Number_i「INZM」がかっこいい理由 “自分たち3人の物語”が描かれた楽曲&MV徹底考察

 Number_iが、8月19日に「INZM」を配信リリースした。本曲は、9月23日にリリースされる1stフルアルバム『No.Ⅰ』からの先行配信となる。

 楽曲を聴いてあらためて思ったのは、Number_iは今の自分たちを作品に落とし込んでいるのだということ。この姿勢は、〈時代を背負う〉と宣言して新たなスタートを切ったデビュー曲の「GOAT」から一貫している。

Number_i - GOAT (Official Music Video)

 東京ドームでの初ステージを成功させ、テレビやラジオの出演も増えてきた時期にリリースしたミニアルバム『No.O -ring-』では、彼らはリードトラックの「BON」で〈TVショー RADIOからドームまで〉と歌い、さらに遠くまで自分たちの音楽が届くように〈飛んでいける羽ください〉〈花咲かせろ〉と願った。

 そして、初の単独ライブや夏フェスの出演を終え、秋からの全国ツアーも控えるタイミングでリリースした「INZM」では、〈次のすげーステージでブチかまします∞〉と歌い、〈もっと上×4〉と叫ぶ。そもそも、挙げた3曲で貫かれているHIPHOPというジャンルも自分を表現する音楽であり、自分たちの現在地、今抱く想いが作品に毎回反映されているように思うのだ。

Number_i - BON (Official Music Video)

 「INZM」の歌詞ではもうひとつ、“3”という数字、もしくは“3”に関連するワードが多数登場するのも特徴だ。メンバーの“3人”を意識しているのだろう。特に〈3人で肩組んだ努力の成果〉〈この3人で座る王座〉という歌詞からは、平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太の3人で頂上を目指すのだという覚悟が伝わってくる。加えて、1stフルアルバムのリードトラックであることから、1stシングル『GOAT』、ミニアルバム『No.O -ring-』に続く“3作目”という意味も、そこにはきっとあるのだろう。

 今作の「INZM」は、神宮寺がプロデュースした楽曲である。リリース前後に行われた個人のInstagram Live(インスタライブ)で、神宮寺は“INZM=稲妻”の語源を知り、自分たちに重ねてこのタイトルを付けたことを明かしていた。古来では雷が発生すると稲が実ると考えられていた。その稲のパートナーのような意味で“稲妻”という言葉が生まれたそうだ。だからこそ自分たちを稲妻に喩え、見守ってくれるファンに栄養を与えられるような存在でありたいという意味を込めたのだという。

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