松任谷由実、ITZY、SKE48、原田知世、DISH//……今週リリースの新譜5作をレビュー
原田知世『原田知世のうたと音楽〜デビュー40周年記念ベスト・アルバム』
デビュー曲「悲しいくらいほんとの話」、スターの座を掴むきっかけになった「時をかける少女」、アーティストとしての個性を発揮しはじめた「早春物語」から川谷絵音のプロデュースによる「ヴァイオレット」まで、デビューから40年間の軌跡を追体験できるオールタイムベスト。鈴木慶一、トーレ・ヨハンソン、伊藤ゴローといったプロデューサー陣とともに作り出してきた楽曲は、洗練とアンニュイが混ざり合うヨーロッパ的な雰囲気をまといながら、まさにタイムレスと呼ぶべき魅力を滲ませる。中心にあるのは、決して大仰にならず、過度な生々しさを丁寧にろ過した品のいいボーカル。着慣れたオーガニックコットンのハウスウェアのように、耳と体に優しいサウンドメイクも一貫している。(森)
DISH//『Replay』
8月27日、富士急ハイランドコニファーフォレストで開催された単独野外ライブで、本編のラストという重要な位置づけで披露されたのが、今回の新曲である渾身のロックバラード「Replay」であった。筆者は会場で同曲の生パフォーマンスを観て、この曲に込められた4人のまっすぐな想いに触れた。この曲を披露する前に、北村匠海(Vo/Gt)は、「過去は絶対に取り戻せない。今、世の中がどんな状況であっても、自分に素直に、泣いたり悔しがったりしてもいいから、今を大事にしてほしい」と語っていて、そのメッセージは、同曲のラストの〈かけがえのない明日へ/行こう〉という未来志向の言葉に重なるものであった。このメッセージは、他でもないファンのために紡がれたものではあるが、同時に、彼ら4人が自分たち自身に向けて綴った決意の言葉のようにも読むことができる。現在、結成10周年イヤーを駆け抜けている彼らは、過去を振り返ることなく、新しい挑戦を重ねながら次の10年へ向けて踏み出し始めている。彼ら自身の背中を優しく押すような同曲は、ここから幕を開けるDISH//の第2章の物語において大切な存在になっていくと思う。(松本)
SKE48 林美澪、須田亜香里、鎌田菜月、熊崎晴香、日高優月、髙畑結希 座談会 それぞれのスタイルが開花する“アイドル”人生
SKE48が、約半年ぶりとなるシングル『心にFlower』を3月9日にリリースする。センターは、前作『あの頃の君を見つけた』と同…
DISH//、雨を吹き飛ばすほどの熱いライブ “宇宙”をテーマにした恒例のコニファーフォレスト公演レポ
DISH//の結成日は、2011年12月25日。彼らにとって2022年の1年間は結成10周年イヤーであり、4人は様々な挑戦を重ね…