Stray KidsとSEVENTEEN、『紅白』初出場への期待 チャート記録を塗り替え続ける2組

 2023年の大晦日に放送される『第74回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)にSEVENTEENとStray Kidsが初出場する。このニュースを聞いて心が躍ったK-POPファンはかなり多いだろう。最近の彼らの活躍ぶりを見ると、同番組の舞台に立つのは個人的には納得がいく。しかしながら、一般的な視聴者の中には「どちらもよく知らない」という人も少なからずいるはずだ。そこで“紅白”のパフォーマンスへの期待につなげるべく、2組が今年歩んできた道のりを振り返りたいと思う。

 SEVENTEENは2015年にデビュー。彼らもまたメンバー自身が楽曲プロデュースを行うグループ。プロの作家が考えつかないような斬新なアイデアをジグソーパズルのように組み合わせたサウンドとパフォーマンスが最大のセールスポイントだ。2023年はグループの安定した活動とともにメンバーの“課外活動”も好調な1年だったと言えるだろう。

부석순 (SEVENTEEN) '파이팅 해야지 (Feat. 이영지)' Official MV

 最も印象に残った課外活動は、SEUNGKWAN(スングァン)、DK(ドギョム)、HOSHI(ホシ)によるユニット“ブソクスン(BSS)”だ。約5年ぶりのカムバックという話題性もあったが、何よりも復活作「Fighting(Feat. イ・ヨンジ)」の完成度の高さが予想以上の成功へ導いたように思う。コミカルかつエッジの効いたサウンドはSEVENTEENのファン層の拡大にも貢献したに違いない。

香取慎吾(SHINGO KATORI)×SEVENTEEN 「BETTING」Black Rabbit Live Video

 グループも年明け早々から勢いがあった。2022年夏に出会い、意気投合した香取慎吾とコラボした「BETTING」を1月にリリース。ジャズを意識した斬新な音作りでファンを驚かせると、今度は日本1st EP『DREAM』が発売後3カ月ほどでミリオンになったとのニュースが届くなど、大物ぶりを誇示している。

SEVENTEEN (세븐틴) '손오공' Official MV

 そして体調不良で活動を休止していたSEUNGKWANを含めた完全体で4月にカムバック。DKが「過去最高のアルバム」(※1)と断言した10作目のミニアルバム『FML』を発表する。音楽的な冒険心に満ちた同作の初動売上は455万枚。その驚異的なセールスが一時的なものではないことを証明するように、京セラドーム大阪と東京ドームでファンミーティングを開催し、各会場を満杯にした。

SEVENTEEN (세븐틴) '음악의 신' Official MV

 新作を出せば必ずと言っていいほど記録を塗り替えていくグループではあるものの、10月にリリースした11作目のミニアルバム『SEVENTEENTH HEAVEN』はK-POP史上初の初動売上500万枚超えとなった。彼らがこれほどまでに支持を得た理由は何か。11月にフランス・パリのユネスコ本部で行われた『第13回ユネスコ・ユースフォーラム』で、メンバーのWOOZI(ウジ)は次のように話した。

「僕らはアルバムを制作する時にメンバー全員のストーリーを入れます。定期的に行われるグループの会議でひとりでも共感できなければ曲は完成しない。みんなが共感できない音楽はリスナーも共感できないと思うからです(※2)」

 自分たちでサウンドプロデュースを行う彼らだからこそ、メンバーが真剣に向き合った音楽をリスナーが共有する形、世界を手にかけてきた。

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