ONE OK ROCK×MY FIRST STORY、King Gnu×常田俊太郎……兄弟ミュージシャンの特別な共演

　Theピーズのボーカル 大木温之（兄）とソロアーティスト TOMOVSKY（弟）こと大木知之は双子の兄弟である。固定のバンドで共に活動していたことはないが、2人はレコーディングなどで数々の共作を果たしている。上田現やフラワーカンパニーズのトリビュートアルバムでは、トモフスキー & The ピーズまたはトモフ＆ピーズとして参加し、最近も“大木兄弟”としてステージに立っている。このような緩やかな連帯も兄弟だからこそ成し得ることだ。

　音楽性がかけ離れた兄弟として、増子兄弟を忘れてはならない。兄の増子直純は怒髪天のボーカル、弟の増子真二はDMBQのボーカル＆ギターである。怒髪天はリズム＆演歌を掲げる濃厚なロックサウンドを持ち味とし、DMBQはのけぞるほどの爆音を操るハードなサイケデリックバンドだ。混ざり合わなさそうな2人であるが、2016年には地元・北海道のイベントで兄弟ユニット「増子直純＆増子真二」を組んで共演している。音楽性が違うにも関わらず、こうしたユニークな共演を実現させられるのも兄弟の強みと言えるだろう。

　マイファスのHiroは「ONE OK ROCKを越える」という目標を掲げて活動し（※2）、その先に東京ドームでTakaとの共演を果たそうとしている。こうしたストーリーも、幼少期から近くにい続けた兄弟だからこそ生まれるものだろう。その切っても切れない関係がそれぞれ音楽に及ぼす影響も含め、これからも楽しみにしたいアーティストたちである。

※1：https://ongakutohito.com/2021/07/28/the-birthday_the-groovers_talksession/
※2：https://natalie.mu/music/news/465333