Viral Chart Focus

　Spotifyの「Daily Viral Songs（Japan）」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top Songs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの8月7日付のTOP10は以下の通り（※1）。

1位：Humankind, Kalmi「Big Dawgs」
2位：Glen Check「Dazed & Confused」
3位：八奈見杏菜（CV：遠野ひかる）「LOVE 2000」
4位：NSYNC「Bye Bye Bye」
5位：GEMN「ファタール」
6位：Glen Check「4ever」
7位：BigSky「mine (feat. Worldname)」
8位：Zachz Winner「doodle」
9位：根のシン「右手左」
10位：f5ve「Underground」

　今回は2位にランクインしているGlen Check「Dazed & Confused」をピックアップする。本曲は、8月4日付のデイリーバイラルチャートに初登場2位にランクインして以降、約1週間にわたり2位をキープ。首位まであと一歩というポジションまできている。「Dazed & Confused」は、韓国のバンド Glen Checkが2022年にデジタルリリースした3rdアルバム『Bleach』（2024年にCD盤もリリースされている）の収録曲である。7月9日より配信がスタートした恋愛リアリティシリーズ『ボーイフレンド』（Netflix）の劇中歌に起用されている。『ボーイフレンド』は、日本初の男性同士の恋愛リアリティショー。恋人を見つけることはもちろん、家族へのカミングアウトや、同性婚が認められていない日本での男性同士の恋愛の難しさなど、悩みや思いを共有することで、友情を深めていく様子に追っている。Netflixが発表している日本の｢今日のTV番組TOP10｣で1位になったほか（7月26日時点）、香港・シンガポール・台湾・ブラジル・フィンランドなど、世界10の国と地域でTOP10入りするなど（7月24日時点）、世界中で盛り上がりを見せている。この番組人気が後押しとなり、今回のランクインにつながったと考えられる。

　2011年にEPアルバム『Disco Elevator』でデビューしたGlen Checkは、キム・ジュンウォン、カン・ヒョクジュン、ジェイボから成る3人組。デビュー当時から、エレクトロニカ、ポストパンクやニューウェイヴ、オルタナティブロックなど、メンバーの多彩な音楽ルーツを咀嚼／昇華し、シームレスに反映させた高い音楽性で各国の音楽ファンの注目を集めた。アルバム『Haute Couture』（2012年）と『YOUTH!』（2013年）で、韓国のグラミー賞とも呼ばれる「韓国大衆音楽賞（Korean Music Awards）」にて最優秀ダンス・エレクトロニック・ミュージック賞を2年連続で受賞。メンバーはバンド活動と並行し、クラブでのDJ、ジャケットワークにも携わるなど、ミュージシャンとしてだけではなく、多岐にわたり、クリエイターとしての才能も発揮している。