ゆうさり、3カ月連続配信第2弾「揺り籠」リリース&MV公開 ヘルマン・ヘッセ『郷愁』に着想

 niikawa rikoによるソロプロジェクト ゆうさりが、3カ月連続リリース第2弾となる「揺り籠」を配信リリース。あわせてMVも公開された。

ゆうさり "揺り籠" (Official Music Video)

 ヘルマン・ヘッセ『郷愁』の一場面から作られた本楽曲は、ささやかな歌声によって淡々と物語が進められる後ろで、自身で集めた環境音からなるサウンドスケープが緩やかに移りゆくものに。シンプルなビートとドロップチューニングのクラシックギターによる印象的なフレージング、エレクトリックピアノのぼやけた音像が、歌詞による景色の描写をより豊かに表現。記憶の彼方にぼんやりと映し出される幼き頃の風景と、相まって浮かび上がるあやふやながら強い感情を呼び起こす今曲は、彼女の真骨頂とも言える楽曲となっている。

 着想と音楽の間にあった自身の感覚を銅版画、アニメーションで掬いあげたMVは、版画家 rin sasazakiによるもの。なお、ゆうさりは来年1月には集大成となるミニアルバムもリリース予定だ。

ゆうさり セルフライナー

揺籃(ようらん)はゆりかごと同時に幼児期、またものごとのはじめの頃、場所をいいます。
欄干は橋の手すりのほか、星・月の光が鮮やかなこと、涙が盛んに流れることをいったそうです。
夜とっぷりとしたなめらかな湖の中、子供時代の膜がはった夢のような記憶で、眺める感覚が混ざり合うこと。舟を漕ぐ眠り、櫂が砕く光。それらをヘルマン・ヘッセ『郷愁』の一場面から思い、歌詞とギターのフレーズを書きました。
ガットギターはドロップC、それに全ての弦を低めにチューニングしています。肌に合うアンビエント、気配がする音楽、いつもバランスがしっくりくるそれらへの気持ちを込めてサウンドコラージュのように水温を重ね、ギターと一緒に景色を描こうとしました。
ジャケットの銅版画はrin sasazaki、わたしはがらすのような破片を置いて編集しています。
ミュージックビデオは同じくrin sasazakiによるもので、着想と音楽の間にあった自身の感覚を銅版画・アニメーションで掬いあげてもらいました。
すべての揺籃のときへおくります。

「揺り籠」

■リリース情報
Digital Single『揺り籠』
2023年12月20日(水)
配信リンク:https://big-up.style/4t8t8rsNEg

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