ここで未発表曲の「I say bye」をサプライズ披露。コメント欄では、「待って、聴いたことない！」「これは上がる！」と盛り上がる。そんな反応を尻目にimaseは悠々とした足取りでステージを飛び出して舞台裏を通り抜け、『POP ROOM』のロゴが具現化したような巨大キューブの中へとたどり着いた。この時期にぴったりの「Holy Light」では、心躍るアップテンポなリズムにベルの音が重なり、クリスマスらしさ全開の浮かれたムードを作り出す。PUNPEE、Toby Foxとのコラボ曲として話題となった「Pale Rain」は、エモーショナルなボーカルと洗練されたサウンドが印象的。まるで観客がすぐそこに居るかのように熱量高く歌い上げる姿は、画面越しにいる多くの観客の胸に刺さっただろう。エレクトロなキーボードの音とタイトなスネアのリズムに合わせて踊り出したのは、「NIGHT DANCER」。一度聴いたら忘れられないサビのメロディは、キャッチーさとアンニュイさを兼ね備えた、まさにimase節。「踊ろうぜ」とカメラ越しに観客を煽りつつ、自らも気持ちよさそうに音に身を委ねた。

「メジャーデビュー1周年の節目であるこの日に、ライブをやらせていただけて本当に感謝しています。2年前に友達の影響でアコギを始めて、そこからオリジナル楽曲を作るようになって、メジャーデビューをさせていただくことになり、振り返ると色々な経験をさせてもらいました。スタッフの方や周りの方に助けられてここまで来れたと思っています」

　夢のようなこの1年を振り返りながら、丁寧に感謝の気持ちを伝えるimase。さらに、2023年3月30日には渋谷WWWにて初の有観客ワンマンライブを開催すると発表。思わぬサプライズプレゼントに、コメント欄には「絶対行く！」「やったー！行くしかない！」「みんなと盛り上がれるの楽しみ！」と歓喜の声が溢れた。

　そしてラストは、記念すべきメジャーデビュー曲「Have a nice day」を披露。この曲は、TikTokを開くたびにこの曲をBGMにした動画が出てくる時期があったほど、多くの支持を集めた作品。人々の日常に寄り添い続けた代表曲に、これまでの感謝と未来への希望を込めながら、初めてのオンラインライブは幕を閉じた。

　約30分、全9曲とコンパクトなライブながらも、充実感のある豊かな時間を届けたimase。自室から『POP ROOM』の舞台へと飛び出し、夢のようなステージを見せてくれた。次は画面からファンの目の前へと飛び出し、さらなるステップアップを果たすだろう。