男闘呼組、29年ぶり活動再開に至るまで 成田昭次の音楽シーンへの復帰、メンバーとの共演が鍵に

 4月8に配信リリースされた自身13年ぶりとなった新曲の1つ「パズル」は、男闘呼組復活を示唆していたかのようだ。

成田昭次 - パズル(MUSIC VIDEO)

〈なくしたパズルのピースが 今ごろ出てきた 色褪せて誇りかぶって 不恰好で 頼りない そのピースをはめてみたら あの頃の俺たちが 照れながら でも誇らしく 笑っていたよ 不思議なくらい馴染んで 俺たちだけのパズルになったんだ〉

 ゆずなどの楽曲プロデュースでも知られる寺岡呼人が作詞・作曲を手がけた同曲。成田の思いを受け止めて制作された。4月1日に行われたBillboard Live YOKOHAMAでのライブにサポートバンドのメンバーとして参加していた寺岡は、同曲について「成田くんが青春を過ごしたすてきな仲間と、もう一回パズルが組み合わさるように集まって1枚の絵ができたら、そんなにピカピカしていないかもしれないけど、世界に1枚だけのすてきな絵になると思った」とコメント。また、5日のライブにゲスト出演した前田は、「お客さんがパズルのピースになって、無限に広がるパズルの四隅を僕らが押さえることができる日が来たらいいんじゃないか、そんな願いを持ちながら演奏したい」と語っていた(※1)。

 そうした経緯を経て、7月16日に放送された『音楽の日』で、およそ29年ぶりに電撃復活を果たした男闘呼組。放送では「TIME ZONE」「DAYBREAK」「パズル」をメドレーで披露。デビュー35周年を迎える2023年8月末までの期間限定での活動再開も発表され、ファンの喜びの声がSNSにあふれた。

 実は、2019年に亡くなったジャニーズ事務所代表のジャニー喜多川のお別れ会で久しぶりに4人が集まり、生前のジャニーの思いに応え、リハーサルなどを重ねていたそう。『男闘呼組1988』特設サイトには、メンバー4人のリハーサル風景などをセピア調の映像で収録した「パズル」のミュージックビデオとともに、4人のコメントも掲載されている(※2)。

「いくつになろうとも、挫折があろうとも、社会や家庭に責任を持ちながら、夢を追う事は出来るのだと、僕らを見て何か感じて頂ければ幸いです」(成田昭次)

 とうに50を過ぎている4人が、笑顔で演奏する姿は、まるで少年のよう。深く刻まれた目尻のシワは、芸能界という過酷な世界を生き抜いてきたことの証。年齢を重ねることのかっこよさ、夢や目標を持ち続けることの素晴らしさを体現した男闘呼組の復活。残り約8カ月、大人かっこいい4人の姿を目に焼きつけたい。

※1:https://realsound.jp/2022/04/post-1009779.html
※2:https://otokogumi.tokyo/

関連記事