アイドル歌謡が咲かす新たな可能性がついにデビュー 華MEN組が歌い繋ぐポップスの魅力と希望
都志見隆が華MEN組へ贈った言葉「不器用なままでいい」
――ダンサーをしていたダイキさんにとって、歌謡曲で踊るというのはどういう感覚なのでしょうか?
ダイキ:ダンサーになってから、裏の音を聴くようになったんですが、その耳で歌謡曲を聴くと意外と踊りやすい曲が多いんですよ。
ユウキ:そうなんだよね!
ダイキ:ね! 「『天城越え』をバチバチに振り付けたらかっこいいんだろうな」って想像したり。もちろん挑戦でもありますけど、いろいろと面白いことができるんじゃないかなと思っています。
コウジ:実際、デビューシングルの曲の振り付けは、ユウキとダイキにやってもらっています。
――頼もしいですね。コウキさんはいかがですか?
コウキ:歌謡曲を好きになったきっかけは、やはり母や祖母の影響です。自分が歌謡曲を歌うアイドルをやらせてもらうとなった時にふと考えたのは、今だったらLINEひとつで「好きだよ」とか「別れよう」とか言えますけど、歌謡曲が流行っていた時代はそんなに便利な時代ではなかったわけで、今よりも言葉に重みがあるんじゃないかなと思っていて。そう思うと、歌謡曲の言葉の一つひとつにも重みや深みを感じられるんですよね。僕が特に好きなのは美空ひばりさんなのですが、美空ひばりさんのような貫禄や歌声の裏にあるストーリーは、今の僕が簡単には表現できるものではない。でも、だからこそ追求したい。そうやってどこまでも追い求められるのが魅力かなと思います。
――5月22日には、ミニアルバム『華やかに抱きしめて』でデビューします。表題曲「華やかに抱きしめて」を初めて聴いた時はどう思いましたか?
コウキ:全員泣いていました。
ユッキー:僕たちが最初に聴かせてもらったのはデモの段階だったのですが、都志見先生が直々に歌を入れてくださっていて。「なんて素晴らしい曲を歌わせていただけるんだろう」と感激しました。その衝撃はみんな同じだったんじゃないかな。かなりシーンと静まり返っていたよね。あの時の感覚は今も忘れていません。
コウジ:僕は人生2度目のメジャーデビューになるので、失敗したくないという気持ちもあって。そんな中で〈僕たちではじめるのさ ここからいま〉という歌詞を聴いて、本当にその通りだなと思いました。僕たちはオーディションで集まった6人で、あらためてこのメンバーでやっていくんだなと感じたし、「こんな素敵な楽曲でメジャーデビューできるなんて」と思ったら……いつの間にか泣いていました。
タクミ:僕たちで歌わせていただく曲なんですけど、僕たちに向けて言ってくださっているように感じる歌詞です。
ユッキー:この曲を聴かせていただいた時は、松井五郎先生とはまだお会いもさせていただいていなかったのに、「なんでこんなに僕たちの気持ちをわかってくださるの?」と思うくらい、ピタッと僕たちのストーリーに当てはまっていました。
コウジ:そう! 占い師でもあるのかなって思うくらい(笑)。
――レコーディングの際に意識したことや大切にしたことはありますか?
コウジ:都志見先生からいただいたデモの時点ですでに完成されていたので、その世界観を崩さないように、僕たちの色でどう見せられるかということをすごく考えました。僕らはそれぞれいろいろな経験をしてきたので、その背景や思いを歌に投影できたらと思いながら歌えたんじゃないかなと思います。しかし、このレコーディングをした時は、グループとしてのチームワークもまだできていない状態だったので、コーラスワークはなかなか大変でした。
コウキ:そうですね。だからこそ、レコーディングの時にあらためて全員の一体感を感じました。みんなが「いくぞ!」っていう気持ちでブースに入って。
コウジ:一般的なレコーディングって、ひとりずつブースに入ってボーカル録りをしていくと思うんですけど、今回は広いスタジオに仕切りを設けて6つのブースを作って。そこで一斉に歌うという録り方だったんです。
ダイキ:目の前にメンバーがいる状態でね。
コウキ:お互いに目を合わせながら。
コウジ:だから不安はなかったです。
ユッキー:ディレクターさんは個別で録る準備もしてくださっていたみたいなんですけど、試しに全員で入ってユニゾンの部分を一斉に歌ってみたら、どんどん声がひとつになっていくのを僕たち自身も感じられて。ありがたいレコーディングでした。
ダイキ:当日は都志見先生も来てくださって、激励していただきました。
――どんな言葉をいただきましたか?
ユウキ・タクミ:「不器用なままでいい」!
一同:だよね!
