FUNNY THINK、Hi-STANDARDへの憧れと初期衝動 新曲「GOLD YOUTH」で歌う自分たちの進む道

「“東北と言えばFUNNY THINKだよね”という存在になりたい」(金野)

――2023年のFUNNY THINKは、7月に「ナイトルーティン」、9月に「なんか好き」という、これまでの楽曲とは雰囲気の違う2曲を配信リリースし、一年の締めくくりにFUNNY THINK節全開の「GOLD YOUTH」を発表しました。リリースの計画としては、どのように考えていたんですか?

金野:いろいろなことにチャレンジしてみたいという気持ちがあったので、FUNNY THINKとして初めてのラブソングを書いてみたり(「ナイトルーティン」)、これまでのFUNNY THINKにはあまりなかったポップな曲を作ってみたり(「なんか好き」)、いろいろな挑戦をしました。で、最後に、今までの感じをさらにアップデートさせていけたらと思って作ったのが「GOLD YOUTH」で。すべてが全然違うタイプの曲になったので、この3曲で今までとは違うFUNNY THINKが出せたのかなと思います。

――初めてラブソング(「ナイトルーティン」)を書いてみていかがでしたか?

金野:俺が恥ずかしがり屋なので、最初はちょっと不安もあったんですけど、意外としっくりきて(笑)。また新たな引き出しができたなと思います。これからもチャレンジしていきたいですね。

FUNNY THINK「ナイトルーティン」Music Video
FUNNY THINK 「なんか好き」Music Video

――あらためて2023年を振り返ると、どんな一年でしたか?

金野:曲のバリエーションも増えたし、ライブの感じもよくなっているし、いろいろな意味で確実にステップアップできた年だったなと思います。バンドとして、かなり成長することができた一年でしたね。

――特に印象的だったライブを挙げるなら?

Marcy:個人的には、G-FREAK FACTORYのツアー(『G-FREAK FACTORY "RED EYE BLUES" TOUR 2023-2024』)に呼んでもらった宮古公演かな。

金野:そうかもね。G-FREAK FACTORYのツアーでは、KESEN ROCK FREAKS(岩手県大船渡市)とKLUB COUNTER ACTION MIYAKO(岩手県宮古市)の2本に呼んでもらったんですけど、かなり勉強になりました。純粋にかっこいいし、背中もすごくデカいし、曲も人もいい。偉大な先輩だなとあらためて思いました。ライブとしては、勝ち負けを決めるとしたら絶対に負けていたので、そこは精進しないといけないなと感じました。

Marcy:自分はもともとG-FREAK FACTORYが大好きなので、まず対バンできたことが嬉しいですし、FUNNY THINKの生まれた東北ライブハウス大作戦のライブハウス2カ所でできたこともすごく嬉しかった。特に宮古は自分的にはすごくギアが上がるような感覚がありました。「GOLD YOUTH」を初めてやったのも、この宮古の日だったんです。

金野:そうだったね。前日に酔っ払って「明日やるか!」って言って……やっちゃいました(笑)。

――でも、「GOLD YOUTH」を初披露したのが東北ライブハウス大作戦のライブハウスというのもまた素敵ですね。

金野:たしかに。まったく意図せずでしたけど、いいタイミングだったかも。

――森さんは、特に印象的だった今年のライブを挙げるなら?

森:『いしがき MUSIC FESTIVAL 2023』ですね。あのフェスは、毎年出るたびに一年の集大成のような感覚があるんです。それまでやってきた成果を出すところというか。今年はお客さんも割とたくさん集まってくれたし、ライブとしても、今やれることはすべてやりきったというような気持ちのいいライブができたので、印象に残っています。

――そんな今年を経て、2024年1月には「GOLD YOUTH」のリリースツアーとして、1月14日に盛岡市のプラザおでってホールでワンマンライブ、1月26日に下北沢DaisyBarでHERO COMPLEXとのツーマンライブを行います。このツアーへの意気込みを聞かせてください。

金野:ワンマンに関しては、キャリア初のホールワンマン。ライブハウスでのワンマンは何度か経験がありますが、ホールでやるのは初めてなので、どうなるのか自分たちでも全然想像がつかない。楽しみですね。いつもと違う感じにするのか、同じにするのかもまだわからないですし。とにかく“初めて”は一回しかないので、大事にしていきたいです。

 東京のツーマンに出てもらうHERO COMPLEXは大好きな先輩で。一度、仙台でツーマンに誘ってもらったので、今度はこちらからお誘いしました。HERO COMPLEXにもいろいろな影響を受けているし、大好きなバンドではあるけれど、負けないようにしっかり頑張ります。

――今回ホールでワンマンをやろうと思ったのは、どうしてだったのでしょうか?

