tuki.「晩餐歌」バイラル1位 15歳シンガーソングライターが放つ楽曲の特別な輝き

Viral Chart Focus

 Spotifyの「Daily Viral Songs(Japan)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top Songs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの10月18日付のTOP10は以下の通り(※1)。

1位:tuki.「晩餐歌」
2位:しぐれうい「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」
3位:原口沙輔「人マニア」
4位:PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS「LEAP HIGH! ~明日へ、めいっぱい〜」
5位:Mitski「My Love Mine All Mine」
6位:FZMZ「BROKEN GAMES」
7位:Kyrie, AiNA THE END「キリエ・憐れみの讃歌」
8位:Leina「どうでもいい話がしたい」
9位:BUDDiiS「Koi to me」
10位:Tyla「Water」

 ネクストブレイクアーティストの登竜門的な存在になりつつある同チャートの最新動向をチェックしていこう。

 まずは、今週初登場にして6位にランクインしているFZMZ「BROKEN GAMES」に注目したい。TVアニメ『シャングリラ・フロンティア』(MBS/TBS系)オープニングテーマのこの楽曲。楽曲を手掛けるFZMZの正体は、謎に包まれた覆面アバターバンドである。10月23日現在、ラッパー・JACKは(sic)boy、GAVI(Gt)はSurvive Said The ProphetのIvan、KAMATA(Dr)は凛として時雨のピエール中野であることが明らかになっているが、フルダイブ型VRゲームが一般的になった近未来を舞台にしたアニメのオープニングテーマだけあって、覆面アバターバンドというキャラクターとアニメ作品との親和性は高そうだ。作品とコンセプトを分け合う楽曲ということもあり、今後物語が展開するにつれ、楽曲の注目度もさらに高まっていくだろう。

 次に注目したいのは、7位にランクインしているKyrie, AiNA THE END「キリエ・憐れみの讃歌」。岩井俊二監督最新作にしてアイナ・ジ・エンド初主演映画『キリエのうた』の主題歌だ。アイナ演じる、歌うことでしか声が出せない路上ミュージシャンのキリエが劇中で披露する楽曲でもあり、映画の世界観を地続きに継承する「キリエ・憐れみの讃歌」。楽曲を手掛けたのは、岩井映画でおなじみの小林武史である。小林らしい繊細でエモーショナルなストリングスアレンジとアイナの真に迫る切実なボーカルが特徴的な楽曲に仕上がっている。

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