&TEAM、MAZZEL、WOLF HOWL HARMONY、XY……世界に羽ばたくべき新生ボーイズグループの個性

&TEAM、XYら新生ボーイズグループの個性

 「ボーイズグループ」という言葉がすっかり定着し、各種ミュージックチャートはもちろん、音楽番組や音楽フェスといった場でも存在感を発揮することが珍しくなくなってきた。ボーイズグループの土壌が整ってきたとも言える昨今では、日々新しいグループがデビューを果たしている。本稿では、新たに注目を集めるボーイズグループをピックアップし、それぞれが持つ個性を紹介したい。

&TEAM

&TEAM 'FIREWORK (Korean ver.)' Official Performance MV

 BTSやLE SSERAFIMを擁するHYBEの日本本社傘下レーベル・HYBE LABELS JAPANに所属し、2022年12月に念願のメジャーデビューを果たした&TEAM。『&AUDITION - The Howling -』で選出された9人で構成され、日本、台湾、韓国出身のメンバーを有する多国籍グループだ。

 &TEAMの魅力はなんと言っても洗練されたクリエイティブだろう。デビュー前に先行配信された「Under the skin」のMVに俳優の坂口健太郎が出演し、話題になったことも記憶に新しい。

 特筆すべき点は、彼らがこのハイクオリティのクリエイティブに負けないパフォーマンス力を持っていることだ。一糸乱れぬパフォーマンスでは楽曲が持つ世界観を正確に表現し、歌唱やMVにおいても「楽曲を表現する」ということを強く意識したような、演技の側面も感じさせる表現力を持っているように感じる。

 「これから何が起きるのか」と期待せずにはいられないコンセプトフォトや、一本の映画を見たような満足感のあるMVも&TEAMの魅力だが、高度なビジュアルクリエイティブを成立させるだけのパワーをメンバー自身が持っているからこそ、そこで展開されるダイナミックな世界観をリスナーに届けることができるのだ。

MAZZEL

MAZZEL / Vivid -Music Video-

 ボーイズグループシーンを語る上で外せないのがSKY-HI率いるマネジメント/レーベル・BMSGの存在だ。BE:FIRSTは、デビュー1年目にして昨年『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2022』『SUMMER SONIC 2022』といった名だたるフェスに出演し、グループのファンのみならず多くの音楽ファンからの評価を掴み取った実績を持つ。

 そんなBMSGから今年5月に新しくデビューしたMAZZELも、当然楽曲のクオリティの高さは折り紙つき。デビュー曲「Vivid」は世界的音楽プロデューサー ALYSAがプロデュースを担当したダンスナンバーで、ジャジーなピアノが印象的な楽曲。BE:FIRSTが成功している分、MAZZELへの期待値も高い状態でのデビューとなったが、それを大きく上回るような楽曲に仕上がっている。

 MAZZELはオーディション番組『MISSION×2』出身のグループだが、メンバーの経歴はバラバラで、番組出演時点ではダンススキルに大きな差があるように感じていた。しかし、プレデビュー曲として発表された「MISSION」、そしてデビュー曲の「Vivid」では揃えるところはしっかりと揃えつつ、自分の個性を発揮して一体感のあるパフォーマンスを見せている。BMSGらしい音楽性の高い楽曲と、メンバーの持つ個性が大きな武器となるグループだ。

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