SEVENTEEN、Awich、Hey! Say! JUMP、indigo la End、エレファントカシマシ、上白石萌音……注目新譜6作をレビュー

New Releases In Focus

 毎週発表される新譜の中から注目作品をレビューしていく連載「New Releases In Focus」。今回は、SEVENTEEN「God of Music」、Awich「THE UNION」、Hey! Say! JUMP「Ready to Jump」、indigo la End「プルシュカ」、エレファントカシマシ「Hello. I love you」、上白石萌音「ひかりのあと」の6作品をピックアップした。(編集部)

SEVENTEEN「God of Music」

SEVENTEEN (세븐틴) '음악의 신' Official MV

 11作目のミニアルバム『SEVENTEENTH HEAVEN』のリードトラック「God of Music」には、メンバーのWOOZI(ウジ)、S.COUPS(エスクプス)、MINGYU(ミンギュ)、VERNON(バーノン)が作詞・作曲に参加。心地よいファンクネスをたたえたトラックのなかで華やかなボーカルライン、しなやかなラップが交差するアッパーチューン。シンセや管楽器などを交えた色彩豊かなアレンジメントも印象的で、古き良きディスコソングの香りと現代的ベースミュージックの良さが見事に融合している。タイトル通り“音楽の神様”をテーマにした歌詞では、素敵な音楽を共有することの喜びをストレートに表現。曲が聴こえている間だけでも、この幸福感に浸りたいーーそんな思いが溢れてくる中毒性に満ちたナンバーだ。(森)

Awich「THE UNION」

Awich - THE UNION (Official Visualizer)

 アルバム『THE UNION』の一曲目を飾るタイトルナンバー。始まりは女性コーラス隊で、オリエンタルな旋律に乗り〈集えや集えや/歌えや踊れや〉と声を重ねていく様子は、厳かな聖歌か大切な伝承歌のよう。いわゆるパーティーソングとは一線を画す神秘性が漂う。続くラップパートでは、この曲が〈Queendom 第二章の幕開け〉であることがまず語られるが、たった一人の来し方行く末を歌うところから始まった前作とは孤独のニュアンスが違う。「私」だけではない「私たち」の気配が違う。支持層も賛同者も増え続け、文字通り女帝として君臨するまでになった今のAwichによる宣誓。プロデュースはChaki Zulu。この組み合わせの安心感よ。(石井)

Hey! Say! JUMP「Ready to Jump」

Hey! Say! JUMP - Ready to Jump [Official Music Video feat. SO-SO YouTube Limited ver.]

 グループにとって初めてのデジタルリリースEP『P.U!』からの一曲。世界で活躍するヒューマンビートボクサー、SO-SOとのコラボ楽曲で、作詞・作曲・編曲はすべてSO-SOだ。アグレッシブなダンスビートと、びっくりするほど細やかに動き回るビートボックスが絡み合う中、2パターンだけに絞られたメロディが淡々とループする。明るいラブソングや元気な応援歌が多い印象があるHey! Say! JUMPにしてはかなり攻めた曲である。めくるめくスピード感、あとは、中盤と後半の間奏部分でこれでもかと展開していくリズムの妙味を堪能したい。MVの作りもそうだが、「裏方の楽曲提供者」と「表舞台に立つ表現者」という関係ではないのがいい。これぞ本気のコラボレーション。(石井)

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