続く「FLY」では、泉が奏でる2ビートと矢部の激しいギターにのせて、橘がスピード感のあるラップを披露。ジャケットを脱いだ北村も熱い歌声を響かす。「勝手にMY SOUL」「JUMPer」では、メンバーがそれぞれステージを前後左右に移動しながらフロアを煽り、会場全体の熱気をどんどん高めていく。泉の力強いドラムが刻まれる中、フロアを半分に分けて「ラッダッタ」とコール＆レスポンスを行った後は「万々歳」へ。再びショルダーキーボードを構えた橘と北村、矢部がダンスロックパフォーマンスを見せるなど、お祭り感満載で本編を締めくくった。

　観客からの「おかわり」（アンコール）が叫ばれる中、ステージに戻った4人は｢SAUNA SONG｣でゆるやかにアンコールをスタート。続けて、「友人に向けた曲だけど、今日は僕たちからのプレゼントとして」と前置きし、新曲「ウェディングソング」を披露した。

　「愛の導火線」で再び会場を一つにし、いよいよライブはフィナーレ。「終わりがあると始まりがあるって言うけど、僕もそうだと思っています。次のツアーはどんな新しい仲間が待ってるのかな」とツアーを振り返りながら、北村はかつてショッピングモールでライブをしていたことなど、これまでのDISH//の歩みを語る。ギターとベースの違いも分からないところから始まった音楽活動は、挑戦と失敗の繰り返しだったという。そして、「そんな繰り返しの中で見つける奇跡のカケラを拾っていくのが人生」と語った。

「一人ひとりにしか歩めない人生があって、同じものなんて存在しない。でも、どうか自分という主人公を信じて欲しい。あなたの背中を押したくて、最後にこの曲を持ってきました」

　最後に届けられたのは、『TRIANGLE』でもラストに収録されている「真っ白」だ。歌詞の〈真っ白〉〈虹色〉にあわせて三角形のオブジェの色も変わっていき、見ていると彼らの明るい未来を連想させる。〈真っ白なキャンバス〉の上に、これから先、彼らはどんな未来を描いていくのだろうか。

　本ツアーではSNSに投稿する際のハッシュタグが公演ごとに決められており、そのハッシュタグに8月9日リリースの新作EPの告知が含まれていたことがラストに明かされた。さらに、12月2日、3日にぴあアリーナMMでワンマンライブを行うことも発表。まさに、“終わり”とともに、次の“始まり”を示してくれた。DISH//の歩みは止まらない。“発展途上”の意味が込められているという三角形が、いつか四角形になったとき、どんな姿の彼らに出会えるのか楽しみだ。

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