乃木坂46、3年ぶり神宮公演は特別な3日間に 離れても刻まれ続けた球場とグループの歴史

 この3年の間で、乃木坂46にとってより大切に思える楽曲がまた一つ増えた。それが、「ひと夏の長さより…」だ。『真夏の全国ツアー』が開催できなかった2020年に、『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で企画開催された「乃木坂46 妄想!ラジオで真夏の全国ツアー2020」にて1位に選ばれた楽曲である。もともとファンだけでなくメンバーからも支持の厚い楽曲だったが、〈この夏は特別だ 僕にとって意味がある 今までと比べられないほど 大切な時間〉〈来年の夏はまた きっとここに来るだろう〉といった歌詞がツアーや神宮でのライブが開催できない状況とマッチし、新たな意味を持つ楽曲へと昇華されていった。『乃木坂工事中』(テレビ東京)のロケとして、8月11日、12日に開催された『真夏の全国ツアー2022』北海道公演にMCのバナナマンが密着していることは、12日深夜放送の『バナナマンのバナナムーンGOLD』(TBSラジオ)の中で明かされている。その翌週になってもライブの余韻が抜けないと話す設楽統は、8月19日放送の同番組内で「ひと夏の長さより…」を選曲。肌寒い秋風が吹く神宮の会場でも「ひと夏の長さより…」が響き渡ることだろう。

 また、老朽化した神宮と秩父宮ラグビー場の場所を入れ替えて建設する明治神宮外苑地区の再開発は以前から報じられているが、事業者の計画では今年中に解体工事が始まる予定だという。だが、プロ野球などの競技の継続性に配慮した段階的な建て替えを考慮しているため、一斉に着工されるわけではなく、「神宮第二球場の解体」「新ラグビー場の建設」「秩父宮ラグビー場の解体」「新神宮球場の建設」「現在の神宮球場の解体」と順番に建て替えは行われていく。現在の神宮球場が取り壊されるのは、新球場が出来上がる予定の2032年頃(※1)。つまり今の神宮球場でライブができるのはあと10年ほどとなるが、建て替えによって公演ができなくなるというわけではなく、この先も乃木坂46と神宮の歴史は紡がれていく。

 神宮公演の初日は『CDTVライブ!ライブ!』(TBS系)にて「好きというのはロックだぜ!」のパフォーマンスが生中継される。さらに2日目の30日、そして最終日の31日は有料配信も行われる。3年を経て、神宮への思いをより強くした乃木坂46。この夏を締めくくる特別な3日間がついに幕を開けようとしている。

※1:https://www.nhk.or.jp/shutoken/wr/20220520a.html

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