのは、週末ごとに、ライブに来てくれる皆さんのエネルギーに触れられたからだと思っています。

――「キボウノリズム」がオープニングというのは、意外でしたし新鮮でした。

桜田:1曲目に据えることが多い「One Word」か、「NOISE」でぶち上げるか、はたまたデビュー曲の「MIRAI」から始めてみるか。色々なパターンでセットリストを組んでみたんですが、ある時リハーサルで1曲目に「キボウノリズム」をやったら、しっくりくる感覚があって。数百人キャパのライブハウスをまわるツアーということを考えても、疾走感あふれるバンドサウンドがオープニングにぴったりだと思いましたね。

――新曲「I’m on way」の制作のエピソードも教えてください。

桜田:サウンドプロデューサーのNaokiさん(板井直樹)をはじめ、「Let you know」の歌詞を書いてくださった作詞家の岡嶋かな多さんや、新しくご一緒した作曲家の源田爽馬さん、Dirty Orangeさんと一緒に制作を進めていきました。これまでになかったアグレッシブなサウンドや、英詞の多さに「自分を見てほしい」「海外でも仕事をしたい」という今のマインドが反映されていて、お気に入りの曲です。

――ツアーに向けて、何か取り組まれたことはありますか?

桜田:あまり格好いい話ではないんですが、30歳を過ぎてから、体の変化を感じるようになって。少し体調を崩した時期もあったので、ツアーに向けてランニングを始めたり、トレーニングをしたりしました。音楽や芝居はもちろん、ファッションや美容の仕事もさせていただいているので、いい結果を残すためにも、日々のメンテナンスは欠かせないなと思っています。簡単に言えば、30歳を過ぎたらごまかしが効かないということですね。

――ツアーを終えて、改めてファンの皆様へメッセージをお願いします。

桜田:毎回のことですが、ライブに来てくださる皆さん、来られなくても応援してくださっている皆さんに、明日が少しでも良くなるような何かを届けられたらと思っているんです。ところが、いざ終わってみると、やっぱり僕ばかりがたくさんの希望や勇気をいただいていて。もう、感謝の気持ちしか残らないんですよね。この感謝の気持ちを、これからの活動の原動力にして、皆さんにまた新しい世界を見せられるよう頑張っていきたいと思います。

――ありがとうございます。9月1日には、ファンクラブ「Sakura da Space Society」が4周年を迎えますね。

桜田:4年って、オリンピックと同じ周期ですよね。そう考えると長いけれど、体感としてはあっという間でした。ファンクラブでは、僕がただ「おはよう」「おやすみ」って言うだけの日もあるんですが、そういうことを気軽に言えることがすごく幸せだなと感じます。僕が話したいと思ったときに、それを聞いてコメントで反応してくれたり、おもしろがってくれたり、嫌なことがあったときに一緒に悲しがってくれたりする人たちって、プライベートでは限られているので。僕は家族にもそういう話はしないので、本当に特別な存在・場所だと思っています。皆さんにも楽しんで滞在してもらえるよう、これからも色々なことを企画して、長く続けていきたいですね。

桜田通 オフィシャルサイト
https://www.sakuradadori.com/

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