元光GENJI 内海光司、佐藤アツヒロ、男闘呼組 岡本健一……熟年世代の煌めきが作る新しいジャニーズタレント像

 ジャニーズ事務所とエージェント契約という形で専属契約終了後も所属し続けている岡本健一は、1969年生まれで53歳。2022年、ロックバンド・男闘呼組のメンバーとしての活動を再開させた。

 男闘呼組は1988年にデビューして『第30回輝く!日本レコード大賞』(TBS系)最優秀新人賞を受賞したほか、1988年から2年連続で『NHK紅白歌合戦』にも出場。ジャニーズ事務所といえば、歌って踊れるアイドルグループがお馴染み。ただ男闘呼組は、1980年代初期のANKH、そして休止をはさみながらも現在まで活動が続くTHE GOOD-BYEの系譜を継いだバンド形態。そのバンドスタイルのバトンは、TOKIO、関ジャニ∞などへと渡された。

 しかも男闘呼組は「超」がつくほど男臭さかった。ライダースジャケット、リーゼントヘアは1980年代のいわゆるヤンキーカルチャーを取り入れたものだ。楽曲の歌詞も、たとえば「明日への暴走」(1988年)は〈クソミソに呼ばれて〉〈暴れるように駆け出せ〉というダーティーさがあったり、「TIME ZONE」(1989年)では〈一秒ごと お前を WOW…抱き寄せて〉といかにも不良的な愛情表現がなされた。ジャニーズタレントのなかでも男闘呼組はかなり異質だった。ただ、そんな男闘呼組は1993年6月に活動を休止。それだけに2022年の29年ぶりの復活は、当時を知るファンも奮い立つものがあったはず。

 若いジャニーズファンにとって岡本は、Hey! Say! JUMPの元メンバーで俳優の岡本圭人の父親としての認知の方が強かっただろう。ただ復活した男闘呼組のメンバーとしてパフォーマンスを見せる岡本の姿に、大人のミュージシャンとしての渋みを感じているのではないか。特別賞を受賞した2022年『第64回 輝く!日本レコード大賞』でのパフォーマンスでも、大きなアクションが特徴的なギター演奏、艶っぽさを感じさせるボーカルなどで視聴者にインパクトを残した。男闘呼組は2023年8月の結成35周年で活動にピリオドが打たれるようだが、それまでにきっと幅広い世代が岡本に惹かれることだろう。

 現在、ジャニーズ事務所には変化の時期が訪れており、多くのグループやメンバーがそれぞれの決断を下している。一方、ジャニーズ事務所の一員としてキャリアを積むタレントたちによる新展開は、良い意味で事務所に変革をもたらすのではないだろうか。

※1 https://news.ntv.co.jp/category/culture/611f723739fd4f7ba73eb01af4ec06ca

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