“ダンス集団・Number_i”としての凄みが結実した「INZM」 岸優太の飛び抜けたテクニックも浮き彫りに

 そんな「INZM」も披露した先述の『NHK MUSIC EXPO 2024』の放送後には、共演者同士のコラボレーションダンス動画も公開された。Number_iは、WayV、RIIZEのメンバーとそれぞれコラボしている。

 岸は、WayVのHENDERY(ヘンドリー)、XIAOJUN(シャオジュン)と一緒にWayVの「Give Me That」を披露。足は曲に合わせてリズミカルに動かしながらも、ターン後のちょっとした首の傾け方や、手を上からゆっくりと下ろす動作からは緩急が生まれ、軽やかながら上品さも感じられる。ところどころで視線を外したり、後半で音に乗るように首を揺らしたり、手の動きを入れたりすることで、しっかりと自分なりのダンスとして仕上げている。

 始まるまでにHENDERYとXIAOJUNが岸にエールを送るように盛り上げる様子も、踊り終えた岸が後ろに下がってふたりを称える姿も、お互いのリスペクトが感じられて微笑ましい。そんな岸の高いダンススキルや人柄が伝わってくる動画に注目が集まり、公開直後には「岸くんのダンス」といった関連ワードがX(旧Twitter)でトレンド入りしていた。

 

 平野はRIIZEのWONBINとコラボし、RIIZEの「Boom Boom Bass」に挑戦。今回コラボしたパートは、つま先や踵、膝の位置を器用に変えて作るダイナミックな足さばきが特徴だが、平野はこれを見事にカバー。全体を通して無駄な動きがなく、スマートに踊りこなす姿は美しいし、余裕すら感じさせる。曲のタイトルにちなんだベースを弾くようなポーズでフィニッシュするとカメラ目線で笑みを浮かべ、その姿からも踊ることを楽しんでいるのが伝わってくる。

 神宮寺は、自身のプロデュース曲でもある「INZM」でコラボ。RIIZEのANTONとの動画では、笑顔で体を揺らしてお茶目にスタンバイしているかと思いきや、踊り始めると瞬時に曲の世界に染まっていくのは流石だ。首の揺らし方や手を上げた時の角度、重心を下げていく動作など、一つひとつの動きも丁寧に表現している。

 一方、WayVのTENとのコラボ動画では、あえて正面を見る頻度を増やしたり、ふたりで目を合わせて笑いあったり、終始にぎやかな雰囲気でパフォーマンス。コラボ動画ならではのアレンジに、神宮寺のエンターテイナーっぷりも感じられた。

 

 こうしたコラボ動画や「INZM」のパフォーマンスからも感じられる、Number_iのダンススキルの高さと、踊ることに対しての楽しさ。“ダンス集団・Number_i”としての凄さが今後より広まっていくことに、期待せずにはいられない。

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