乃木坂46 与田祐希&向井葉月、先頭に立った1年の変化 「Monopoly」で歌う“互いへの想い”

 乃木坂46が2023年を締めくくる34枚目のシングル『Monopoly』を12月6日にリリースした。“独り占め”をテーマにした疾走感と切なさを兼ね備えた表題曲は、先輩たちが築いてきた乃木坂46の魅力を継承しつつ、現体制ならではの新しさにも満ち溢れた1曲となっている。今年は三期生が先頭に立ってグループを引っ張っていく転換の1年だったわけだが、そんな三期生の与田祐希と向井葉月に、1年間の振り返りや8年目に突入した同期メンバー同士の関係性、そして『Monopoly』に込めた想いまでをたっぷり語ってもらった。(編集部)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】

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【いきなり手を握ってきて……】乃木坂46 与田祐希&向井葉月、お互いの“好きだ”と思うところ!

「自分から一歩動いてみたら、後輩からも頼られるようになった」(与田)

──2023年の乃木坂46は一期生、二期生がすべて卒業し、三期生が中心の新体制1年目でした。この1年を振り返ってみて、手応えはいかがですか?

与田祐希(以下、与田):昨年末に想像していたよりも100倍ぐらい楽しくて、濃い1年になったのかなと思います。それはメンバーとの関わりもそうですし、個人のお仕事でもすごく楽しみながら一歩一歩乗り越えていけた感覚が自分の中にあって。もちろん大変なこともたくさんありましたけど、今振り返ってみるとすごく楽しくて、いい1年になったなと思えるんです。

向井葉月(以下、向井):自分的には先輩としての自覚を持っていろんなことと向き合わなくちゃと思って動いたので、以前よりは責任感もちゃんと持って活動できたのかなと思います。

──その自覚の強さは、『真夏の全国ツアー2023』や『アンダーライブ』からもしっかり伝わってきました。

向井:『アンダーライブ』は特に、(和田)まあやさんや(寺田)蘭世さんといった先輩方に頼ってきてしまった部分が多かったので、今年から三期生が前に立つ機会が増えたことで「後輩たちにカッコいい背中を見せなきゃ」とより自覚するようになりましたし「乃木坂をもっと大きくしたい」と思いながら活動してきたので、ライブもそんなふうに力強いものにできていたんじゃないかなと思います。

──僕の目からは特に、春や秋の『アンダーライブ』で向井さんに目を惹かれることが多かったので、そのあたりの意識の変化がちゃんとパフォーマンスにも表れていたのかもしれませんね。

向井:嬉しい。そう言っていただけてありがたいです。そうですね、だいぶ意識が変わりましたし、不安がひとつもないようにと確実に成功させる道を進んできたつもりなので、それが形として皆さんに届いていたなら何よりです。

──与田さんも後輩との関わりがより濃くなってきたのかなと思いますが。

与田:そうですね。今まで自分たちが先輩にしてもらってきたことを、今度は私たちが後輩にしてあげなくちゃいけない番だなと感じていたので。でも、もともとの自分の性格的にはあんまりコミュニケーション能力があるほうでもないし、歌とかダンスとかパフォーマンスで何か教えてあげられるような自信もないし。だからこそ、後輩と関わる上で頼りにしてもらうことは難しいんだろうなって、一方的に諦めてしまったり自分から後輩のもとに行けないことがコンプレックスだったけど、この1年は変化の時期でもあったのでそんなことも言っていられなかったし、自分が先輩からしてもらって嬉しかったことを、とにかく後輩のみんなに少しでもできるようにということを意識して活動していました。

──先日の『乃木坂工事中』(テレビ東京系/11月19日深夜放送分)でも、全国ツアーの期間に与田さんが五期生とグループLINEを作ったという話もありましたし。

与田:ありましたね(笑)。たぶん去年までの自分だったら、きっとそういうこともできなかっただろうし、誰かに任せてしまっていたんじゃないかな。そうやって自分から動くことが苦手だったけど、最近は一歩動いてみたら後輩からもすごく頼ってもらえるようになって。それにすべて応えられるかといったらまだ自信がないところもあるけど、「少しでも力になれたらいいな」と思いながら、できる限りのことをしています。

──三期生はこの9月で、乃木坂46加入から8年目に入りました。長く一緒にいるからこそ、お互いを見ていて変わった、成長したと感じる部分もあるんじゃないでしょうか?

