J.Tajor「Like I Do」、TREASUREらダンス動画でチャートイン 洗練された滑らかなグルーヴ

Viral Chart Focus

 Spotifyの「Daily Viral Songs(Japan)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top Songs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの1月31日付のTOP10は以下の通り(※1)。

1位:Christell「Dubidubidu (Chipi Chipi Chapa Chapa)」
2位:swetty「junkie」
3位:ブレイバーン(CV:鈴村健一)「ババーンと推参!バーンブレイバーン」
4位:Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」
5位:Number_i「GOAT」
6位:Blake Roman「Poison(from HAZBIN HOTEL)」
7位:J.Tajor「Like I Do」
8位:友成空「鬼ノ宴」
9位:21 savage「redrum」 
10位:TWS「Oh Mymy : 7s」

 バイラルチャートの醍醐味のひとつは、未知のアーティストに出逢えるところであると言えるだろう。アーティスト自らが、SNSに軸をおいて楽曲を発信することが当たり前になってから久しい。ネット検索である程度の情報を得ることができるが、SNSそのものを楽曲配信の媒体と捉えているアーティストについては、自身の情報はほとんどなく、楽曲の情報しか出てこない場合がある。今回7位にランクインしているJ.Tajorもそういったアーティストだ。

J.Tajor - Like I Do (Official Video)

 J.Tajorはオーストラリア、メルボルンを拠点に活動するアーティスト兼プロデューサーである。高校時代に独学でビートの作り方、ミックス、マスタリングを学んでいる。歌い始めたのはつい最近ということだが、Spotifyのアーティストページでは、2020年にリリースされた「Take Your Time」が最も古い楽曲で、少なくとも2020年頃には、作詞、作曲、トラックメイキング、アレンジ、ボーカル、ミックスダウンまで1人で担う現在のスタイルが完成していたと推測される。

 今回、7位にランクインした「Like I Do」は、彼が2022年3月4日にリリースした8thデジタルシングルだ。2023年12月4日、グローバルボーイズグループ・TREASUREのDOYOUNG(ドヨン)が、自身の誕生日にTikTokで同曲のダンス動画を投稿。そこからダンス動画のBGMとして拡散され、2003年年末から2004年1月にかけ、ENHYPEN、NCT、SEVENTEEN、XG、ATEEZ、ITZY、IVE、INI、JO1、GENERATIONSなど、人気アーティストたちが次々と同曲のダンス動画を投稿した。このアクションは現在も続いており、さらに国を越えた広がりを見せつつある。

 これを受けて、1月3日付のデイリーバイラルチャートで4位に初登場した「Like I Do」は、1月7日付の同チャートで最高位3位を記録。以降も10位以内をキープするロングヒットとなっている。2月上旬現在、Spotifyでの総再生回数は1200万再生を突破しており、まだまだ伸びそうな勢いだ。

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