影山拓也、坂東玉三郎への憧れ「上品な大人になりたい」 舞台『星列車で行こう』で手にした気づき

玉三郎さんのように上品でいたい

ーーさらによくなっていく、ということですもんね。取材会のなかでは「玉三郎さんとお芝居させていただくことが宝になる」ともおっしゃっていました。どんなことを吸収しようと考えているのでしょうか。

影山:歌やお芝居はもちろんなのですが、玉三郎さんの空気感を吸収したいです。だって、普通なら玉三郎さんのもとでお芝居させていただけるなんて滅多にないことですからね。本当にすごいこと。なので、一分一秒を大事にして、玉三郎さんの佇まいや在り方など、すべてを吸収したいです。

ーー玉三郎さんは本当に素晴らしい方ですから、すでに感じ取っていることもありそうです。

影山:玉三郎さんは、話し方、所作、一つひとつが本当にきれい。なので、僕も見習いたいです。IMP.のメンバーとしても、影山拓也としても、表に立つ人間である以上、玉三郎さんのように上品でいたいと思うようになりました。

ーーなるほど。

影山:僕、メンバーによく「下品だな」って言われるんです。もちろん、からかって言っているのはわかっていますし、それが僕らしさでもあるんですけど……ねえ(笑)。だから、もう少し上品な大人になりたいという憧れがあるんです。

ーー影山さんはIMP.としてもステージに立っていますが、役者として舞台に立つこととの違いをどう考えていますか?

影山:IMP.として活動している時は、僕以外にもメンバーが6人いるので、実は何も考えていないんですよね。何も考えていないというか、メンバーに甘えているというか。でも、今回はひとりで舞台に立つことになる。だからこそ、上品さが大事だと思ったんです。

ーー心理的には共演者の方と一緒に舞台に立つことは、IMP.メンバーと一緒に舞台に立つことと似ているのかなと思っていましたが、違うんですね。

影山:やっぱり違うんですよ。メンバーは家族みたいなものなので、気を遣わないんです。今回の舞台では座長もやらせていただくので、皆さんに「この現場って楽しいな」「この現場って明るいよな」と思ってもらいたくて。自分が率先して引っ張っていかなきゃ、という気持ちです。

ーーメンバーの一員か、牽引する存在かの違いでしょうか。

影山:そうですね。上演が終わって何年経っても、「『星列車で行こう』って楽しい作品だったよね」と思ってもらえるように努力していきたいと思っています。

ーーグループ内で言うと、椿泰我さんも映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』(2025年公開予定)への出演が決定しています。お互いアドバイスし合ったりはするのでしょうか。

影山:僕らって、不思議とそういう話はしないんですよ(笑)。「共演者の方と仲良くなれた?」という話はするんですけど、作品そのものや役についての話はしないかも。みんな、きっとどこかで「自分があれこれ言える立場じゃないもんな」ってわかっているんでしょうね。特に僕はそう思う気持ちが強いんです。椿くんも映画への出演が決まったけれど、そういう話はしていません。僕は椿くんが出演する作品の台本を読んでいないから、変にアドバイスできないよなって思うんです。それに、プレッシャーになっちゃうとかわいそうだなって。

ーーいい距離感ですよね。ちなみに、劇中では星列車に乗ると夢が見つけられるという伝説がありますが、影山さんの夢を教えてください。

影山:いっぱいあります! 僕の夢って家族でもあるメンバーの夢でもありますし、今まで応援してくれたファンの方の夢でもあるんです。なので、僕にとって大切なメンバーとファンの方の夢を叶えることが僕の夢です。直近の夢……目標ということ言えば、IMP.で全国ライブツアーがしたいです。6月に初の単独アリーナライブをやらせていただくのですが(取材は5月下旬に敢行)、次は全国をまわりたいです。

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