THE YELLOW MONKEY、吉井和哉の早期の喉頭ガン公表 根治するも「準備が足りないと判断」、年末の武道館ライブは開催断念

 THE YELLOW MONKEYが、12月28日に日本武道館にて開催予定だったライブの中止を発表した。

 開催中止の理由については、バンドのオフィシャルサイトにて吉井和哉(Vo/Gt)が十分な歌唱の準備を整えることができないためであると明かしており、そのうえで「TYMS PROJECT代表」の署名付きでのコメントも公開。これまでの経緯を説明している。

 吉井は、2021年12月28日に日本武道館でのソロ公演を終え、その後に喉に違和感を感じたといい、年明け早々に専門医の診察を受けたところ炎症によるポリープと診断。その後、2022年1月14日のツアー東京公演を最後に、以降の公演を一時振替(のちに中止)とし、翌2月にポリープ切除の手術を行い、術後の声出し禁止期間、リハビリ期間を経てボイストレーニングも始め、ゆっくりと発声をしていったが、同年の夏前になっても満足いくように歌える状態にはならず、いくつかの病院で症状を診断していたとのこと。

 発声専門の医師の診断を受けている最中に再度ポリープらしき腫瘍が発見され、同年9月に切除。その時点で当時予定していた12月の日本武道館ソロ公演を断念し、再び声出し禁止期間を経てゆっくりと発声を始めた頃に、再び腫瘍らしきものが発見されたという。10月に3度目となる切除手術を行い、大学病院へ検査を依頼。11月に出た検査結果は、早期の喉頭ガンという判断で、治療をすれば3カ月ほどで完治するという説明もあり、病名は公表しなかったと綴られている。

 治療を開始し、今年2023年の年明けには順調に終えて根治。5月頃に、まだ炎症が残っているので歌唱は控えるようにという診断のもと、当初の発声開始タイミングより遅れるかたちにはなったものの、昨年より制作にとりかかっていた新曲のボーカルレコーディングのタイミングが近づき、夏には新しいボイストレーニングも開始し、7月末にボーカルレコーディングの日を設定して久々に歌唱したが、その日のレコーディング直後は声がガラガラに。後日、何度かにわたってテイクを重ねて一曲が完成したとのことで、「当初、GW頃からゆっくり歌唱を始めて年末公演に向かう予定でしたが、ライブさながらの曲数でバンド全体の大音量の中で歌うことを試みたのが9月でした。初回は17曲を歌いましたが決して満足いく状態ではありませんでした。再度、9月下旬にスタジオに入りましたが、まだ万全な状態ではありませんでした」と時系列順に説明をし、「その後の診断や経過をみて、各所とも協議のうえ、今年の武道館で完全復帰を叶えるには少し準備が足りないと判断をしました。お待ちいただいた皆様には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですが、今一度慎重に完全復帰に向かっていくつもりです」としている。

 なお、当時レコーディングされた新曲は11月に公開する予定だという。

 THE YELLOW MONKEYは、吉井、菊地英昭(Gt)、廣瀬洋一(Ba)、菊地英二(Dr)の4人で1989年12月より活動を開始。1992年5月にメジャーデビューを果たす。2001年1月8日に東京ドームでの公演終了後活動を休止し、休止状態のまま2004年に解散。そして2016年1月8日に再集結を発表し、アリーナツアーやホールツアーの開催、各地のフェスへの参加、15年ぶりの新曲リリースなどを経て、2019年4月に19年ぶりとなるオリジナルアルバム『9999』をリリースした。結成30周年を迎えた同年12月28日、バンドキャリア史上最大規模となる初のドームツアーを開幕した。

THE YELLOW MONKEY オフィシャルサイト:https://theyellowmonkeysuper.jp/

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