向井:何かある(笑)?

与田:私が言える立場ではないですけど、葉月はライブのパフォーマンスがどんどんカッコよくなっていて。身長は私と一緒ぐらいなのに、常に目を惹くパフォーマンスをするんです。そういうリスペクトもありつつ、昔から変わらず安心する存在でもあり。プライベートでも一緒によくごはんに行くので、普通に友達でもある。そんな感じです(笑)。

向井:私は特に最近、与田に頼ることがすごく増えていて。頼るタイプの子ではないとみんなは思うかもしれませんし、背も小さいし、大きな声で「みんなーっ!」って声をかけるようなタイプでもないけど、ここ1年くらいは「こんなに頼れる人なんだ!」という発見があって。きっと後輩もそうだと思うんですけど、不安なこととか心配なことを与田に話すと、「絶対に大丈夫だよ!」と言って支えてもらえる感じがするんです。今までは“おふざけできる仲間”って感じだったんですけど(笑)、最近はそこを超えてきて。私的には今までよりもすごく深い仲になれた気がします。

与田:嬉しい。

──先輩たちがいた頃は、お二人ともどちらかというと妹的なポジションでしたよね。

与田:確かに。

向井:甘えるほうが好きなタイプだったので。でも、もう甘えてられないよね(笑)。

与田:ね。同期に対しては甘えたりふざけたりするけど、私、後輩からたまに後輩扱いされてしまうことがあって(笑)。

向井:えーっ(笑)!? 何て言われるの?

与田:「小動物みたいですね!」って言われたり。

向井:ああ、それはわかる(笑)。

与田:あんまり遠慮せず、そうやってフランクに言ってもらえるのは嬉しいんですよ。「おまえもなー」とか返しますけど(笑)。

──でも、その関係性ってお互いに愛情や信頼があってこそ成り立つものですよね。

与田:そうですよね。そうやって言ってきてくれることが、逆に可愛いなと思います。

「この曲で初選抜というのが嬉しい」(向井)

──では、三期生全体の雰囲気はどうですか。今年は梅澤美波さんが新キャプテンに就任して、三期生がグループを引っ張っていくという意識がより強まったタイミングですが、8年目にしての三期生間の空気感や関係性というのは?

向井:いまだに超仲良いですよ。

与田:もう熟してきたよね(笑)。明日もプライベートで会うし。

向井:そう、何人かで集まって餃子パーティ(笑)。

与田:ちょっと休憩時間があったらすぐ、すぐワードウルフとかゲームをしたり、面白い話とかしたり。

向井:お互いのことを完全に理解し合えているから、「この子は今こんな感じだから様子見ておこう」とかそういうこともできるし、「すごく楽しそうだから仲間に入っちゃおう」とか、8年目だからこそできる絡みもあるし。三期でよかったと思う瞬間が、8年目になってもどんどん増えています。

与田祐希

──梅澤さんを支えようみたいな意志を、同期から感じることは?

与田:みんな心のどこかでは思っているだろうけど、それを表に出してグイグイ言うような感じでもなく、だからといって「キャプテンだから引っ張ってよ」っていうことでもないし。キャプテンってだけで、私たちが想像できないぐらいの重圧がたくさんあるだろうし、だからこそ支えたいって気持ちはみんな心の中に持っているんじゃないかなと思います。

向井:「美波が大変だから笑顔でいよう」みたいなことは、私は意識していました。たぶん、みんなもあったと思います。そういう意味では、それぞれがそれぞれの立場でできることを、自然な形でやってきた1年だったのかもしれません。

──この1年を外から見ていると、無理なくみんなで支え合っている感じが伝わってきて。自然体で新しい乃木坂46を作ろう、見せようという動きに映りました。一つひとつの決断がプラスに作用した1年だったんじゃないでしょうか。

