BENI、ラグジュアリー&親密な空間に響く優しい歌声 クリス・ハートも駆けつけた極上のステージを観て

 ライブも終盤に入ったところで、「Home Sweet Home」を弾き語りで披露。「大好きな歌を、いつかは弾き語りで届けたかったのでチャレンジしてみます。あたたかい目で見て」と緊張を垣間見せたが、シンプルな演奏に冴え渡る美声でじっくりと聴かせる。

 最後に「ハートウォーミングで、ポジティブな曲で締めたいと思います」というMCで始まったのは「永遠」。上質な音楽がもたらす幸せな時間を祝うように、観客のあたたかい手拍子と共に優しいメロディが紡がれていき、本編が終了した。

 鳴り止まないアンコールのなか再びステージに登場すると、「あっという間でしたよね? セットリスト困るんですよ、あれもこれも歌いたい。まだまだ歌いたい曲があるので、“THE SHOW”をやり続けますね!」と高らかに宣言する。クリス・ハートを再び呼び込み、ライブができる喜びと感動を語ると、ラストナンバー「君となら」をデュエットで聴かせる。優しいメロディにハッピーなメッセージを、客席のファンに語りかけるように歌い上げた。

 最後はファン一人ひとりと目を合わせるように客席を見渡し、アウトロとともに会場を一周し退場。じんわりとした感動の中、ライブはフィナーレを迎えた。

 BENIの音楽が内包するスタイリッシュさや美しさに加えて、アコースティックならではのあたたかさを身近に味わえるのが“THE SHOW“の醍醐味のひとつと言えるだろう。ステージも客席も一体となって音楽を共有でき、彼女の放つ煌めきが客席の隅々にまで浸透していくのが感じられる、上質な大人の時間だ。今後の“THE SHOW”でどんな新しい音楽が生まれていくのか、想像するだけで幸せな気持ちになってしまう、そんなライブであった。

■リリース情報
「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」配信中
https://www.universal-music.co.jp/beni/products/um1as-01256/

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