SOPHIA、20年ぶり古巣との再契約が話題に 過去にはTHE YELLOW MONKEYらの例も

 ロックバンド・SOPHIAが10年ぶりとなる新曲「あなたが毎日直面している 世界の憂鬱」を10月10日にリリースし、トイズファクトリーと20年ぶりに再契約した。

 「あなたが毎日直面している 世界の憂鬱」は、異国情緒漂うオリエンタルなメロディに絡み合うバンドサウンドが印象的な1曲。現代社会を憂う歌詞を力強く歌う松岡充の歌声が、楽曲に込められたメッセージをより実感させる楽曲に仕上がっている。

 そんな本作は上述した通り、トイズファクトリーからリリースされたことでも注目を浴びている。SOPHIAはデビューから2003年までの8年間レーベルに所属しており、その後様々なレーベルを渡り歩いてきた経歴を持っている。そんなSOPHIAは2013年に一度活動を休止。休止期間中は松岡充(Vo)、豊田和貴(Gt)が別バンド・MICHAELでの活動を中心としてきた(赤松芳朋(Dr)は2014年に脱退)。そして昨年2022年に満を持して活動再開。メンバーによるYouTubeチャンネルの開設や公式ファンクラブ『Eternal』の再始動、松岡が21年前にパーソナリティを担当していたラジオ番組『SOPHIA松岡充の Lips!』の一夜限りの復活と、活動再開後は様々な形でファンと繋がってきた。そして昨年10月には東京・日本武道館、さらに今年1月にはバンドの原点である大阪・大阪城ホールでのワンマンライブを成功に収め、復活を示した。

 そしてKアリーナ横浜公演を経た今回の古巣・トイズファクトリーからの新曲リリースは、会見で話していた通り「リスタート」のための施策と言えるだろう(※1)。

 SOPHIA同様、活動再開後に古巣のレーベルと再契約したバンドと言えばTHE YELLOW MONKEYが思い浮かぶ。

 デビュー以前よりグラムロックを基調とした音楽性が口コミ的に評判となっていったTHE YELLOW MONKEYは、1992年に日本コロムビア内レーベル・TRIADよりメジャーデビュー。代表曲である「JAM」や「SPARK」なども日本コロムビアからリリースした楽曲である。1996年にはファンハウス(現BMGファンハウス)に移籍するものの、2001年に活動を休止し、2004年には解散を発表。その後は各々ソロ活動に注力し、2016年に華々しく活動を再開した。彼らが復活に選んだレーベルは古巣・日本コロムビアのTRIAD。TRIADはTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTなどを擁していたレーベルで、それまで休眠状態であったものの2014年に吉井和哉がソロとして移籍したことを契機に復活していた。そして現在はアメリカが母体のレコードレーベルであり、LOUDNESSらも擁するAtlantic/Warner Music Japanに所属している。現在吉井は喉頭癌の治療を経て、喉のケアを重ねながら復帰を準備中。2016年の活動再開時のように、吉井らしい鮮やかな復活を楽しみに待ちたい。

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