星街すいせい、日本の攻略度は「20%くらい」 2024年のさらなる飛躍で誓う“VTuberの認知拡大”

星街すいせいが大事にしている“ライブ観”

【チラ見せ】Hoshimachi Suisei 2nd solo live "Shout in Crisis"

ーー2023年はソロライブを始め、いろいろな場所でパフォーマンスする機会があったと思いますが、今の星街さんのライブ観ってどんなものなんでしょう?

星街:自分としてはライブでの見せ方はすごく大事にしているんですよ。ただ、バーチャルアーティストのライブは特殊なので、ちょっと難しいところがあるというか。でも私は生でやること、そこで生まれるライブ感をとにかく大事にしているんです。ちゃんと会場にいますし、お客さんの声が聴こえる位置にもいるから、みんなとコミュニケーションも取れる。そういう部分を感じ取ってもらえたらいいなって思うんですよね。「バーチャルだけどちゃんとそこにいるぞ!」っていう部分は私が大事にしているライブ観だと思います。

ーー野外フェスへの出演が実現するなど新たな可能性が広がってきている中、VTuberのライブの表現は次のフェーズに入ったのかもしれないですよね。3次元のアーティストと同様に観客と思いを交し合いながら、どう熱量を高めていくかが課題になっていくというか。

星街:そうですね。そこを意識してステージに立つことで、伝わり方はきっと変わってくると思うし、それが引いてはVTuberのライブへのイメージの向上にも繋がっていくんじゃないかなって。やっぱりリアルなアーティストさんとの違いはライブのやり方が特に大きいと思うので、「他とは違うけど、そこがおもしろいでしょ?」ってポジティブに捉えていきたいし、私はこれからもそれを信じてやっていきます。

ーーステージ上でのパフォーマンス面で何か見つけたものはありますか?

星街:今までは振り付けがないとどう動いたらいいのか分からないみたいな悩みもあったんですよ。でも、2023年はたくさんのステージに立つ機会に恵まれたので、その中で「こう動けばかっこいいやん!」みたいなものがなんとなく掴めた感覚はありますね。自分なりに試行錯誤してきたものがだんだん形になってきたというか。とは言え、もっと動きのレパートリーを増やさなきゃなって思ってはいるんですけど。

ーーかっこいいパフォーマンスを手に入れるため、何か意識的にしていることってありますか?

星街:いろんなアーティストさんのライブを観て、「この人はなんでこんなにかっこいいんだろう?」みたいなのを研究してます。踊っているわけじゃなく、自然と動いているだけなのにかっこいいのってすごいよなって思うんですよね。

ーーちなみにどんなアーティストにそういった感情を抱きます?

星街:椎名林檎さんはやっぱりめちゃくちゃかっこいいですよね。あと、『阿蘇ロック』のときにサンボマスターさんのライブを生で初めて観て。「これがロックだ!」と衝撃を受けたんです。私はサンボマスターさんの2つ後の出番だったんですけど、ちょっと参考にさせてもらったところはありましたね。ロックフェスという部分も含め、“ロック”を意識したパフォーマンスができた気がします。

ーー11月末にはニューヨークでのライブも経験されましたね。

星街:はい、ニューヨーク帰りの星街です(笑)。海外にはペンライトを振る文化がそんなにないって聞いていたんですけど、会場に集まってくれたお客さんはみんなペンライトを振ってくださっていて。きっと日本のオタク文化をリスペクトしてる方々が集まってくれてたんでしょうね。すごく温かいムードを感じました。

ーー海外でのライブは今後も積極的にやっていきたいですか?

星街:もちろんそういう機会をいただけるのはすごくありがたいことではあるんですけど、今は海外への憧れってそこまで強くないんですよ。それよりも「まずは日本攻略だ!」みたいな気持ちが強くて。いつか日本を攻略できたと思えたときには、「よっしゃ、次は海外や!」ってなるのかなって思ってます(笑)。

ーー現状、星街さん的にどのくらい日本を攻略できていると思います?

星街:えー。でも20%くらいじゃないですかね。

ーーだいぶ低く見積もってるような気もしますが。

星街:それが80%くらいになったらね、海外も飛び回ってライブをしていきたいと思いますけど。そのためには日本国内でテレビの音楽番組に出まくる、フェスに出まくる、いろんなアーティストさんに曲を書いていただく、TikTokでバズる(笑)……まだまだやらなきゃいけないことはたくさんありますね。日本攻略80%目指して頑張ります。

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