向井:そう思っていただけて嬉しいです。

与田:メンバーの一人ひとりはそれぞれ違う方向で頑張っているのかもしれないけど、全員揃った途端にまとまりが生まれるというか。特に三期はそういう感じがより強かったんじゃないかな。結果として、それが今はグループにとって良い形に作用したんだと思います。

──そういった三期生の背中を四期生、五期生がしっかり見て学んで、先輩たちの空気を引き継いできたのが2023年だったと。その結果なのか、2月の『11th YEAR BIRTHDAY LIVE』をはじめとする2023年に行われたライブはすべて興味深く楽しむことができました。

与田:私たちも楽しかったよね?

向井:楽しかった! 楽しんでいたら、2023年があっという間に終わろうとしているっていう感じで。

与田:神宮(明治神宮野球場での『真夏の全国ツアー2023』)なんて4日間もあったし。私、初めて聞いたときは鳥肌が立ちましたもん。

向井:本当に!

与田:楽しかったとは言ったものの、大変は大変でしたよ。

向井:今思い返すと、よくあんな暑い中で4日間もやり切れたなとも思うけど、最終的には面白かったし。

与田:いまだに夏の写真とか見返すし。

向井:わかる! すごい写真しかないもんね(笑)。

与田:いつかDVDで発売されないかな(笑)? それくらい記憶に残るライブでした。

向井葉月

──では、ここからは34枚目シングル『Monopoly』について伺っていきます。表題曲は従来の乃木坂らしさを残しつつも、新しさもしっかり伝わる1曲に仕上がりましたね。この曲を最初に受け取ったときは、どういう印象を持ちましたか?

向井:シンプルに「好き!」って思いましたし、こういう曲を歌えること自体が嬉しいと思いました。ちょっと昔の乃木坂の雰囲気もありつつ、今の乃木坂、私たちが作る乃木坂らしさもあるし、「このままじゃ終わらないよ!」という私たちの強い思いも入っている曲だったので、ファンの方に喜んでもらえるんじゃないかなと思いました。

与田:何が「乃木坂らしさ」の正解なのかはわからないけど、この曲に関しては歌詞もメロディも衣装もMVも全部、「今の“乃木坂らしさ”ってこういうことなのかな?」って感じたというか。強さの中に優しさとか儚さみたいなものもあるし、カッコよさもある。常にそういうグループでありたいという思いが、ギュッと固まった1曲じゃないかなと思いました。

──歌詞を読んでみた印象は?

与田:ストレートだなって。まっすぐでカッコつけてない感じ。ちょっと心の内をさらけ出しました、みたいな。

向井:素直だよね。

与田:うん。肯定しつつも、ちょっと寂しいなっていう切ない感じが、本当に物語チックだなと思いました。

向井:私は歌詞を読んで、なんだか乃木坂のメンバーっぽいなと思いました(笑)。「言えないけどこう思っている。お互い勘違いもしたくないし、本当は伝えたいけど言えない」みたいな、そういう奥ゆかしいところが乃木坂のメンバーみたいだなって。

与田:確かに。

向井:それでいてみんながみんなのことを大好きだし、その大好きな気持ちがあるから複雑になるのが、めちゃくちゃ乃木坂のメンバーって感じがします。

──なるほど。中にいるメンバーだからこその解釈ですね。向井さんは8年目にして、この曲で初選抜入り。選抜メンバーとして自分のポジションでパフォーマンスすることになって、改めてどう感じましたか?

向井:いやあ、すごく嬉しいですし、自分のポジションだからどんどん極めていけるんですよ。「ここの振りはこういうふうにやってみよう」とか「ここでの表情はこうしよう」とかずっと考えていられるので、今は毎日が楽しくて。しかも、この曲で初選抜というのも嬉しいんです。

与田:歌番組とかでも着ている今回の衣装がすごく葉月に似合ってるなと思っていて。私服としても着てほしいくらい、葉月にすごくピッタリだと思います。

向井:えーっ、嬉しい!

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