金野:やったことのないことにどんどん挑戦していきたいし、ステップアップもしていきたい。そういう思いで話し合いをしていくなかで、「ホールワンマン、いいんじゃない?」という意見が出て決まりました。

――バンドとしての新たな可能性を探るというか。

金野:そうです。今までやっていないことをやる時は、やっぱりワクワクしますし。

――10月末に、金野さんがXで「もちろん音楽で飯を食いたいしFUNNY THINKを好きでいてくれる人を救いたいと思ってる でも俺はそれもぜんぶ含めてこのメンバーと裏方とみんなと心の底から楽しいと思うことをずっと続けていたいんだよ!クソみたいな商業っぽいことはやるつもりないよ!心の底から愛してるものだけを発信し続けます!」と投稿されていたのが印象的でした(※1)。

金野:ああ、酔っ払ってた時のやつだ! 俺がそういう投稿をしている時は、基本酔っ払っているので(笑)。でも、かなり本心でもあります、恥ずかしいけど。あれは「GOLD YOUTH」のレコーディング終わりで、メンバーとマネージャーの4人で東京で飲んでいた時に熱くなってポストしたんですけど……意外と反応がよくて、恥ずかしいけど消せずにいるっていう(笑)。

――でも、バンドの核心を突いている本音なんだろうなと思いました。バンドの今後の目標としては、あの投稿の通りですか?

金野:はい。あの投稿は、思っていることそのままですね。俺たちの曲はみんなで歌える曲が多いので、本当にそういうフロア、そういう空間を一緒に作っていきたいという想いがあります。全員で歌って、一緒にライブをしているような空間を作れるようになっていきたいと思っています。

――投稿にもあるように、自分たちの音楽やライブで、聴いている人を救いたいというのが活動の根幹?

金野:そうですね。自分自身が中学生の頃からロックバンドに救われてきたので、自分もそういう存在になりたいという想いはあります。

――この先「こういうバンドになっていきたい」というものはありますか?

金野:もっともっとこのバンドの名前が広がっていくような活動をしていきたいなと思ってます。FUNNY THINKの曲は、結構いいと思うんです。だから、もっともっといろんな人に届いてほしいなと。そのためにもライブを頑張っていきたいです。

――東北ライブハウス大作戦のライブハウスからバンドを始めたと思うのですが、そろそろFUNNY THINKをきっかけに結成したというバンドもいそうですね。

金野:地元でも、ちらほら聞くようになりました。嬉しいですね。最初にも言ったように、大船渡は軽音楽部もないような田舎で、あるのはライブハウスだけ。だから、そこからバンドが出てきてくれると嬉しいですね。

――大船渡や東北出身ということも、FUNNY THINKのアイデンティティになっている?

金野:そこはかなり意識しています。「東北と言えばFUNNY THINKだよね」という存在になりたいなと思っています。

――ありがとうございます。もし言い残したことなどがなければ、今回のインタビューは以上にしようと思いますが――。

森:はい! あります! この一年、さまざまなことにチャレンジしてきました。ラブソング、ポップソング、自分たちの決意を込めた曲……これらすべてに通ずるものがあります。「己とは何だ?」ということ。身を粉にして己を表現すること、それはつまりGReeeeNのようなものです!!

金野:すみません! 以上です(笑)。

※1:https://twitter.com/isseiian6/status/1719022570576769039

■リリース情報
『GOLD YOUTH』
配信中

配信URL:https://bio.to/fxtx_goldyouth

■公演情報
『FUNNY THINK "GOLD YOUTH" RELEASE ONE MAN』
2024年1月14日(日)OPEN 16:30 / START 17:00
岩手・プラザおでってホール

『FUNNY THINK "GOLD YOUTH" RELEASE 2MAN』
2024年1月26日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
東京・下北沢 DaisyBar

■関連リンク
FUNNY THINK オフィシャルサイト:https://funny-think.themedia.jp/
X(旧Twitter):https://twitter.com/FxTx_official
Instagram:https://www.instagram.com/funnythink_official/
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