ユウキ:「どうしてもうまく歌おうとしてしまうと思うけど、そうすると届けたい思いが届け切れなかったりすることもある。だから不器用なままでいいから、思いを届けるということを意識して。若いんだから頑張って」ということを言っていただいて。それまでずっと緊張していたんですけど、その言葉をいただいてから「ありのままで挑もう!」と思えました。めちゃくちゃ嬉しい言葉でしたね。
――「華やかに抱きしめて」のダンスパフォーマンスの見どころを教えてください。
コウジ:「華やかに抱きしめて」の振り付けは、ユウキくんが考えてくれました。
ユウキ:振りを作る時にいちばん意識したのは、華やかさ。歌謡曲ですし、「華やかに抱きしめて」という曲ですし、僕たちの名前にも“華”という字が入っていますし、ところどころに花を表す振り付けを入れました。あとはメンバーそれぞれの色が出るように、一人ひとりが目立つ構成になっています。
――ミニアルバム『華やかに抱きしめて』収録曲で特に好きな曲やフレーズ、注目してほしい振り付けなどを教えてください。
ユウキ:僕はやっぱり「華やかに抱きしめて」の振り付け。なかでも1番のサビの振り付けが気に入っています。作っていて全然迷わなかったんですよ。作ろうと思ったらスラスラ出てきた振りで、「これが正解だ!」と思ってそのままみんなに渡しました。この曲に対する僕らなりの正解を出せたのかなと思うので、ぜひ見てほしいです。
ユッキー:僕は前川清さんのカバー曲「花の時・愛の時」。歌い出し4行が僕のソロなんです。サウンドにも前川さん節があるなかで、どういうふうに自分たちがアプローチしていけばいいんだろうとすごく考えました。レッスンを始めてから実際にレコーディングするまでに自分自身もいちばん歌い方が変わった曲だなと思うので、ぜひ冒頭から聴いていただきたいです。
コウジ:この曲(「花の時・愛の時」)は最初にいただいた曲だったんですけど、ユッキーの歌は本当に最初と変わりました。厚みが増したというか。
ユッキー:ありがとう。歌入れの日にパシッとハマった気がして、練習してきてよかったなと思いましたし、自分でも褒めてあげたいと思いました。
コウジ:僕は2曲目の「陽気なピエロ 〜華MEN組テーマ~」。ユウキくんとダイキくんが考えてくれた振り付けですが、楽曲の雰囲気も含めて親しみやすいんじゃないかなと思います。CD予約イベントでも披露させていただいているんですが、みんな踊ってくれるんですよ。ショッピングモールでやっても皆さんが振り付けを真似してくれるので、一体感を生む楽曲なんじゃないかなと思って、とっても好きです。
タクミ:僕は「セブンティーンリグレット」の〈流した涙 晴れ渡り/輝くわ〉のところですね。僕はもともと歌にはあまり自信がなかったので、自信が持てるまで歌いこもうと思って、いっぱい練習したんです。その練習と、今までの経験も含めて、流した涙が本当に晴れ渡って輝くといいなと思って歌いました。
コウジ:タクミは努力型で。この曲は彼が歌うパートが多いので、最初はどうなることやらと思った部分もあったんですけど(笑)。でも、レコーディングしたものを聴いてみたらすごくよくなっていて。
ユウキ:めちゃくちゃいい声してるよね。
ダイキ:「セブンティーンリグレット」は、僕が振り付けをさせていただきました。「華やかに抱きしめて」は華やかで美しい振り付け、「陽気なピエロ」はみんなで楽しく踊れる振り付けだったので、「セブンティーンリグレット」はまたちょっと違う雰囲気が出せたらいいなと思って、曲の雰囲気ともあわせてちょっとおしゃれな振りを考えました。一人ひとりが主人公になる形で構成を考えたんですが、そのなかには実は伏線も張り巡らせていて。「動きは一緒だけど手が違う」など、そういったところも計算しているので、注目して見てもらえたらなと思っています。
コウキ:僕は「花の時・愛の時」で、たまたま自分がいちばん好きな歌詞の歌割りを担当させてもらうことになりました。それが〈この世のすべて 限りある命なら〉から始まるところです。自分の教訓として、「後悔ないように生きないと」と思っているんです。だからこの曲を聴いたときに、「俺が考えていることと一緒や!」と思って大好きになって。ここを歌う時は、他のパートよりも魂を込めることができている気がします。
コウジ:このミニアルバムを聴いていただければ、今の華MEN組のすべてがわかるんじゃないかなと思います。1曲目の「華やかに抱きしめて」には僕たちの決意表明ですし、カバー曲の2曲に関しては、華MEN組という名前にちなんでタイトルに“花”が入っている曲として「花の時・愛の時」を、そして暗いニュースも多いなかで少しでも元気を与えられるグループにしたいという想いを込めて「明日があるさ」をそれぞれ選びました。僕たちが掲げているのは“オンリーワンになりたい”ということ。オンリーワンになるためにこれから活動していきますので、そのひとつとしてまずはミニアルバム『華やかに抱きしめて』を聴いていただけたらと思っています。
――お話を伺っていて、皆さん歌謡曲への愛情やリスペクトにあふれているんだなとあらためて感じました。
一同:ありがとうございます!
――だからこそ、歌謡曲に馴染みのない世代にも届けたいといった思いもあるのでしょうか?
コウジ:はい。僕たちは平均年齢29歳なのですが、僕たちよりも下の世代にも歌謡曲の魅力や歌謡曲の素晴らしさをお届けしたいと思っています。もちろん、僕たちより上の世代の方や歌謡曲をお好きな方々にもお届けしていきたいです!
■リリース情報
メジャーデビューミニアルバム『華やかに抱きしめて』
発売中
配信URL:https://king-records.lnk.to/hanayakanidakishimete_KAMENGUMI
KICS-4151/2,200円(税抜2,000円)
01. 華やかに抱きしめて
(松井五郎 作詞/都志見 隆 作曲/安部 潤 編曲)
02. 陽気なピエロ ~華MEN組テーマ〜
(前田たかひろ 作詞/小杉保夫 作曲・編曲)
03. セブンティーンリグレット
(溝口貴紀 作詞/加藤冴人 作曲・編曲)
04. 花の時・愛の時
(なかにし礼 作詞/三木たかし 作曲/森田友梨編曲)※カバー曲
05. 明日があるさ
(青島幸男 作詞/中村八大 作曲/塚山エリコ 編曲) ※カバー曲
華MEN組 オフィシャルサイト:https://kamengumi.com/
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