“どこかにある六畳半アパートの、各部屋の住人の歌”をコンセプトに、様々なアーティストやクリエイターが参加している音楽プロジェクト・MAISONdes（メゾン・デ）。TikTokを中心に大きく広まった「ヨワネハキ feat. 和ぬか, asmi」（2021年リリース）などのヒット曲を次々と生み出してきました。さらに、第1クールオープニングの「アイウエ feat. 美波, SAKURAmoti」、エンディングの「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ feat. 花譜, ツミキ」に続き「アイワナムチュー feat. asmi, すりぃ」、「アイタリナイ feat. yama, ニト。」がそれぞれテレビアニメ『うる星やつら』第2クールのオープニング・エンディングテーマにも起用され、大きな話題を呼んでいます。

　そんなMAISONdesが渋谷に巨大広告を出したということで、リアルサウンド編集部の担当さんと一緒に見に行ってきました。JR渋谷駅のハチ公改札を出ると、早速発見。MAISONdesを象徴するパステルグリーンのエントランスがありました。サイズは実寸大とのことで結構大きめ。たくさんのチラシが貼られた掲示板と、首から下しか見えない謎の管理人さんの姿があります。

　MAISONdesのコンセプトが書かれたチラシや、謎のツイート（その下の文章を縦読みすると……？）、今回の楽曲の参加アーティストのサイン＆メッセージ、ラムちゃんのTikTok風イラスト（可愛い！）などをじっくり見ていると、携帯番号を発見しました。実際に電話をかけてみると、MAISONdesの入居者であるasmiさんとyamaさんのボイスメッセージが。それぞれ新曲「アイワナムチュー feat. asmi, すりぃ」と「アイタリナイ feat. yama, ニト。」への思いを熱く語ってくれます。ちなみに「もしもーし」と話し出す様子がかなりリアルなので、asmiさんやyamaさんと電話できたような気分にもなれました。

　さらに、掲示板の中に謎めいた暗号のようなものを発見。数字の羅列と記号が書かれています。“35.661868, 139.701104”。……この数字の感じ、なんだか見覚えがあるような。これはもしや。地図アプリに数字を入れて調べてみると、音楽好きなら誰もが知っている、あのお店がヒットしました。

　残った謎は、丸と横棒で構成された記号。編集さんと相談した結果、「モールス信号なのでは？」という結論に。とりあえずネットでモールス信号の読み方を検索してみるものの、完全初心者の私たちは、「そもそもどこで区切るんだろう……」「え、これ改行されてません？」と大苦戦。しばらく悩みながら、なんとか読み解くことに成功しました。なにやら先ほど読み解いた数字と組み合わせた、とある場所にプレゼントが用意されているとのこと！

　ではさっそくその場所へ。……と、その前に、渋谷駅を出て振り返ると、頭上に巨大看板を発見しました。管理人さんの「MAISONdes-メゾン・デ-へようこそ。入居者募集中です。」というセリフに、ラムちゃんが「1月15日から入居したいっちゃ。」と答えています。ところで、1月15日とはなんの日付なのでしょうか？

　謎を抱えたままスクランブル交差点を渡ると、MAGNET by SHIBUYA109前に到着。入り口には、2022年12月にリリースした『アイウエ/トウキョウ・シャンディ・ランデヴ』のアートワークを再現したようなラムちゃんの部屋がありました。カーテンや冷蔵庫、テレビなどの家具から、クッションやトラ柄のブランケットまで全部がパステルトーンで統一された、ペイント調のお部屋です。スタッフさんが「ぜひ中に入ってみてくださいね。ソファやベッドは座ってOKです！」と優しく声をかけてくれたので、遠慮なくあちこちを探索。ピンクのテーブルの上にはアイシャドウやビューラー、コンパクト、鏡などの小物が揃っていて、壁にはラムちゃんが大好きなダーリン（諸星あたる）のポスターが。細部までこだわりぬかれています。この日は残念ながらラムちゃん本人はいませんでしたが、フォトスポットとしてもかなり楽しめるのではないでしょうか。