桜田通、大歓声に沸いたアーティストデビュー記念ツアー 歌に乗せて届ける一貫した思い

 ツアータイトル「Retrograde Satellite(逆行衛星)」の説明を挟み、激しいロックナンバー「NOISE」「Seize the Day」から、チーム・ハンサム!の「君だけのHERO」へ。怒涛の流れに、観客も「DORI!」コールで応える。休む間もなく「One Word」「FICTION」と続き、ライブはいよいよ終盤へ。「FICTION」のアウトロで桜田が観客を煽ると、歓声がうねりとなってステージへと向かっていく。そのまま「あの空へ」までひと息に駆け抜け、ラストはリリースしたばかりのデビュー曲「MIRAI」。音源を聴いた時の力強い印象とは異なり、ライブで聴く「MIRAI」は、滑らかに体を包み込むベルベッドのような質感だった。

 アンコールで再び登場した桜田は「このツアーの大阪公演で、初心に戻って歌ってみたら、不思議と色々なものが消化できて。いつも、壁に当たったり、前向きに乗り越えたいことがあったりする時に、最後のヒントになるのはやっぱり皆の存在なんだなって、気づかされました」と、ファンに感謝を述べる。

 最後に歌ったのは、コロナ禍真っ只中の2020年4月に、SNS上の「#うたつなぎ」企画から生まれた「Hero」。同年秋に行ったインタビューで、桜田はこの曲について「皆に本当に会えるときが来たら歌いたいなと思っています」と話していた(※1)。あれから3年、私たちは色々な想いを乗り越えてきたのだな、と涙腺が緩む。ツアーの終わりを惜しむファンが、自然と桜田の名前をコールし始めた。「どおりー!」「なーにー?」の応酬が続いた後、桜田が突然「愛してるぞー!」と叫ぶ。大歓声の中、桜田はステージにそっとサプライズギフトを置いて去っていった。ギフトが届くのは今冬。それまでの“限りある日々”を、私たちは精一杯生きよう。

※1:https://realsound.jp/2020/10/post-632017.html

■セットリスト
M01. Brand New World
M02. Moon and Back(新曲)
M03. Sunny Road(NCT 127 cover)
M04. 限りある日々
M05. Don't step on Me
M06. Let you know(新曲)
M07. NOISE
M08. Seize the Day
M09. 君だけのHERO(チーム・ハンサム!  cover)
M10. One Word
M.11 FICTION
M12. あの空へ
M13. MIRAI(新曲)
M14. Hero

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