Snow Man、新旧自己紹介ラップから見えるグループの進化 阿部亮平の工夫が冴え渡る楽曲に

ファンお気に入りのフレーズも大切に引き継がれた心遣い

 前作でも〈肉体美誘う人目〉と歌われていた岩本の肉体美について、今作では〈鋼の肉体〉と歌われており、さらに〈見えてくる FINAL STAGE〉と、岩本のライフワークともいえる『SASUKE』(TBS系)を思わせるフレーズが登場。プロの振り付け師も“Mr.岩本”と賞賛する岩本の振り付けセンスにも触れている。

 深澤については最年長のキーワードはそのままに、〈トークを回そう〉から〈回してMC〉へと変更。ライブやグループの冠番組などで、安定感溢れる采配を振るうまでの成長を表している。また一部のファンの間では〈最年長、眠い?…訳じゃないよ〉の部分が嵐の紹介ラップ「嵐 La tormenta 2004」の大野智を紹介する〈眠たいわけではないでしょ? こいつが一応 最年長〉へのオマージュではないかという声も。

 今作で〈センターのCuteな天使〉と綴られたラウールは、モデルとしてインターナショナルに活躍する姿を〈ランウェイはCoolにチェンジ〉と表現している。

 ジャニーズの“美容番長”として君臨し、美容クリニックの単独CM出演も果たした渡辺は〈“美(Beauty)”降臨〉でありながら、ジャニーズの中でも屈指の歌唱力は〈その歌で 黙らせようか〉と前作の〈その美声で 黙らせようか〉と似たフレーズをあえて残すことで、デビュー前から現在まで変わらない渡辺の歌声への信頼感が窺える。

 前作で誰からも愛される人懐っこさを〈甘えん坊like子犬〉と例えられた向井は、今作ではめきめき腕を上げているフォトグラファーとしての姿に触れたうえで〈あなた迎えに行く王子 向井康二〉とアイドルらしいフレーズも。ライブでの声出し解禁の流れを汲んで、ファンからの“康二、王子、康二”のレスポンスも念頭においてのリリックであるように思える。

 阿部自身も〈オファー待ち気象予報士〉が〈「お天気です!」の笑顔、快晴〉と変化し、実際に気象予報士として活躍の場を掴んだ喜びを表現。しかしクイズ番組では常にパーフェクトを狙う向上心の強さも〈冴えろBrain〉としたためている。

 出演したドラマが社会現象になるなど一躍人気者となった目黒については単独表紙を飾ったファッション雑誌の公式HPがサーバー落ちしたことも〈たちまち 表紙→サーバー落ち〉と盛り込みながらも、グループの公式YouTubeチャンネルの企画で見せたザリガニ釣りという意外な特技もしっかりと入れているところに阿部の遊び心が見え隠れする。

 『ラヴィット!』(TBS系)をはじめとしたバラエティ番組の活躍で“舘様”キャラがしっかりとお茶の間に浸透した感のある宮舘。今回の紹介ラップにもお決まりの〈PARTY TIME!〉〈いかがでしょうか?〉と前回のリリックが引き継がれている。ファンが愛する宮舘の個性を大切にした阿部らしい計らいである。

 “好き”が高じてアニメの声優としても活躍の幅を広げたばかりか、動物好きであることから専門誌の表紙を務めるなど、趣味を極めて仕事に繋げる佐久間大介にはもちろん〈アニメ〉を盛り込んでいる。同時に、常にハッピーマインドでポジティブな佐久間を表したファンのお気に入りフレーズ〈明日はNice Day!〉を前作から継続させている。

 その他にも3rdシングル『Grandeur』のキャッチフレーズ〈1人じゃないって最強〉などファンには思い出深いフレーズや〈沼落ち注意〉〈記録を樹立〉といったデビューからの勢いを感じるフレーズが並び、華麗なブラッシュアップを遂げている。

 3rdアルバム『i DO ME』のCD売上枚数が発売初週にミリオンを突破するなど、勢いが留まるところを知らない9人。ドームツアーで初披露となるだろう「Nine Snow Flash」での、客席を詰め尽くしたファンとのコール&レスポンスの盛り上がりも楽しみだ。9人とファンが紡ぐ特別な空間で披露される同曲が、かけがえのない楽曲に昇華していく様子を見守りたい。

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