さよならCUBERS、そしてまた会う日まで 新たな旅立ちへの祝福と“らしさ”に溢れたラストライブ
「僕も、TAKAも、優も、9太郎も、綾介も、ここにいるみんなも、CUBERSが大好きです。大好きなまま、明日からそれぞれの道を歩みます」
春斗の挨拶が、次第に涙にまみれる。しかし「これからも、時々空を見て、みんなのことを思うと思います」と、ラストソング「空の上」の曲紹介をしっかりやり遂げる。優しさに包まれた美しいミドルバラード。この想いは一つさ。最後にふさわしい優しい歌詞が沁みる。あたたかい拍手が5人を包む。「以上、CUBERSでした!」と、5人の力強いユニゾンが響き渡る。全20曲、1時間50分の渾身のパフォーマンス。
もちろんここでは終わらない。終わらせない。アンコールはいきなり会場の扉から登場、もみくちゃになりながら「CHOICE」(これも撮影OK)を歌い、歌い終えたら思い出話に花が咲きまくり。デビュー当時のボイスブログの裏話、レッスンをサボって5人でスタバへ行った話、リハーサルなのにずっと『荒野行動』をやっていた話。つくづく、なんて仲のいい5人だろう。初期の代表曲「Baby Fever」「SHY」を歌い踊る、パフォーマンスのレベルは大人になったけれど、5人の心の関係はきっとあの頃のまま。
最後の1曲を前に、5人が自分の言葉で熱く語った胸の内はとてもここでは書き切れない。いつかどこかで、何かの形で表に出るだろうから確かめてほしい。ただ一つ共通していたのは「感謝」の二文字。全員が素晴らしいスピーチだったが、優がメンバーに伝えた「楽しいこと、辛いこと、悔しいこと。全部を笑い飛ばせたのは、あなたたちだったから」という言葉と、ファンに伝えた「みなさんが喜んでくれるから、僕たちは頑張れました」という二つがすべて。ベストアルバムに収めた最後の新曲「Add Love Song」が、あたたかい音で喜びも悲しみも包み込む。これで本当に終わり。
ではなかった。ダブルアンコールで戻って来た5人が歌う、本当に本当のラストソングは「Samenaide」。未来への希望を歌うこの歌を最後にしたわけは、CUBERSは決して終わらないから。「必ず再結成します!」と、TAKAの力強い宣言に涙と笑顔が入り乱れる。「また会いましょう!」と、手を繋いで頭を下げる5人に拍手と歓声が贈られる。それは再び出会うための、新たな旅立ちへの祝福だ。外の桜はそろそろ満開だ。さよならCUBERS、そしてまた会う日まで。
■セットリスト
『CUBERS LAST LIVE – Final scene and Life goes on –』
01.メジャーボーイ
02.Five Step
03.妄想ロマンス
04.Bi'Bi'Bi'
05.WOW
06.本日晴天快晴
07.君に願いを
08.Dance section
09.Twilight
10.For Good
11.Beautiful world
12.Please call me
13.全然今しかない
14.つまり、ぞっこん LOVE
15.Chi-Chi-Chi
16.Romantic
17.スキャンダラスKISS~final act~
18.Fire Dance
19.Circus
20.空の上
-ENCORE-
01.CHOICE
02.Baby Fever
03.SHY
04.Add Love Song
-W ENCORE- -
05.Samenaide
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