Aぇ! group、ファンと共に掴み取ったCDデビュー 笑いと涙で溢れた京セラドーム公演
ここから空気をがらりと変え、「PRIDE」のオルゴールバージョンが静かに流れる中、ブルーの照明に照らされ一人ずつ挨拶した。息を切らした様子の佐野だったが「今日は本当にありがとうございました」とファンやスタッフに感謝の気持ちを伝え、メンバーに言葉をかけたところで涙ぐんだ。「僕は、1回あきらめようとしたタイミングで、小島くんと正門くんがこの8年間で唯一怒ってくれて、2人が畳の楽屋で大人に土下座して……それをリチャくん(草間)、誠也くんが認めてくれていまがあります。いまめちゃくちゃ幸せです」とコメント。そして「ラブソングのオチみたいやけど、Aぇ! groupでいるときの僕が好きです」と照れ笑い。「この景色、絶対忘れずにまたゼロからスタートです」と、SUPER EIGHTの横山裕から言われた「息の長いグループに」との言葉を踏まえて、「5人で白髪生やして髪薄くなって太って、じいちゃんになってもバンドできるように息長く、僕らのことを愛してください」と決意を語った。
深くお辞儀をした小島は「Aぇ! groupができて5年。5人で京セラに立ってるぞ!」と噛みしめるように語り、「誰が想像した?」「俺たちの力だけじゃ絶対にできなかったこと」と家族や先輩、後輩、スタッフ、そしてファンのおかげだと話す。「夢の舞台で夢のような発表ができました!」と改めて感謝を伝えた。これまでの軌跡に触れ「過去に感謝してこれからの未来を5人でAぇ! groupで作っていきたいと思います」とメンバーカラーの紫色に染まる会場に熱いメッセージを送った。
草間は「みなさん本当にありがとうございました!」と声高らかに挨拶し、「やっと言えた!!」と本音をこぼした。「もう、言いたくて言いたくて、でもなんか『決まった!』って言ったらなくなっちゃうような気がしちゃって……ソワソワしてて、やっとこの舞台上でみんなに向かって、自分たちの言葉で伝えることができて本当に本当に、心の底から嬉しいです」と笑顔を見せた。そしてこれまでを「事務所入って15年ですよ、1回辞めようとしてるし」と回顧。「ほんまみんなのおかげです!」とAぇ! groupがこんだけ絆を深めて、こんな舞台に立てるんですよ」と声を張り、目を輝かせながら大きな夢を語った。
ブルーの光に包まれた正門は「お待たせしました」と幸せな報告を噛みしめるように語り、「メンバーの話を聞いてて、いろいろあるグループやなと実感しています」と涙ながらに語った。「これからが大変なのかもしれませんけど、なんの根拠かわかんないんですけど、全部、俺たちらしく、楽しく乗り切れるような気がしています。これからどういう旅をしてどういうグループになっていくのか、どういう思い出ができていくのか、これから先をポジティブに純粋にみなさんと楽しいことをして過ごしていきたい」と優しい口調で続け、これからもよろしくお願いしますと語った。
「今日はありがとうございました。やっと……デビューすることができました…」と末澤。赤く染まった会場を前に、涙で言葉を詰まらせ、マイクを持つ右手で目をおさえた。「いや…あんまりさ…弱音とか吐くタイプじゃないんやけど、今日だけ……。めっちゃつらかったわ」とこぼすと、会場からは「頑張れ!」と大きな拍手が送られた。「励ましてくれるみんながいて、わらかしてくれるメンバーがいて、Aぇ! groupでよかったなと本当に思います」と続け、「何より芸歴15年で29歳で…このいまのいままで、何一つ僕に文句ひとつ言わなかった両親に感謝したいですね」と語った。仕事に対して何も言わずに見守ってくれた両親や友人への感謝に加えて、「本当にいろんなことがある度にスタッフさんがすごく全力で支えてくれて、Aぇ! groupは本当にたくさんの人に愛されているグループやなっていうのを、その都度思いますね」と噛みしめた。また、後輩らに向けて、「諦めることってすごく簡単やと思う。いまの仕事辞めたいとか、思ってる人もいるかもしれへんし頑張る気力がないと思う人もいるかもしれへんし。でも俺は間違いなくゆっくり一歩ずつやったかもしれへんけど自分の中の一つの夢を叶えることができたので、諦めずにがんばり続ければ必ず夢は叶うと思ってます」とメッセージを送った。「僕たちからの感謝を伝えたいと思います」と末澤の言葉で「ボクブルース」へ。一人ずつ思いを込めながら、時折声を揺らしながらじっくりと歌い上げ、初のドーム公演の本編を終えた。
会場からのアンコールに応え、揃いのTシャツで再び登場した5人。ライブを見学する関西ジュニアをステージに招き、「関西アイランド」を披露。嶋﨑斗亜(Lil かんさい)が涙を流して佐野と喜びを分かち合ったほか、同じく涙する伊藤篤志(Boys be)が末澤をバックハグする一幕も。小島もさすがにこらえきれなかった様子で、鼻を赤くして涙を流すなど感無量の様子。関西ジュニアならではの心の距離、絆を感じるひとときだった。
最後は5人がフロートに乗って会場をゆっくりと一周。ファン一人ひとりにお礼を伝えようと言わんばかりに、最高の笑顔で時間の限りファンに感謝を伝えた。
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